ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

突撃取材 そして斜め上

2010-09-09 18:41:50 | 熊森
 今日はちょっくら兵庫までシンポジウムに行ってきました。

兵庫県生物多様性国際シンポジウム

なんで行ったかというと、熊森がこのシンポに出ていたからです。実際のところはどんなものかと見に行ったわけですよ。
シンポはまず、兵庫県知事のあいさつから始まり、つぎに保全生態学の有名人の鷲谷いずみ先生の基調講演がありました。内容は基礎的な生物多様性についての説明。COP10には2010目標という2010年までに生物多様性の現象を顕著に抑えるという目標がありましたが、それは達成できなかったとのこと。近年の保全活動はその多くがある程度の成果はあるものの、1970年と比較した場合、淡水では41%の生物多様性の減少がみられるということでした。ちょっと教科書に沿いすぎな気もしましたが、許容範囲でしょう。
その後、自由時間ということで、熊森などのパネルを見に行きました。そこで、熊森の人と話したわけですが、ま、一言でいえば自説を曲げない人たちでした。
去年の乗鞍岳の事件についても顧問の見解が正しいと疑っていないようですし、遺伝子攪乱などについてもHPのテンプレそのままの回答でした。
ドングリまきについては、不作の年にだけおこない、ドングリを山にまいた後にクマがどれだけ食べているか、どれだけクマの生存などに寄与しているのか調査はしていないとのこと。熊森の人2人から聞いたのでほぼ確実でしょう。クマが食べた云々よりもドングリがいかにどれだけ集まったかを成功として誇っているあたりありゃりゃでした。
以下がほぼ実際にあった会話です。

梨「ドングリをまいた後、クマの生存に与えた影響は調査してないんですか?」

熊森「調査には人手もお金もかかるのでやっていません」

梨「ビデオカメラを設置してクマがどれだけ食べているのか調べないんです?」

熊森「そんなことしてるくらいならドングリをまきます。クマは食べているんです」

なんでしょうね、この科学的検証を放棄した姿勢は。予想通りの斜め上っぷりですね。
午後もシンポはありましたが、前日からまともに眠れていなかったため断念しました。できれば見たかったんですけどね。

おまけ
熊森に言及したブロガーが某組織から名誉棄損で訴えるなんてメールが届くこのご時世に熊森のことを書くのもなんですが、まぁ梨は空気の読めないバカだからしょうがない(′・ω・`)。

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4 コメント

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Unknown (釣船草)
2010-09-09 20:24:06
ふと思ったんですが、山にまくドングリには人間の匂いがついてるわけです。
ドングリを山に持ってくだけで人間の足跡の匂いなども残すでしょう。
これは熊が自然のドングリを食べているのとはまったく違う影響を熊に与える結果にならないか心配です。
ゴミを棄てれば熊を引き寄せるのと同じような。
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そうなんですよね (梨(管理人))
2010-09-09 23:08:43
釣船草さん
いや、全くその通りだと思います。かれら人里に下りた熊の餌にするために柿を残しておけなんて言ってますから。余計誘引されそうだってのに。話した感じだと、人を集めて目立つためには手段は問わない感じがしましたね。
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まあ、仕方ないですね (クマクマ)
2010-09-28 08:09:51
自分たちが正しいとかしか思ってないですし、熊森は何がやりたいんですかね。

こんなことを聞きましたが、ある県で熊が殺されたとき『あんたのとこの子どものせいで殺されたと』何日何日も同じ内容で抗議したこともききました!
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Unknown (梨(管理人))
2010-09-28 20:49:13
クマクマさん

>自分たちが正しいとかしか思ってないですし、熊森は何がやりたいんですかね。

本人たちはクマや森を守っているつもりなんでしょう。ただ、致命的なことに検証という概念が抜け落ちていますが。
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