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犬の認知症 飼い主悩ませる問題に

2016-04-08 20:00:00 | 報道/ニュース

3月25日 おはよう日本


同じ場所をぐるぐると回り続ける犬。
遠吠えを繰り返す犬。
認知症になった犬である。
飼い主に代わって高齢の犬を世話する“老犬ホーム”に預けられるケースが増えているという。
(老犬ホームのマネージャー)
「徐々に増えてきている。
 “家で世話をすることができない”とお預かりしている。」
老化などに伴って脳の機能が急速に衰える認知症。
犬が認知症になると飼い主がわからなくなるなどの症状も見られる。
医療の発達などでペットの寿命が延びるなか
認知症の犬は飼い主を悩ませる問題になっている。
茨城県つくば市の老犬ホーム。
認知症の犬を預けた齋須健一さん。
齋須さんが飼っていた犬のコジロウは15才。
人に置き換えると75才ほどになる。
1年前に遠吠えを始め
その後次第に昼夜が逆転。
深夜にも遠吠えを繰り返すようになった。
近所に迷惑がかかるのではないか。
思い悩んだ末
死ぬまで施設で預かってもらうことにした。
費用は100万円余かかった。
(齋須健一さん)
「動物にも認知症があってショックだった。
 最後まで面倒みたい思いもあったが
 もう限界だろうと。」
認知症の犬を飼い続ける決断をした飼い主にも
大きな負担がかかっている。
奥田千佳江さんは2匹の飼い犬が認知症になった。
ほぼ毎日深夜に吠え続ける犬をなだめているうち
奥田さんは慢性的な睡眠不足に陥った。
かかりつけの動物病院に相談し
犬を寝つかせるため
1年ほど前から睡眠薬をもらっている。
しかし毎晩欠かさず与えなくてはならず
費用も毎月1万5千円ほどかかっている。
(奥田千佳江さん)
「今の状態が続くのか
 この先違う症状がまた出るのか
 認知症がどこまでいつまで続くのか
 その不安はある。」
犬の脳の病気を研究している日本獣医生命科学大学 長谷川大輔准教授。
(日本獣医生命科学大学 長谷川大輔准教授)
「17歳の認知所の症状を示す犬の脳の画像。
 白いところが非常に広くなっている。
 脳がすかすかで隙間が多い状態。」
認知症になると
脳の神経細胞が急速に死んで異常な行動につながると考えられている。
長谷川潤教授は神経細胞の死滅を防ぐためには
犬が高齢になっても
飼い主が関わり合いを欠かさないことが大切だと考えている。
(日本獣医生命科学大学 長谷川大輔准教授)
「犬が年でもう遊ばないからと
 動物との接触や関わり合いも少なくなる。
 楽しい うれしい刺激を増やすのは認知症の防止につながると思う。」
具体的にどのように予防すればいいのか。
犬の介護やリハビリを行っている施設では
遊びを通して脳に刺激を与えるトレーニングを行っている。
足を出させる「おて」や「おかわり」の代わりに
じゃんけんの「パー」や「チョキ」など新しい言葉を覚えさせる。
宝もの探しという遊び。
複数の紙コップの1つにエサを入れる。
すると犬は体を動かすだけでなく
鼻を活発に使ってエサを嗅ぎ分ける。
エサを探し当てたときや飼い主とのふれあいの中で生まれる感情が
脳の活性化につながるという。
(ペットケア施設)
「わんちゃんが楽しいことが大事だと思う。
 遊びの1つの要素として日頃の生活に取り入れられたらいい。」
ただ犬の認知症は
疑わしい症状が出ても飼い主だけで見極めるのは難しく
動物病院に早めに相談することが大切だと専門家は指摘する。
(日本生命科学大学 長谷川大輔准教授)
「動物病院で定期的に診察を受ける。
 それで早め早めに症状に気づく。
 犬も認知症になるんだということを知っておく
 認識しておくことは重要。」



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アフリカに“帰る”黒人たち

2016-04-08 07:30:00 | 報道/ニュース

3月25日 キャッチ!


大西洋を望む西アフリカのガーナ。
奴隷貿易の拠点として大勢のアフリカ人がアメリカ大陸へ送り出された。
奴隷貿易の拠点となったエルミナ城は
先祖の霊を慰めるため大勢のアフリカ人が訪れる。
奴隷として扱われた先祖の苦悩に思いをはせるアメリカの黒人たち。
自らのルーツを見つめ直す動きが活発になっているのである。
(アメリカ人観光客)
「本当にひどい歴史です。」
「自由を得るために支払われた代償に
 感謝をしなければと思います。」
こうしたなか生まれ育ったアメリカを離れてアフリカへ移住する黒人たちが増えている。
ロバート・ボッツさん(49)。
4年前ガーナにやって来て警備会社を起ち上げた。
急速に発展するガーナにビジネスチャンスを見出したからである。
若いころ海兵隊に所属していたボッツさん。
イラク戦争では民間の軍事会社で警備にあたった。
警備員は現地で雇用。
アメリカで培ったノウハウを生かして
質の高い人材を育てることに力を入れている。
(警備員)
「以前は何をすべきかわかりませんでしたが
 質の高い警備を教えられました。」
経済成長に伴って新しい企業が増えるなか
順調に業績を伸ばしている。
(警備会社社長 ロバート・ボッツさん)
「このエリアには石を投げれば当たるほど多くのニーズがあり
 ビジネスチャンスにあふれています。
 成功は間違いないでしょう。」
一方でアメリカの社会に失望し移住を決断した人もいる。
地方の町で小さなホテルを運営する ラー・ウィルソンさん(36)。
アメリカで生まれ育ったウィルソンさんは
幼いころから肌の色が原因で差別を経験してきたという。
(ラー・ウィルソンさん)
「幼いころから“モンキー”とかひどい呼ばれ方をしていました。
 父を誇りに思っていますし
 しっかり育ててくれましたが
 私を差別から守ることはできませんでした。」
高校時代には黒人グループと白人グループの対立が原因で
別の学校への転校を余儀なくされた。
その頃ウィルソンさんが書いた詩。
私の指を切ると
あなたと同じ色の血が流れます
何が違うというのでしょうか?
肌の色が黒いだけで同じ人間です
当時はまだ話し合えばわかると信じていた。
しかし差別を受ける経験を重ねるうちに
怒りを抑え込めず
この国に自分の居場所は無いと感じるようになった。
(ラー・ウィルソンさん)
「アメリカでは質の高い生活を手に入れられるとは思えませんでした。
 金を稼ぐことはできても完全な自由は感じられなかったのです。」
ガーナに来てからは
アメリカで暮らしていたときのように差別を恐れることはなくなった。
しかし別の疎外感を感じることがあるという。
ガーナに来たばかりのときには地元の人から“外国人”と呼ばれた。
今でも品物を仕入れるとき
外国人価格だと感じることがあるという。
安住の地を求めてアフリカにやってきたウィルソンさん。
地元の人に溶け込もうと
現地の言葉や文化を学んでいる。
ウィルソンさんには去年生まれたばかりの息子がいる。
妻とともに今はアメリカで暮らしているが
人種差別に苦しむことがないよう
将来はガーナで育てたいと願っている。
(ラー・ウィルソンさん)
「息子は人種差別の中で育てたくありません。
 ここで育ち
 より良い暮らしをしてほしいのです。
 自分が黒人であることを誇りに重い
 誰とも平等だと知ってほしいのです。」

 

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