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米 本格再開に向け“従業員の雇用を守る”

2020-06-04 07:00:00 | 報道/ニュース

5月13日 NHKBS1「国際報道2020」


アメリカでは4月の失業率が14,7%と
72年前に統計を取り始めてから最悪の水準となった。
そうしたなか3分の2を超える州で経済活動が部分的に再開されている。
企業にとっては
事業を本格的に再開できるまでの間
いかに従業員の雇用を守れるかが勝負どころとなっていて
あの手この手の工夫を凝らしている。

アメリカ中西部シカゴ近郊の舞台設営会社。
オジー・オズボーンさんなどロック界の大物たちのコンサートを裏方として支えてきた。
しかし外出制限などの影響で
仕事はゼロに。
そこで始めたのが飛沫感染などを防ぐためのフェイスシールドの生産である。
巨大なステージを仮組していたスペースを利用して
1日に約1万個を生産している。
経営者のハドルストンさん。
本業の再開に向けて
専門技術を持った従業員をつなぎとめることが重要だと考えている。
(舞台設営会社 経営者 ハドルストンさん)
「フェイスシールドはたいした利益になりませんが
 雇用を維持できます。」
照明担当の由樹さん。
本場の照明技術を学びたいと5年前から働いている。
コンサートが再開される見通しは立たないが
出来る仕事は何でもやろうと考えている。
(由樹さん)
「同業他社の会社の話を聞くと
 クビを切られてしまうと何人か聞いているので
 フェイスシールド作りは自分がやるべきことと思い
 残ってやっています。」
ロサンゼルス近郊のレストラン。
経営者のミリケンさんは歴代の大統領も腕前を認める
いわゆる“セレブ・シェフ”。
しかし3月
経営するすべての店舗の閉鎖を余儀なくされた。
380人いる従業員は一時帰休にした。
自宅待機を続けてもらい
時期が来たらすぐにでも事業を再開したいと考えている。
毎日従業員に電話をかけるミリケンさん。
デリバリーを含む新たな事業計画を説明し
この先の経営に安心感を持ってもらえるよう努める。
(レストラン経営者 ミリケンさん)
「私たちは従業員と家族のような親近感を持ち営業してきました。
 互いに気をかけあっています。」
専門家は
“従業員を守ることこそがコロナ後のビジネス再開のカギになる”と強調する。
(カリフォルニア大学バークレー校 ブラウン教授)
「アメリカは労働力の流動性が高すぎるため
 経営者が新しい人が欲しいと思っても
 その時 人材はいないという事態が起きます。」
アメリカ企業による雇用への模索が続いている。
 

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