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ラグビー女子“夢も生活も諦めない”

2016-04-03 08:00:00 | 報道/ニュース

3月18日 おはよう日本


去年11月リオデジャネイロ五輪への出場を決めた7人制女子ラグビー。
代表の愛称は「サクラセブンズ」。
あるメンバーは会社員
あるメンバーは小学生のお母さん
そして二十歳の女子大学生。
仕事や学業、子育てとオリンピックの夢を両立する選手たち。
女子ラグビーは歴史も浅く
日本の競技人口はわずか3,500人ほどである。
プロのリーグは無く
ラグビーだけで生計を立てられる選手はほとんどいない。
3月上旬 埼玉県熊谷市で行われた日本代表候補の強化合宿。
練習相手は男性である。
朝6時から夜8時半まで断続的に練習を行う日もある。
多くの選手が他に仕事を持ちながらラグビーを続けている。
その1人 桑井亜乃さん(26)。
身長1m71cm
恵まれた体格を生かした突破力が持ち味である。
桑井さんは熊谷市にある百貨店の人事総務部で働いている。
ラグビーとの出会いは桑井さんの人生を大きく変えた。
学生時代陸上部で円盤投げをしていた桑井さん。
卒業後は地元北海道で体育の教師になろうと考えていた。
そんなときリオデジャネイロ五輪から7人制ラグビーが採用されることを知った。
(桑井亜乃さん)
「ピンときたというか
 ラグビーでオリンピックを目指したいとそのときにピンときた。」
オリンピックに向けて強化選手を募集しているという知らせを聞き
決まっていた就職先を直前に辞退。
本格的にラグビーを始めることにした。
その後ラグビーと両立できる仕事をさがしてきた桑井さん。
去年 競技への理解があるこの百貨店に就職することができた。
(桑井亜乃さん)
「ラグビーに出会ってやりたいと純粋に思ったことにチャレンジしただけ。
 何か迷っていることとかやりたいことがあるのなら
 自分に賭けてみるのもいいのでは。」
ラグビーと子育てを両立させている選手もいる。
合宿に参加した12人の中で結婚と出産をしているただ1人の選手
兼松由香さん(33)。
去年11月オリンピック出場を決めた試合。
歓喜の輪の中に一人娘の明日香ちゃん(8)の姿があった。
名古屋市で会社員の夫と娘の3人で暮らしている兼松さん。
合宿や遠征などで月の半分以上家を留守にすることもある。
家のいるときは洗いものや買い物などなるべく娘と一緒の時間を過ごすようにしている。
(兼松由香さん)
「家族全員が理解してくれてサポートしてくれている。
 おかげで頑張れる。」
しかし娘の複雑な気持ちを知ることになった出来事があった。
合宿で足の怪我をして予定よりも早く帰宅したときのこと。
娘は「怪我が治ったらまたラグビーやれるよ」と励ましてくれたが
実家の母親からは別の話を聞いたのである。
(兼松由香さん)
「『母ちゃん早く帰ってくるよ』と娘が喜んでいたと聞いた。
 私の前では見せないようにしてくれているんだなと
 すごく切ない気持ちにもなりますし
 逆に頑張らないといけないという気持ちにもなりました。」
合宿中兼松さんは娘に電話をしないことにしている。
「お母さんの声を聞くと寂しくなる」と言われたことがあるからである。
合宿や遠征先に必ず持っていくものがある。
明日香ちゃんが書いてくれた手紙である。
かあちゃん
いつもありがとう
あーちゃんはいつもおうえんしているよ
(兼松由香さん)
「自分のラグビーだけじゃなく娘の夢でもあるし家族の夢でもある。
 出産や結婚をしてもラグビーって続けられるんだよとみんなに伝えたい。」
仕事や子育てなどをしながらラグビーに打ち込む選手たちの姿が
後輩のメンバーに大きな刺激を与えている。
メンバーの1人 東京学芸大学に通う小出深冬さん(20)。
オリンピック出場が決まってから練習や遠征がさらに増えた。
スケジュールは予定でびっしり。
ピンク色に塗ったのはラグビーのトレーニング
黄色はテストなど学業の日程。
両方ともおろそかにできない。
そんな小出さんは先輩の選手たちの姿を見ていて
自分もやりきることができると思えるようになった。
(小出深冬さん)
「先輩たちの進路の決め方とか参考にして
 成長していくなかで自分の好きなことをできる環境を探していきたい。」
様々事情と折り合いをつけながら夢に挑むサクラセブンズ。
たくましく生きる現代の女性たちを象徴しているようである。

 

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中国の景気減速 米経済への影響は

2016-04-03 07:30:00 | 報道/ニュース

3月17日 おはよう日本


ワシントン州シアトル。
全米有数の貿易港である。
最大の輸出先は中国。
輸出額は年間1兆4,000億円。
日本向けの3倍にのぼる。
しかし中国の景気減速が地域産業に影響を及ぼしている。
地元大手の木材会社 トム・リーズ社長。
多くの木材が中国でビルや住宅の建築資材に使われてきたが
需要が伸び悩み
この2年で約30%輸出が減った。
(木材会社 トム・リーズ社長)
「中国市場は厳しい。
 急速な経済成長は終わり力強さがない。
 ここ数年は今のままだろう。」
製造業にも影響が広がっている。
原油の掘削装置を作る社員30人の中小企業。
製品の半分を輸出しているが
原油安で油田の開発に急ブレーキがかかり注文が減っている。
(機械メーカー 副社長)
「受注は毎月減っている。
 要因は中国のエネルギー消費の伸び悩みだ。
 世界中の石油・ガス業界にとって厳しい1年になっている。」
一方 中国経済が減速するなかでも好調なのが不動産市場である。
中国から資金を移す動きが続いているのである。
シアトル一の高さを誇る76階建てのビルは
去年 香港の投資会社が約800億円で買収して話題になった。
郊外の高級戸建て物件の実に40%は中国人の富裕層が購入したというデータもある。
中国人との取引が専門の地元の不動産業者 CL・タンさん。
スマートフォンで物件を撮影し中国に住む客に送信。
(不動産業 CL・タンさん)
「ここが台所でリフォーム済みです。
 すべて大理石です。」
こうした動画のやり取りだけで数億円の高級物件がまたたく間に売れてきたという。
去年約2億円で住宅を購入した女性。
夫のアメリカ転勤をきっかけに家族全員で移住。
北京のマンションを売り払ってドルに換え
アメリカに資金を移したことは正しい判断だったと振り返る。
「中国の株式市場が大きく動揺し
 多くの友人が資産を失った。
 株式市場に投資するのではなくここで家を買ったのは良い判断だった。」
しかしその不動産市場にも不透明感が広がり始めている。
資金が中国国外に流出するのを警戒して
中国政府が最近海外への送金について監視を強めているというのである。
(不動産業 CL・タンさん)
「中国経済が変調し
 中国政府は最近海外への資金移動を簡単に認めない。
 中国経済の減速で米の不動産価格が下がらないか不安が広がっている。」
シアトルから見えてくる中国経済の不透明感。
FRBは今後どのように利上げを進めていくのか
その判断にも影響することになりそうである。



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