今日で８月も終わる。１９歳の夏休み、新穂高の登山案内所でアルバイトをしていた。その時一緒にアルバイトをしていた大学生の１人がこの夏訪ねてきてくれた。その時一緒だったもう１人は、友人夫妻となり時々は会っていたが彼とは４０年ぶり。友人夫妻も一緒にきてくれたので、４０年の時を越えてあの夏の新穂高時代に戻った。それぞれ年はとったがお互いにあまり変っていなかった。去年は幼馴染が訪ねてくれて、再会の夏が続いている。再会も生きていればこそで、故人になってしまった人たちの顔が浮かぶ。
立秋も過ぎて今朝は肌寒い。この夏は清里も湿度が高く蒸し暑い日が多かった。６月に赤岳から飛び降りるくらいの気持ちで、ブビンガのテーブルを作ってもらった。前から無垢のテーブルが欲しいと思っていたのだがなかなか出会えずにいた。３０人の会食を頼まれてどうしても大きなテーブルが必要になり、探していたら甲府の遠藤銘木店で、赤い肌をしたブビンガに出会った。この色ならミューに似合うだろうと思った。日にちも迫っていたが会食の日に間に合わせてくれるというので買うことにした。4.2ｍの材を３ｍに仕上げて残りで足を作ってもらった。樹齢４００年の木だそうで、アフリカの鉄分の多い所で育ったんだろうと言われた。鉄分を吸って赤い肌になったブビンガはミューのダイニングルームに収まり、部屋を格調高くしてくれた。テーブルの上にそっと寝てみたら、４００年の気が背中から伝わってきた。