弘法坂の下まではだいぶ前に桜が咲いていたが、清里はなかなか咲かなかった。１週間前頃からあちこちで桜が咲いて、ミューの庭でも富士桜や大山桜が咲いている。月曜日、色々用事がたまっていたので故郷飛騨に行ってきた。高山の町も桜が満開で、宮川べりの桜が柳の緑と対比して美しかった。震災後、町は本当に観光客が少なくなってしまい、特に外国人観光客が減ってしまったそうだ。清里の春も飛騨の春も桜・梅・桃みんな一斉に咲く。
１９日は目が覚めた時は雨で７時３０分ごろは雨が上がって日がさして、しばらくしたらまた雨１０時過ぎに外を見たら白くてまあるいものが・・・・アラレが降って積もっていた。そのうち雷がピカッと光ってゴロゴロなっていた。夕方には雨もやみ青空が見えた。天はなにがあったのか忙しい一日だった。
クライストチャーチでは宿から街の中心まで歩いて２０分ぐらいだった。バスでも行けるのだが、何となく不安でいつも歩いていた。川べりの道をゆっくり歩く、カモメがたくさんいて海が近いことを感じさせる。町の中を川が流れている風景っていいな~と思ってみていた。
ＮＺはこの季節、夏時間で９時ごろまで明るく日本との時差は６時間。部屋はシングルは空いていないということで、ツインで台湾の女の子と同室だった。宿についてしばらくしてスーパーマーケットの場所を聞いて買い出しに行った。歩いて１５分くらいのところで、ほとんどの物がそろっていた。肉類は豊富であったが、お魚は少なく３種類くらいしかなかった。野菜はパック詰めではなく１個から買えてよかった。ジャガイモ３個・玉ねぎ２個・ニンジン１本という具合に買えた。初日のディナーは野菜のベーコン炒めとポテトサラダ・パン、デザートはスモモ、無事に着いたことを祝って缶ビールを飲んだ。色々な国の人がそれぞれに食事を作りそれぞれの言葉でお喋りしながらや一人で黙って食べてる人や様々、私はもちろん黙って一人で・・・・・・・。外国にきて自分だけの食事を作っていることが違和感なく自然で面白かった。
３月１１日からのこの１ヶ月はなんという速さで過ぎてきたことだろう。まるで１週間前の出来事のように思う。庭にはミニ水仙・チオノドクサが咲き、もう消えてしまったかと思っていたカタクリも咲き始めた。被災地の梅や桜も咲いたとか。確実に春はやってきているが、心に春はまだ遠く感じる。原発事故がまだ解決しないことが気持ちを重く暗くしている。
初めての海外一人旅は良い勉強になった。宿はＢＢＨ(バックパッカーズホステル）という日本でいえば個人経営でペンションのような形式だが、一番違うのは食事はなしでキッチンが解放されていて自分で食材を買ってきて調理するのだ。クライストチャーチの宿には１０日間いた。オーナー夫人が日本人と言うので選んだので、英語が出来なくても不自由はなかった。