時事解説「ディストピア」

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[悲報] 統合進歩党、強制解散

2014-12-20 01:09:55 | 北朝鮮
私が左に見えるというのは……韓国社会の基準があまりにも右へ傾いているからです。
国際的な基準で評価すれば左でもないのに、韓国社会があまりにも右へ傾いているので、
そう見えるのです。 ~ノ・ムヒョン~



2014年12月19日、韓国の左派政党、統合進歩党は解散を命じられた。



日本共産党が北朝鮮の回し者だとレッテルを貼られて、
強制解散&財産没収されたものだと思っても良い。





今年の2月に掲載された朝鮮新報の記事を紹介しよう。
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維新独裁復活の不当判決/
「内乱陰謀罪」適用、統進党議員らに重刑



南朝鮮統合進歩党の李石基議員らが「内乱陰謀」の容疑で起訴され、
懲役20年などの重刑を求められた裁判で、水原地裁刑事12部は17日、
「内乱陰謀と扇動」「国家保安法違反」などすべての容疑を認め、
李議員に懲役12年、資格停止10年、その他の被告に懲役および資格停止4~7年を宣告した。

弁護団や統合進歩党は記者会見で、
「維新独裁の復活を確認する政治裁判として記録されるだろう」などと不当判決を非難した。


立証なしに有罪

南朝鮮で「内乱陰謀」に関して裁判が行われたのは、
金大中元大統領が死刑を宣告された全斗煥政権時代の軍事裁判以来、34年ぶり。


水原地裁は、李議員が国の重要施設を攻撃するなど内乱陰謀を企てる
「RO」なる地下組織の総責任者だとして、検察側が提出した
昨年5月の集会録音記録とその提供者の供述を「信憑性がある」と認めた。


判決は、「李議員が反国家団体である北韓の対南革命論に従い、
ROの総責任者として利敵表現物を多数所持し、過去に「国家保安法違反」で逮捕され、
二度恩赦を受けたにも関わらず、このような犯罪を犯したので、重刑宣告は不可避だ」とした。


しかし、40回を越えた公判では、国家情報院による事件のでっち上げが明らかになった。

とくに李議員の発言を収めた5.12集会録音記録では、
450カ所、841単語、1113字にも及ぶ「記録ミス」が指摘された。

李議員が反戦・平和を訴えていたにもかかわらず、
国家情報院は李議員があたかも戦争をあおり有事の内乱、
体制転覆を謀議したかのように話をでっち上げ、記録を改ざんした。


また地裁は、李議員が「赤旗の歌」を歌ったとし、「国家保安法違反」も認めた。
その他の被告に対しても、「利敵表現物」を所持した「国家保安法違反」を認めた。


有罪判決を受け、法務部違憲政党タスクフォースのチーム長は、
「憲法裁判所で審理中の統合進歩党に対する解散審判請求訴訟について、
検察が起訴した内容がすべて認められたことが大きな励みになる」と述べた。

同チームは、「RO」と統合進歩党が一体であると立証し、同党を解散に追い込む構えだ。


一方、弁護団は、「問題となった集会では決議文一枚なく、
具体的な実行計画を立証した事実もない、ましてやどのような集会なのか
わからずに参加した人もいるのに、なぜそれが内乱陰謀を決議した集会だと言えるのか」
「被告らに対して約3年間、尾行や盗聴が行われたが、検察側は内乱陰謀を指示し
会合を持った事実について、何ら根拠を示せなかった」「司法は、社会の人権と
民主主義を守る最後の砦だと思っていたが、30数年前への後退を止められなかった」
などと憤りをあらわにした。

被告側は控訴する方針だ。

http://chosonsinbo.com/jp/2014/02/0218th/



「内乱陰謀」をねつ造

南朝鮮の統合進歩党の李石基議員ら進歩人士が
「内乱陰謀」などの容疑で起訴された裁判で、検察は3日、
李議員に懲役20年、資格停止10年を求刑した


▼公判の焦点は、李議員が講演をした昨年5月12日の時局討論会。
国家情報院は、これをROなる「地下革命組織」の集会、李議員を
その組織の総責任者と断定。集会の録音記録を「内乱を企てた」重要証拠として提出した。

しかし記録の誤りを指摘され、国情院は272カ所もの修正を認めた。
さらに弁護側が414カ所の修正を指摘した

▼ねつ造は明らか。
 例えば、李議員の
「具体的に準備しよう」という発言を、国情院は「戦争を準備しよう」と、
「全面戦はだめだ」を「全面戦だ、全面戦」、
「切頭山聖地」を「決死聖地」とすり替えた。


▼李議員の弁護団は、「国情院がROという仮想の組織体を前提として、
 発言の一部をつぎはぎして全体の趣旨とは無関係に歪め、誇張し、
 そこに想像力を加えて作りあげた小説にすぎない」と強調した。

 かつての軍事独裁政権が、南を訪れた在日同胞や大学生らを捕らえて拷問し、
 「北のスパイ」との自白を強要し、死刑など重刑に処した暗黒の歴史が繰り返されている


▼李議員は最終陳述で、「維新が復活するなら、6月抗争も復活するだろう」と述べた。
公安政治に勇躍立ち向かい、李議員らの無罪釈放を求める嘆願書に署名した
市民は10万人を超えた。判決は17日。司法当局の良心が問われる

http://chosonsinbo.com/jp/2014/02/0210th/
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通常、ここまで露骨な弾圧行為にはもう少し反対運動が起きたって良いものだが、
故ノ・ムヒョン大統領が述べたように、今の韓国の右傾化は日本に負けず劣らず
ヤバい所に来ているので、逆にハッピーな事件として報じているところもあるぐらいだ。


では、この解散によって、どのような不都合が起きるのだろうか?


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仮に統合進歩党に解散命令が下った場合はどうなるのか。

まず、命令が下されたその時から解散命令の効力が発生する。
その瞬間に進歩党という政党は即座に「違憲政党」として消滅する事になるのだ。


そして党の財産は全て国庫に没収、今後同じ名称の党を作る事が出来ないのはもちろん、
類似した党を作る事も出来ない。つまり党の綱領や政策そのものが違憲となる訳だ。

これは実に重大な意味を持っている。
統合進歩党は国家保安法撤廃と駐韓米軍撤退を綱領に掲げている党であり、
それらも全て「違憲」という事になる
のだから。

今後韓国で国家保安法と駐韓米軍に反対する事自体が「憲法違反」という、
恐ろしくも実に馬鹿げた事態になるのである。

大韓民国という国の国家体制が
根本的に転換するか憲法が改正されない限りは、それがずっとだ。
これがどれだけとんでもない事か、韓国でも日本でも気付いてない連中があまりに多い。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20141218/

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今回の裁判では、16万7千ページもある資料が提出され、
パク政権時には判決が下りないだろうと言われていた。


それがこのスピード判決だ。


しかも、9人の裁判官のうち5人が大統領と与党に指名された人間だったのである。
有罪にするは6人の同意が必要だから、この事件そのものが左派政党の消滅を狙って、
政府が仕組んだ茶番だと考えても何らおかしなところはない。



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今日10時に韓国憲法裁判所で統合進歩党に対する解散請求審判宣告が開かれ、
同党に対する違憲・解散宣告が出された。9人の裁判官のうち
8人賛成1人反対という結果である。


予想された最悪の結果が出た訳で、本日12月19日を「12.19韓国民主主義終了の日」としたい。

本日を以って統合進歩党は強制解散、
同党が綱領に掲げていた
国家保安法撤廃、駐韓米軍撤収、進歩的民主主義、
労働者の権利、平和統一といった理念は
全て大韓民国においては事実上「違憲」として完全否定され、
そうした主張を掲げる政党を作る事も出来なくなった



長年韓国の民衆が闘って勝ち取ってきた(はずの)「民主主義」とやらも
名実共に死亡・消滅した事が全世界に宣言された訳である。

本来韓国の憲法裁判所とは長年の民主化闘争の果てにようやく作られたものであり、
いわば「韓国民主主義」の象徴のはずだった。かつて李承晩も朴正熙も
憲法裁判所(または憲法委員会)を廃止させたり、あるいは機能停止させて
有名無実の存在にずっとさせてきたのだから。それが全斗煥政権下の
1987年6月抗争の成果として、ようやく独自の機能を持った機関として
存在出来るようになった。しかしながらどうした事か、その民主化闘争の成果として
出来たはずの憲法裁判所が、最も民主主義と民衆と労働者の権利擁護と
平和的南北統一を主張する政党を「違憲」として解散させる尖兵となったのである。

これは韓国の「民主主義」の実態が
本当はその程度の代物でしかなかった事を如実に表わしているだろう。

日本で憲法9条が維持されたまま軍隊を海外派兵したり、
武器輸出3原則を撤廃してこれからバンバン「死の商人稼業」で
儲けようとしている姿に何とそっくりなのかと思う。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20141219/


統合進歩党解散審判の憲法裁判所の判決公判予告に対する抗議声明

憲法裁判所は、12月17日、統合進歩党解散審判の判決公判を19日に行うと予告した。

朴槿恵政権が、統合進歩党の解散請求をする大きな根拠とした、
イ・ソッキ国会議員らの「内乱陰謀」捏造事件の刑が
確定していないにも関わらず、判決公判を予告することは、
拙速な判断であり、強く抗議する。


朴槿恵政権が、政党解散審判請求で政党解散の理由とした
「内乱陰謀」ねつ造事件裁判の第2審では、
通称RO(革命組織)といわれる地下秘密組織は無く、
「内乱陰謀」の謀議も無かったとして、無罪になった。

このために政党解散の審判請求の根拠は大きく崩れてしまった。

しかし高裁は、イ・ソッキ議員の講演に「内乱扇動罪」を適用して
第2審では有罪を宣告した。一般党員への平和を訴える講演が内乱
の扇動に当たるのかどうかが、今最高裁で審理されている。


「内乱陰謀」が無いのに、「内乱扇動」が成り立つのか、
言論の自由、表現の自由の問題である。



朴槿恵政権―法務部が証拠として提出した多くの参考資料や書面は
2908号もあり、全部で17万ページにも達する。

最終弁論を終わってから1か月もたたないうちに、
憲法裁判がこのように早期に判決をだすということは、
公正で十分な審議を行ったのか疑わざるを得ない。


そもそも憲法裁判所は、87年民主闘争によって作られたものである。
それによって勝ち取られた基本的人権や民主主義を
根底から否定する極端な判断を下すことは許されない。


イ・ソッキ議員の事件捏造や政党解散審判の請求は、
昨年国家情報院や軍部が大統領選挙に
不当に介入したことが明らかになると、
不正選挙の真相究明と大統領の責任を問う国民的怒りが高まった。

これを抑えるために、事件をでっち上げ、裁判にかけたのだ。




今朴槿恵政権は、青瓦台(大統領府)の人事と利権を巡り
側近グループの暗闘が露見し、自殺者まで出す事態になっていて、
政権発足2年にして死に体化していると言われている。

このような政権の危機から逃れようとして、
最高裁や憲法裁判所に圧力をかけて早期に判決を出そうとしたのではないか。


統合進歩党に対する解散請求審判は、
「ヴェニス委員会」の規定に反するもので、国連の
「市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)」の結社の自由にも違反するものだ。

この政党解散請求審判は、
表現の自由、集会・結社の自由という民主主義と基本的人権をめぐる裁判であり、
正当な政治活動を理由に政党が解散させられるならば、民主主義の死であり、
許すことはできない。


憲法裁判所は、拙速な判決公判の予告を取り消し、
公正に十分時間をかけ慎重に審議し、政党解散請求を棄却することを要求し
抗議文とする。

2014年12月18日

日韓民衆連帯全国ネットワーク

http://www.labornetjp.org/news/2014/1218nikkan
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日本のメディアは今のところ、コメントをしていない。



予想されるのは2つ。

1つ目は、これをめでたきことかなと称える動き。これは少数派に留まると思う。

私が大多数は、この意見になるだろうと考えているものは
ヘイト・スピーチに対する産経や下村博文と同じもので、

自分は日常的に思いっきり人権を貶めている言動をしているのに、
さも自分が差別主義者ではないかのように演技し、
「やりすぎだ」と非難することである。



すでに合法詐欺師、シンシアリーは、自分はウソばっかりついて、
右翼から金を巻き上げているくせに、「方法は大事だ」と
一丁前にパククネを攻撃している。


つまり、大多数の日本のメディアは自分たちが正常であるふりをするために、
今回の決定を表面的には攻撃するだろう。肝心な事実を隠しながら。


・追記


よく日本には、中国や韓国の「反日」を攻撃する韓国・中国人の本が
書店に並んでいるが、このような連中が自国の政治や社会発展について
真剣に考えているところを見たことがない。


いっそ「日本の戦争は正しかった」「慰安婦や南京事件はウソ」
「日本は謝らなくてよい」「汚職だらけの我が国は日本に学べ」という
ごますり本ばかりが世に流通している。


日本にも沖縄問題でアメリカを支持する日本人が腐るほどいるが、
彼らもそれと同じたぐいのものなんだろう。





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