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天然ゴム価格下落 生産国タイに打撃

2016-04-25 07:15:00 | 報道/ニュース

4月8日 おはよう日本


原油を使用した合成ゴムの値下がりを受けて
競合する天然ゴムの価格も大幅に値下がりしている。
天然ゴムの取引価格は5年前から下がり続けている。
タイではゴムの価格の下落が
国を揺るがす問題に発展している。

天然ゴムの生産量が世界最大のタイ。
原油安に加え
最大の輸出先である中国の需要の減少によって
国内160万世帯のゴム農家の経営はいま危機に直面している。
4,8haの土地でゴム農園を営むラビアップさん。
月30万あった収入は激減。
日々の生活費を賄うため
所有するゴムの木の半分を木材用として切り倒し
売却せざるを得なかった。
(ゴム農家 ラビアップさん)
「ゴム農園を営む農家はみんな経営問題に直面している。
 現在の価格が続くなら
 すべては終わりだ。」
ゴム農家を救済するため
タイ政府は全国に緊急の買い取り窓口を設置した。
持ち込まれたゴムの樹液は1kg約130円で買い取られる。
タイ政府は約170億円をかけて
最大10万トンのゴムを買い取ることにしている。
(ゴム農家)
「政府の買い取りで収入を維持できるので助かる。」
しかし農家から買い取ったゴムをどう消費するか
その方策はまだ決まっていない。
なんとか新たな輸出先を確保しようと
タイ政府は世界各国から100社以上の企業を招いて商談会を行った。
出店企業は
移動用の模型や
道路の速度止めなど
従来のゴム製品と一味違った商品をアピールした。
(商談会の参加者)
「新しい客と出会えたのでよかった。
 客が我々の価格を受け入れてくれれば新しい取引を始められる。」
ゴムを使った避妊具の輸出拡大にも乗り出している。
感染症を予防する途上国向けの支援物資としての需要が高まっているのである。
さらに国内では
ゴムで舗装した自転車専用道路の建設も計画されている。
バンコク北部から観光地をめぐる道路
全長180㎞にわたって整備し
外国人観光客を呼び寄せる計画である。
ゴムの消費拡大に向けたあの手この手の対策。
しかし専門家は問題の解決は容易ではないという。
(民間シンクタンク ウィロー研究部長)
「原油価格が以前のようには上がらない。
 多くの農家が栽培をやめることになる。」

 

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