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ロシア先住民族 伝統の“犬ぞりレース”

2016-04-15 18:00:00 | 報道/ニュース

4月2日 おはよう日本


ロシア北東カムチャツカ地方では
年に1回壮大な犬ぞりレースが行われている。
気の遠くなるような距離を犬の力を借りて走り抜ける。
距離は
今年は半島を縦断する1,000㎞のコースを3週間かけて走破した。
1日ごとに決められた区間を走り
そのタイムの合計を競う。
犬ぞりを使うのはこの地域に暮らす先住民族の伝統である。

手つかずの自然が残るカムチャツカ半島。
火山群は世界自然遺産に登録されている。
1年の半分以上が雪に覆われる北の大地。
ここではモンゴロイド系などの先住民族が
昔からの移動手段を犬ぞりに頼ってきた。
伝統の犬ぞりの文化。
しかしソビエト時代には先住民族が生活様式の変化を強要されたことで危機に瀕した。
多くの犬が処分された。
失われた犬ぞりの文化が復活したのはソビエトの末期になってからである。
いまから26年前
先住民族の人たちが自らの文化をアピールしたいと考え
犬ぞりレースを始めた。
有志だけで始めたレースだったが
今では地元政府が主催するカムチャツカ地方最大のイベントとなっている。
犬ぞりレース4連覇中のアンドレイ・セマシキンさん(42)。
若いころは都市部で働いていたが
伝統の文化を受け継ごうと
9年前山間部に移り住んだ。
観光客に犬ぞりを体験したもらおうと
伝統文化を紹介する観光施設を経営している。
妻と6人の子どもたち
そして100匹近い犬たちと暮らしている。
シカ肉を煮込んだスープは先住民族伝統の味である。
(アンドレイ・セマシキンさん)
「私は魂の根っこの部分で先住民族の伝統と深く結びついている。」
過酷な環境のなか行われる耐久レース。
1000キロを完走するには入念な準備が必要である。
日々多くの時間を犬の訓練に費やすセマシキンンlさん。
犬ぞりレースはかけがいのないものだと言う。
(アンドレイ・セマシキンさん)
「犬ぞりレースは私たちが先住民族の原点に戻るきっかけを与えてくれた。
 皆とともに自分たちの伝統を守っていきたい。」
3月5日 レース初日
今年は15人が出場した。
犬ぞりのスピードは時速30キロにも達する。
最低気温は氷点下32度。
ソリの上に立ち続ける間
一瞬も気を緩めることはできない。
様々なトラブルにも見舞われる。
雪に足をとられた犬が動きを止めやすんでしまった。
動物相手のため思うようにはいかない。
初日は予想以上に苦労し
その日のゴールに到着したときには
スタートから8時間伍の夜の11時をまわっていた。
連日走り続けること3週間。
4人がリタイアするなか
セマシキンさんは先週ようやくゴールを迎えた。
結果は7位だった。
セマシキンさんは犬ぞりレースを通じて
先住民族の誇りを若い人たちに伝えていきたいと考えている。
(アンドレイ・セマシキンさん)
「苦しいレースだったがゴールに立てたことが幸せ。
 満足している。
 文化や伝統を守り次の世代に伝えることが
 私たち先住民族にとって大きな成果につながると思う。」

この犬ぞりレースをさらに盛り上げようと
地元政府は6年前からレースの初日を記念日にしていて
今年は観光客など約2,500人が集まった。



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中国 2,000万人熱烈切手収集

2016-04-15 07:30:00 | 報道/ニュース

3月31日 キャッチ!



北京にある中国最大の切手市場。
約1,000の店が所狭しと並んでいる。
切手収集家のお目当ては風景が描かれたものから政治スローガンまでさまざまである。
隣の天津市で暮らすショウ・キンさん(31)。
小学校のころから20年以上も切手を集めている。
ショウさんが買い求めたのは
建国の父 毛沢東と
卓球の中国代表チームが地元天津の世界大会で優勝したときのトロフィー。
そして鉄工工場を描いたものなど34枚。
(切手収集家 ショウ・キンさん)
「目録を見るだけで面白いよ。
 切手は色鮮やかだし
 そこに隠された物語を知るのもいいね。」
収集家が手に取る切手は
絵柄や色使いなど中国らしさを感じさせるものが多くある。 
パンダ、万里の長城、シルクロード、三国志etc.
自然や文化の他に中国の歴史を伝えるものもある。
1997年に香港が中国に返還されたのを記念したもの。
また新型肺炎SARSの終息を記念するものまである。
なかでも収集家に人気なのが年賀切手。
待ちきれない多くの人が発売開始の数日前から列を作る。
「泊まり込んで並ぶ価値がある。
 夜は寒いけど幸せな気分ですよ。」
申年の今年
親猿が抱えるのは2匹の子猿。
長年続いた一人っ子政策が終わり
今年から2人目の子どもが持てるようになったことを受けたものである。
庶民に人気の切手収集。
最近では趣味にとどまらず金儲けの手段になっている。
経済発展に伴い
切手の価格が高騰。
もはやとどまるところを知らない。
(切手収集家)
「最初はきれいなものを買っていたが
 今は投資目的で選んでいるよ。」
投資目的で人気なのが赤猿。
1980年 中国で初めて発行された干支の切手である。
中国では干支のデザインが好まれるが
縁起のいい赤色で
発行枚数も限られたことから
額面1円余のこの赤猿は現在1枚20万円ほどで取引されている。
80枚シートだと日本円で2,500万円余の値がつく。
特に投資家が注目するのは昔の切手。
1968年発行の文化大革命のころに作られた切手。
当初 中国政府は販売直前になってこの切手の発行取りやめを決定。
中国がその一部だと主張する台湾が赤く塗られていないためだとか
南沙諸島が描かれていないためとも言われている。
しかし手違いからかその一部が流出。
現在市場でわずか8枚だけが確認されているというスーパープレミアム切手である。
4年前のオークションでは1枚が730万人民元(1億2,500万円)の値がついた。
こうしたなか人気の切手を安く提供する店があるという情報があった。
その店先で見つけたのはあの赤猿。
しかし
(店員)
「北朝鮮発効の切手だよ。」
中国のものと比べてもうりふたつ。
よく見るとハングルが描かれている。
漢字で「申年」と書かれているものの発行された2013年は申年ではない。
価格は中国版の1万5,000分の1。
(店員)
「とにかく赤猿切手であれば中国ではメンツが保てます。」
切手の収集を続けてきたショウさん。
最近お気に入りの店を見つけた。
外国切手専門店で世界各国の切手を取り扱っている。
「旧ソ連の北朝鮮独立記念切手だよ。」
ショウさんが外国切手を買うようになった理由は
同じ年代のものでも中国の10分の1以下の価格で買うことができるからだという。
(切手収集家 ショウ・キンさん)
「好きな切手をいっぱい買えてうれしい。」
お金はなくとも楽しみたい。
中国の切手収集家たちの情熱はますます高まっている。


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