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古いランドセルが身近な小物に

2016-04-17 07:30:00 | 報道/ニュース

4月2日 おはよう日本


卒業後に使われなくなったランドセルから作られたピンクのメガネケース。
父親から高校3年生になる娘へのプレゼントである。
「うれしいです。
 店で買えないものなので大事にしたいと思う。」
滝川市でオリジナルの革製品を手がける相川友樹さん。
使い終わったランドセルからペンケースや定期入れなどへのリメークを3月から始めた。
小学校時代の思い出を形として残せないかと
ランドセルから財布を作ったのがきっかけだった。
(相川友樹さん)
「6年間の思い出が詰まっているので
 大事に使ったものを新しく身近なアイテムに変えて
 また身近な存在として手元で使ってもらえたらと思って。」
ランドセルを持った親子が相川さんのお店を訪れた。
近くに住む緒方美記さんと中学2年生の息子脩斗君。
小学校を卒業後物置に眠っていた脩斗君のランドセル。
そこには親子の特別な思いがあった。
脩斗君が小学校2年生のとき母親の美記さんはシングルマザーになった。
3人兄弟の長男として脩斗君は弟たちの面倒を見るなど美記さんを支えてきた。
同級生たちは新しい鞄に買い変えるなか
脩斗君は美記さんに買ってもらったランドセルを6年間使い続けた。
(緒方脩斗君)
「自分でで色を選んだのでやはり思い入れはある。
 6年生の最後あたりはランドセル使ってるのは俺ぐらいしかいなかった。
 親が買ってくれたのでとても大事なもの。」
(母 美記さん)
「6年間 脩斗が頑張った証し。
 ずっと使ってくれたので何らかの形では残したいなと。」
ハサミを入れる相川さん。
ランドセル覆うふたの部分を使って製作する。
1つ1つ丁寧に切り分ける。
限られた素材 
失敗は許されない。
(相川友樹さん)
「思いの詰まった宝箱みたい。
 僕ができることは形を変えること。
 形を変えることによって思いを改めてつなげるアイテムにできる。」
製作を始めて3日
出来上がったのは財布。
学校生活でついた傷はそのまま生かされた。
緒方さん親子が受け取りに来た。
「ご要望どおりの実度るウォレットです。」
(脩斗君)
「僕はどこら辺の傷だがわかる。」
(母 美記さん)
「本当にそのままだね。
 脩斗が使ったまま 
 いいね。
 新たにいろんな楽しみと苦しみと思いをつなげていってほしい。」
6年間の思い出を紡ぐ世界で一つだけの財布。
そしてもうひとつ。
親子で共に歩んだ記憶を共有してほしい。
相川さんがプレゼントしたのはお揃いのキーホルダーである。
給食袋をつりさげる金具も使われている。
(相川友樹さん)
「ランドセルに込められた親御さんの思いはすごい強いと改めて思っている。
 これからも1つ1つ丹精込めて形にしていきたい。」
家族の思い出が詰まったランドセル。
形を変えてこれからも使い続けることが
互いに思いやる家族の心を強くしていく。


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