時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

パレスチナ占領60年

2015-07-12 00:14:50 | リビア・ウクライナ・南米・中東
パレスチナ人たちが故郷を失って今年で60年になる。
何らかの本が売られてしかるべきだと思うが……はたして……


-------------------------------------------------
「抵抗はパレスチナ人が占領者に勝利する唯一の方法」




10日に行われたテヘラン金曜礼拝で、ハータミー師が説教を行い、
抵抗は、パレスチナ人が占領者に勝利し、聖地を解放するための唯一の方法だ
と語りました。



ハータミー師は、パレスチナ領土の占領から60年が経過したことに触れ、
「これまで、パレスチナに関して行われてきた会議の開催や条約の制定は実を結んでおらず、
 この領土の人々のためにはなっていない」と述べました。

さらに、「これまで、パレスチナ解放に向けて進展が見られたのは、ひとえに抵抗運動の賜物である。
イラン国民を36年前に勝利へと導き、この間、存続させたのもこの抵抗の文化だった
」としました。



また、サブラとシャティラ、ガザでの殺害、モスクや病院の破壊といった、
占領の間のイスラエルの政権の犯罪は、この政権にとって不名誉な記録であるとし、
「シオニスト政権は、世界の大国の支援を受けているが、滅亡に近づいている」と語りました。


ハータミー師は、イスラエルの政権のがん細胞を消滅させるためのイスラム諸国の連帯を強調し、
パレスチナ領土の問題解決のためのパレスチナでの国民投票の実施というイランの提案は有益なものだとし、
「パレスチナの人々は、自分たちの手で将来を決定すべきであり、望む人物に統治権を委ねるべきだ」
と述べました。

ハータミー師は、核協議に触れ、最近のアメリカの立場の変更と、これに関する矛盾した報道に触れ、
「アメリカは約束を破り、決して信頼できないことを証明した」と述べました。



また、イエメンでの人道的な悲劇に遺憾の意を表明し、
サウジアラビアは、シオニスト政権に最高の形で貢献したが、最終的に勝利するのはイエメンの人々だ
と語りました。

http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/56259-
%E3%80%8C%E6%8A%B5%E6%8A%97%E3%81%AF%E3%83%91%E3%83%AC%
E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%8A%E4%BA%BA%E3%81%8C%E5%8D%A0%E9
%A0%98%E8%80%85%E3%81%AB%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%99%E3%82
%8B%E5%94%AF%E4%B8%80%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%80%8D

-------------------------------------------------

イランは民衆の意思を無視しているという批判をする者もいるが、
実際には現地の民意を否定しているのは、奇しくも列強のほうだ。


ウクライナしかり、ギリシャしかり、スコットランドしかり、そして沖縄しかり。


大国の煽りを受けた被害地から国民投票を通じて
民意を反映させようとしても、あれやこれや理屈をつけて無視をしているのは大国だ。



ところで、上の記事にもあるように、つまるところ、パレスチナ問題にせよ、
イェメンのそれにせよ、これは西洋VS中東ではなく、侵略と抵抗の衝突だと言える。


サウジアラビアのように、欧米とつるんでまで
同じイスラム国家を侵略するような国が依然、多く存在する。


話によれば、イエメンを爆撃している連中は停戦協定が結ばれた二時間後に、
同国の都市を爆撃しだしたらしい。凄まじいことだ。


-------------------------------------------
アラブ連合軍によるイエメン領内、
特に首都サヌアと主要都市アデンに対する爆撃が再開された。


人道的休戦が宣言されてから、たった2時間後の事だった


首都サヌアで、アラブ連合軍は、中心部にある大統領宮殿を空爆した。
またイエメン第二の都市で大きな港のあるアデンも空爆された。
この町にはフーシ派(イスラム教シーア派系武装勢力)の拠点があり
多くのフーシ派支持者が住んでいる。リア-ノーヴォスチ通信が伝えた。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/middle_east/20150711/561868.html#ixzz3fazQ1GLv

-------------------------------------------

私の知る限り、サウジアラビアは中東の中でも
とびきり独裁的で性質が悪く、他国の侵略も平然と行う
文字通りの悪の枢軸国なのだが、なぜか日本も欧州も米国もサウジには甘い。


そして、この傾向は政治学者にも通用し、
あれほどイラクやシリア、エジプト、その他諸々の国に対して、
口を尖らせて非難轟々、バッシングの嵐を吹き起こす学者たちが
サウジアラビアに対しては、相対的におとなしいのは不思議としか言いようが無い。


いや、まぁ、理由は何となく分かるのであるが。

少なくとも彼らはサウジが良い国ではないことには気がついているし、
たまに思い出したようにそのことについて言及もしている。

ただ、それは申し訳程度の言及であり、彼らにとってより魅力的なのは
アラブの春やイラク戦争の折に見たように、アメリカや欧州がこれから
転覆させようとしている国への批判らしい。傍から見るとそう見える。


ポスト・コロニアリズム研究が唱えられて久しいが、
私たちは未だに植民地主義との対決を避けてはいないだろうかとふと、疑問に思う。


最新の画像もっと見る