今年はみんな花付きが良くバラ達も次々と咲いている。何年か前に萌木の村のバラ園で折れてしまった新芽をもらい、さしておいたのが美しい赤いバラでよく咲くようになった。１１月にダイニングルーム横の塀の内側に移し替え、つくかな～と心配していたが新しいシュートが出て蕾をつけて咲いてくれた。ツルバラのようなので鉄の作家の上野玄起さんに頼んで、かわいいアーチを作ってもらった。「薔薇！」という花で見とれてしまう。朝の庭は何んとも良い香りがする。花や木々の匂いと思うが、清里に住む幸せを感じる一時である。
ほう葉は今のようにラップやアルミホイルもない子供の頃、お祭りやほんこ様の御馳走を包んだり、ほう葉味噌・ほう葉寿司・ほう葉餅など日常生活の中にあった。花は白く大きな花で山の中でもひときわ目立った。清里に来てほう葉の木を見つけた時はうれしかった。ほう葉をとりに行って今年もお寿司を作った。手の届くところに蕾があったので取って来てダイニングルームに飾リ、お客様に自慢していい香りでしょうと押し付けていた。２０代のお客様はアルコールのようなにおいと言い、３０代のお客様はほうの花を眼の下に見るのは何か不思議と感じ方がそれぞれで楽しかった。
弘法坂を下って長沢地区に行くと、もうすっかり田植えが終わってひょろひょろしていた早苗も少しずつ株が大きくなってしっかりしてきている。代かきの終った田んぼは水面に空や雲や周りの木々がうつって好きな景色である。「田毎の月」も見たいものと思いながらなかなか月夜に出かける事もなく終わっている。苗が大きくなるに従って水面は小さくなり緑の絨毯に変わっていく。昨日から梅雨入り。
今年は庭の花々が一斉に芽を出したので、いつものように一つ一つ芽が出たり花が咲いたりを確認して楽しんでいる間がなかった。気が付くといつの間にか芽が出て花が咲いている。バラ達もみんな蕾がついていて花が咲くのが楽しみ。今年一番うれしいのは、ツリバナの木が大きく立派になったこと。地味な花なんだけど花もいっぱい咲いて風に揺れている。ツリバナは花よりも実がかわいく紅葉がまた美しい。庭や周りの緑に気を取られていたらもう６月。丁子草の清楚な花も咲いている。