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植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

一将 功もないのに万骨枯る

2020年06月19日 | 時事
 どなたの言葉であったか、もはや定かでありませんが、男子たるもの人に見せてはならない姿は「エッチする姿、トイレの用足し、お金の勘定」とあったような気がします。多目的トイレに入ってエッチして財布からお金を取り出したタレントさんの話ではありませんが、なんにせよ、人に見せられた「ざま」ではありません。
 一方でいい考えが思いつく場所は三上といって馬上・枕上・厠上だそうです。「乗り物に乗っている時、寝床の中、トイレの中」と言ったのは1000年以上前の中国の文人欧陽脩の言葉です。ワタシの場合は「屋上」でありますが(笑)

 ともあれ金勘定は大切ではありますが、指を舐めて自分が手にした札束を数える姿は、どことなく浅ましい雰囲気を感じますね。ワタシは貧乏教師の倅であったせいか、商いやビジネスには興味を感じません。現役サラリーマン時代は金融マンではありましたが。持ち慣れないお金は持たない方がよろしい、普段使うお金さえあればなにも入らないとさえ思います。

 広島の河井夫妻が揃って公職選挙法違反(買収)で逮捕されました。検察庁の黒川さんが、チョンボしなかったらどうなっていたか、いささか興味がありましたが、残念ながら退職金貰って悠々自適で弁護士生活に入るのでしょう。国家試験を受かって検察官になったので、とやかく言われる筋合いは無いというのでしょうね。こういう方は案外弁護士商売が繁盛しそうな気がします。まぁまぁ、大体、何とかしましょう、とか言ってうまく話しが出来そうですね。

 国会議員は、辞めないのですね、一日でもその座にとどまって俸給を夫婦でせしめることが出来ます。昨年来疑惑が表ざたになった途端、ぱっと法相を辞任したと思いきや夫婦で雲隠れ、奥方に至っては「診断書」一つでずっとお休みでしたが、給料は支払われています。自民党離党しても秘書が有罪になってもやっぱりお手当は貰うのですね。失職しない限り貰えるものは全部貰う。他人から頂いた税金で、票を買い当選したというのに。
 ご夫婦で1億5千万円の残金と、働かずして責任も取らずに貰い続ける自分たちの議員報酬を勘定している姿が目に浮かびます。なんとも浅ましく哀れにすら思えます。

 そもそも、この夫婦は貰うのが大好きのようで、地方議員さんになってから、大物議員に取り立ててもらい、国会議員にしてもらってからは奥さんの立候補を認めてもらい、1億5千万円を貰いました。旦那さんは法務大臣にしてもらいました。そのまま、貰っていれば済んだものを、今度は大勢の有力者にばら撒いてしまいました。票を売ってもらったと言えばそれまでですが。
 特に旦那さんはお金に細かくしみったれのようです。

 なんでお金を配ったかといえば、分不相応のお金を貰ったからであります。相手候補の10倍の金を党から貰って、選挙資金を使ったら会計報告します(一応そういう建前)。使い切るためにブン撒いたのでしょうか。使わずに落選したら何を言われるか分かりません。いやいや、この金で相手候補の後援者の票を片っ端に買収せい、と中央から言われたに相違ありません。当選したら法務大臣やらせて、すべてがうやむやに出来るのだからと。

 言った相手が会計報告を見るのです。どんな使途でも領収書無しでも通るでしょうね。今までも、この党や国家公務員の皆さんは、何年間も公文書やら疎明資料が都合よく無くなったり作らなかったり、あるいは改ざんしたり黒塗りにしたりですよ。

 早い話が、安倍さんが言うとおりにならない地方の古参議員をつぶすために税金で支払われた政党助成金を使い、側近夫婦を刺客としたのであります。結果溝手さんはあえなく落選、自分の権勢を示すかのごとき仕打ちを全国に知らしめたのですから、一般の自民党議員は震え上がりますわね。
 これが、今の政権の常套手段です。そうした行いは恐怖と抑制の効果は絶大ですが、一つ風向きが変わると「憎しみ」に変わります。今回の公選法違反は、表向き新聞社の取材みたいなことになっていますが、溝手陣営から情報がもたらされたと思います。
 安倍政権は、結局何一つ誇れるものも残さず、政治と行政の退廃を招きました。自分では最長の任期を更新する名宰相と思っているのでしょうか。アベノミクスも掛け声倒れ、ここ10年間での国民総生産は全くの横ばいであります。国民総活躍という題目で老齢になる人がこき使われています。非正規雇用が溢れ、結婚できないあるいは子供を育てられない若い人も減ることはありません。拉致被害者の解決もなく日韓・日中関係でも事態は悪化しました。北方領土だって、プーチンさんにさんざん貢いだくせに何一つ進展がありませんでしたね。
 
 功成らずして将軍だけが権勢を誇っているので、国民は青ざめているのですよ。

 これで、ご夫婦の政治生命は終わるでしょう。二階幹事長は「大物議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人でもない」と仰いました。いつから国会議員の身分に格差が出来たのでしょうか。ご自身はよほど大物のおつもりなんでしょうが。
 更に鈴木総務会長は「これで政治の信頼性が損なわれる」と言ったそうです。そんなものとっくにないわ。損なったのは自民党政権のせいなんですよ。
 その前は森友学園の籠池さん夫婦。公文書の改ざんを命令された公務員は自殺しました。文科省の前事務次官も、省内の事実を述べたために失職させられました。
 コロナにしても、初動の遅れ、PCR検査拒否と入院の体制が整わないために、多くの方が命を落としました。シムケンさんや岡江さんは命を落とさずに済んだかもしれません。こういった方たちは、安倍総理の定見の無い運営や我儘に巻き込まれてしまった犠牲者と言えるでしょう。

 多くの方が経済的な損失を被っただけでなく国政は乱れ、社会不安政治不信は日に日に増しているように思われます。何とかしなければ、と思います。
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わたし実は巨人軍の監督(自称)であります

2020年06月19日 | スポーツ
ここのところで、一斉にスポーツが解禁されてきた感があります。
 本日、待望の日本プロ野球の開幕です。数日前から(私設)ヘッドコーチのKさんから、今年の戦力分析&嘆きのlineが届くようになりました。Kさんは、現役時代からの巨人党仲間であります。仕事中にドラフト会議の指名情報をメモで回したり、春には宮崎の巨人キャンプに単身視察に行くほど、の熱狂的な巨人フアンで、よく東京ドームや横浜スタジアムで一緒に観戦しました。
 ワタシは、その頃から彼には「監督」と呼ばれておりました。ワタシも巨人党にかけては人語に落ちません。思えば、5歳の頃からのファンで、60年間ずっと静かに巨人軍を応援し続けています。
 
 今年は、120試合で、交流戦もクライマックスシリーズもなし、当面無観客であります。連盟や球団サイドからすれば、入場料・グッズ売り上げなどが伴わないので、早い段階で観客を入れたいところでしょうが。野球放送枠が埋まらず、スポーツニュースもネタ切れのテレビ局関係者は、ほっと安堵している所でしょうね。野球関係でも解説者はじめプロ野球で飯を食っている人は大勢いますからやっと息が付けるのです。

 これで、待っていましたとばかり両リーグの優勝予想が出始めました。例年と違うのは、試合日程がタイトかつ試合数減、オールスター休みが無いなど未経験の環境なので、読みにくいのですね。結局は戦力面で優位なチームが優勝するのでしょうが、各試合ごとの意味合いがより重くなります。戦力を温存しつつ、勝ち試合を確実にものにする采配が決め手になるでしょうね。

 ウチのチーム(巨人軍)では、打力は優勝するにふさわしいと思います。円熟期を迎えた坂本・丸に若き大砲岡本を中心にし、亀井・中島・陽のベテランと増田・吉川・新星湯浅という特徴的な若手も伸びてきています。これに豊富なキャッチャー陣、新外国人パーラが額面通りの働きを見せれば死角はありません。

 問題は投手です。菅野・田口・メルセデスまでは実績実力とも十分です。これに、昨年ブレイクした戸郷を加えても、あと2枚が足らないのですな。社会人大学からのドラ1・2トリオは、相変わらずパッとせず、一昨年、去年のドラ1の高橋・堀田は故障と全く期待外れです。12球団中唯一巨人だけは昨年ドラフトの新人が誰も1軍に入っておりません。
 中継ぎも、抑えも全く信頼できません。どいつも似たり寄ったりでポーンとホームランを打たれます。外国人も、スタライクが入らないとか、変化球が投げられないとか、球が速いだけとかで、さっぱりですな。Kコーチが嘆くのも無理からぬところです。
 ドラフト戦略の誤りとくじ運の無さ(11連敗中)が一番の敗因です。例えば2000年以降のドラフト1位20人中、10名が引退退団移籍となっています。残りの内、戦力として活躍している主軸は坂本、菅野、小林、岡本位のものであります。これは、即戦力にこだわるあまり、年かさで伸びしろが少ない社会人・大学生を中心に獲った為、すぐにピークが過ぎ、10年も持たずにお払い箱になるという帰結なのです。
 フロントも、スカウトたち・編成担当も、そして現場首脳陣もみんな、勝ちたくて様々な活動や決定をしているのだろうと思いますが、あまりのヘボ・下手な補強ドラフトがこれだけ続くのは「構造的・基本的」問題があるとみています。ワタシが自称監督を降りてドラフト担当部長をやったら、5年で強大な戦力に出来るのになぁ。
 
 ワタシ達も、昔のスポーツの再放送は見飽きました。結果の分かっているスポーツはやはりつまりません。ましてや白黒でボケボケの映像などは「映像の世紀」じゃあるまいし。やはりスポーツのだいご味はLIVE、次に何が起きるか分からないという期待感、高揚感あってのものですね。

 そういえば、見たいと思っていた女子ワールドカップ、なでしこジャパンの優勝した決勝戦は期待通りBSで放送されました。これだけは何回見ても素晴らしい。ワタシの人生では、恐らく最高のサッカー試合であろうと思います。澤の躍動、坂口、宮間などとのコンビネーション、最後に顔を出した岩渕真奈ちゃんの初々しさも印象的です。昨年のちょうど今頃、真奈ちゃんや長谷川唯ちゃんを中心に、ワールドカップを戦っていたのですよ。コロナで世界もスポーツ界も一変しましたね。もう遠い昔のことのような気がします。

 さて今日は大忙しです。メダカ納品、お習字、医者通い(飲み薬が切れました)、明日は来客なので、部屋の掃除とやることが沢山あります。頑張れば、夕方には開幕戦が待っておりますよ。
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めだか 新種誕生の夢を見る

2020年06月18日 | 動物
メダカ販売が思いのほか順調なのです。
元々ミックスメダカに白メダカとダルマ系が、ごちゃ混ぜに繁殖しております。餌代の増加と水替えの負担に恐れをなして、少しづつ手放すために花屋さんに置いてもらっております。現在の所持ち込んだメダカパック29個の内、ラメメダカ一つを残して完売とのことで、先方から追加注文がありました。
 ミックスメダカ8匹前後を300円という破格の安値で販売していますから、売れるわけなのです。

まいどあり(笑)
 計算すると売値では1万円以上となりますが、ワタシの手元にはまだ入ってきません。メダカさえ引き取ってもらえばいいのです。とりあえずカップ代は経費なので近いうちに頂くつもりであります。

 ところが、これに気を良くして、またしても悪い虫が起きてきました。今度はミユキメダカの交配に挑戦しようと考えたのです。近所のホームセンターやペットショップにはありきたりの黒メダカ、あるいは白・青めだかなどしかおいていません。
  
 すでにして、ラメダルマの稚魚は、今春かなり誕生しました。これに、赤を基調とした三色のかけ合わせを行うために、例によってヤフオクで探しました。流石に成魚や稚魚の出品は少ないです。個体差がある生き物なので、出す方も落とす方もリスクが高く、価格も高いのです。それで、有精卵のオークションが一般的なようです。
 こういう世界は、当たるも八卦でありますな。無事孵化するか、孵化しても思い通りのメダカに育つかなどは、やってみなければわかりません。20個前後のメダカの卵を5種類ばかり落札しました。300円から1000円程度、総額で3千円ほどなので、ダメでも被害は少ないのです。
 昨日、一度に全部届きました。お弁当の醤油入れのような容器に入って、普通郵便で郵送です。まぁそんなものでしょう。送料も安上がりですから。

 早速100均で買ってきた当座の保管用の水槽(ポリプロピレン)に、水道水を張って、それぞれ別に投入です。メダカが孵化するまでは、カルキが含まれる水道水の方がかえって衛生的だと思われます。ここで痛恨のミスを犯しました。5個の容器の内すでに3つが孵化したメダカが居たのです。
 
 この場合は、容器ごと水槽に浮かべて水温を均す必要があります。さらに、汲み置いた水か、カルキ抜きしたものを使うべきだったのです。うち二つは気づいたので、ゆっくり水温になじませ、カルキ除去剤を少量混ぜました。しかし、もう一個は目がかすんだワタシの肉眼で見つけ損ねたのですね。残念ながら孵化したての赤ちゃん(針子といいます)が2匹死んでしまいました。いきなり痛恨のミスでした。

 くよくよしても仕方がありません、メダカは孵化したてのこの時期が最も弱いのです。ちょっとした水流や水質、水温が変わるだけで死んでしまうのです。理想は孵化したらひと月は水替えも場所替えもしないで、餌だけあたえればいいのです。
 ひと種類2、30個の卵がありますから、歩留まりが半分くらいあれば十分です。何匹か残って半年もたてば、立派に繁殖機能を持ちます。
 
 そうしたら、ウチのミユキダルマと交配させるのですよ。
今回は「 極上赤三色・三色錦2種類・白姫・鳳凰」という品種が来ました。のみならず、ウチでは、ミックスメダカやミユキ・ダルマ系などが乱交の末、親が誰だかわからない色々なメダカがおります。なかでも黒や茶の虎ガラ、ぽっちゃりダルマ体型の赤メダカなど、偶然の混血種がいますので、これも偶然の交配によって、珍種ができても不思議はないのです。

 毎年何千もの新種メダカが作られ、希少な人気種だと一匹数千円から1万円以上するものまであるそうです。先日メダカ養殖店で、アライグマに掬って食われたという事件がありましたが、大惨事ですね。その落胆ぶりは察するに余りありますね。

 ワタシの目標はずばり、極ミユキ系ラメ入り三色錦ダルマメダカであります!!
大きな池を悠々と泳ぐ錦鯉になぞらえ、キラキラとラメが入ったぽっちゃり体型の三色錦のメダカを作るのです。

 今秋には、世界でただ一つの新種が作出できるかもしれません。その暁には気の利いた品種名も考えなければなりますまい。
メダカ御殿が建つかも。
 ヤフオクに出すと、卵だけでも数千円の値が付くかも。
総額3千円で買える夢、宝くじに比べたら安くて案外堅実かもしれませんなぁ。
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連続朝廷ドラマ「여정」(ヨジョン)始まりました

2020年06月17日 | 時事
 最近ではあまり観なくなりましたが、韓流の王朝ドラマというのは、非常に興味深く面白いものでありました。日本で言えば江戸時代の将軍家をメインにおいた時代劇で、「水戸黄門」「暴れん坊将軍」のような位置づけになりましょうか。韓国では、名監督「イビョンホン」さんがこうしたドラマを数多く手掛けております。
 古くはホジュン、チャングムそしてワタシがハマるきっかけとなった名作「イサン」、さらに「トンイ」など主人公の名前をそのまま題名にするのも多いです。
 
 朝鮮半島では、群雄割拠の黎明期から、新羅・百済・高句麗という三国時代を経て、1392年に李王朝として統一国家をなして、以降体制が500年間続きました。その開祖李将軍の一族が主人公または重要な役柄で王朝ドラマが連綿と作られております。
 
 ほとんどの筋立ては、王様とその跡取り(セジャ)を巡る重臣同士の派閥争いであります。王様の世継ぎ騒動と、両班と呼ばれる特権階級が、国政を操り私腹を肥やして一族の繁栄を追い求めるため権謀術数の限りを尽くすという決まり切ったストーリー。差別される平民やは、そうした朝廷の犠牲となって貧困と病気に苦しむのであります。これに明とか清とかの中国を後ろ盾に、属国として政権や国家の安定を図ります。また「倭寇」と呼んで、敵性国家たる日本からの侵攻や交易交流も欠かせない要素になります。
 
 早い話、現代とさほど変わっていないのです。違うと言えば今は半島国家が南北に分かれてしまい、双方で敵対関係にあるということでしょう。その中で北朝鮮は、共和国とは名ばかりで「金氏北朝鮮」と呼ぶべき国家です。昔のままの王朝ドラマさながらでありますね。

 そこで、新たな王朝ドラマ「여정」(ヨジョン)が始まりました。これはワタシの妄想です、悪しからず。
 三代続く金王朝の三代目の将軍様の妹が主人公です。李氏朝鮮では儒教の思想が色濃く、女性を王位につけることは原則ありませんでした。しかしながら王様の正室、側室が政務に口を出すことは珍しいことでは無いようです。また、王様の母親「皇后」が王位の継承はじめ絶大な発言権を持っていたのは確かです。少なくとも韓流ドラマの中ではそうです。

 映画「王になった男」では、荒んだ悪政を執り行う王様にそっくりの道化師が、いつしか王に成り代わって善政をしくというあらすじでありました。映画では、元の王様は側近に毒殺されます。
 今回の「ヨジョン」では、三代目の王様が、糖尿病と心臓病を発症し、若くして倒れる、というところから始まります。前後不覚に陥った王様の側近たちは体制の崩壊を恐れ、かねてから用意していた「影武者」を仕立てます。これを主導したのが妹の金ヨジョンさん。
 数年前から将軍様の身内として秘書代わりにとりたてられておりました。次第に名代として表舞台に姿を現すようにはなりましたが、党や政府の中の公職は下っ端で、大きな肩書はありません。(ここまでが第1話)

 ところが、ある時三代目将軍に呼ばれてこう切り出されます。
「自分には、セジャ(世子)として決めている息子がいるがいかんせん幼い。体調がすぐれず、子供らの成長を見届けられるか心配である。もし自分の身に万一のことがあれば、お前にその間摂政を任せる。」これが回想シーンですね。
 ヨジョンさんの顔つきがこれを境に変わります。笑みを湛えるまなざしの奥の眼光が鋭くなります。ぐっと顎を突き出し為政者としての面構えに変貌していくのです。

 おりしも世界的な流行り病が国内でも広がり、頼みの中国からの物流が途絶えてしまいました。交易による外貨獲得がままならず、国内では経済渇度が停滞、多くの感染者であふれかえっています。

 主人公は、いずれ将軍が亡くなることもわかっており、影武者にも消えてもらうことに決めております。その時期が来たときに、自分が正当な金王朝の直系であり、国政を担うにふさわしい実力を内外に見せつける必要があるわけであります。国内外にヨジョンさんがメッセージを発することが増えます。(ここまでが第2話)

 そこで、隣国「文氏朝鮮(大韓民国)」と平和外交を装っていた将軍に代わって、突然敵対姿勢を見せつけることとしたのです。これはアジア的兵法の定石です。自国民の関心を敵性国家にそらし、自分が統率力実行力のある指導者であることを誇示することが政権の安定につながるのでありますな。
 理由理屈などはこの際どうでもいいことであります。脅迫・威嚇外交を一歩進めた、実行戦術に転換したのが、ビラ配りをきっかけとした「友好の家-連絡所」破壊です。物語の序盤のハイライト(ヤマ)でありますこれが第3話

 今後の展開としては、将軍崩御・重臣の権力争い・世継ぎ問題などが次々と噴出し、軍部のクーデター、内戦などに展開していきます。もし、ワタシがこの続きを書くとしたら、現在後継者と目される将軍様の息子に対し、ヨジョンさんが、わが子をその座につけるか葛藤するという筋書きにします。今まで見た王朝ドラマでは普通の展開でありますな。
 しかし、その結末は誰にも予想できません。誰も想像しえないような悲劇が起こらなければいいのですが。
 
とまぁ、ここまで書き進んできましたが、あくまでワタシの創作、フィクションであります。
 ワタシが、今強く感じるのが、この500年続いた李氏王政に引導を渡したのが「日韓併合」です。日本人がずかずかと王城に入ってきて王様たちを追い出し、日本の属国としたわけです。
 もし、日本で、他の国が襲来し、天皇制をうち壊し、ワタシたちが敬愛する天皇ご一家を追放して占領されたら、その恨みは末代までも継がれることでありましょう。
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金山馬にまたがって

2020年06月16日 | 書道
例によって、ヤフオクで古い筆を落札してしまいました。

 もはや書道筆に関しては100本以上保有しているので、新たに求める必要はないのです。しかしながら、書道という伝統文化の、ある意味象徴と言える筆、とりわけ現在ほとんど製造されていない珍しい古筆を後世に残していくという使命感が、ワタシを入札させてしまうのです。(笑)

 書道筆のメーカーさんは、恐らく今まで以上に減っていくでしょう。インターネットやSNS,パソコン、スマホと文明の利器が進化し、便利になるにつれ、字を書くという習慣や必要性はどんどん薄れてまいります。日本でも自分の名前すら書く必要がない時代がそこまで来ているのです。
 書道人口が減り、筆の需要が減りますから段々書道店も廃業します。古い筆に刻まれた「◯◯堂」という名前をネットで検索しても、製筆業者としてはヒットしないことが多くなりました。
 
 更に、筆の穂に使う毛も種類によって入手困難になりつつあると聞きます。流通する書道筆の半数が「羊毛筆」(実際は山羊)であります。高級筆(高額品)の代名詞として扱われる山羊の首周りの毛も、採れる量が少なく飼育される頭数が限られるのでしょうか非常に高値だと聞きます。次いでよく使われるのが「狼毛筆」(鼬毛)です。その中でも品質がいい高級品は「コリンスキー」といわれるイタチの毛です。

 これに加えて一般的に使われるのが「馬、タヌキ、リス、ウサギ」と言ったところでしょうか。単用ではなく、羊毛にいろいろな毛を混ぜて仕上げる兼毫筆というのが多いようです。

 それで、今回のオークション、見つけたのは5本まとめての古い筆の出品でした。
写真の筆の管や穂先の状態から、恐らくは昭和40年代頃のものと見えました。
古い筆でも案外値札シールが付いたものが多いのですが、それが3本、14万円、4万円、4千円とついておりました。これが消費税導入前で、光沢あるシールの文字のカスレ具合からみて3、40年前のものとふんだわけであります。

 書道に関していえば、古いほど高くなる骨董品としての価値が出るものは一に「書」そのもの、二に硯となりましょう。三は由緒ある田黄石などに彫刻がある篆刻印になりますか。
 実用のもの、墨にせよ和紙(半紙、半切)にせよ古ければ劣化しますから段々価値が下がります。恐らく実用品である古筆も消耗品として骨董価値は少ないと思いますね。穂先はだんだん切れ傷みます。管(軸)は竹ならばひびが入り、割れてきます。昔の偉い書道家や、歴史上の人物が使ったというような筆の話は聞いたことがありません。筆には使う人の名前が入るのは稀ですから由来が判明することが少ないのでしょう。
 
 そうして首尾よく五本を16千円で落札出来ました。実用になるかもわからぬ古い筆に高い!と思うか、定価で少なくとも19万円ほどの珍しい高級筆が9割以上安く買えたと思うのか、まぁそれぞれでしょう。ワタシが気に入って、欲しくなったその理由は、その中に含まれた2本「金山馬」の筆にあります。

 山馬と言うのは中国やインドの山岳地に生息している「水鹿」だそうです。珍しい動物ですでにワシントン条約で保護されています。ですから、高級かどうか、あるいは書筆として優れているかは別にして、何しろほとんど筆屋さんでも売られていない高額な筆になっているのです。金は、恐らく毛の色を表したものでしょう。

 調べてみると、鹿毛というのは、中空で弾力性が強く書筆に使われる動物の毛の中では最も固いのだそうです。太いわりに、折れやすく、墨持ちがいいとも。通常は兼毫筆の弾力性・強度を補うために用いられるのですが、単用筆は、固い独特の書き味と線質があり、味わいのある字が書けると解説がありました。
この4本は、上から順番にイタチ、金山馬、馬、羊毛の長鋒筆であります。届いたのは2番目のものです。もう一つの金山馬筆(定価14万円)は、条幅用の大筆でした。
 
 早速試しに書いてみました。「駄目だこりゃ」
結果は明らかで、初めて手にする特殊な毛の筆ですから、準中級者のワタシがいきなり書いても、使いこなすのは無理なのは仕方がありませんね。


これも修行です。せっかく16千円を投資しましたから、練習を重ねて、この荒馬(水鹿)に慣れ、その風合いを出せるよう努力・研究する鹿(しか)ありません。
 問題は、この鹿毛の筆は毛が折れやすいのであります。
 こいつが無事なうちに、ワタシが乗りこなせるまでの腕前に辿り着けるかどうか。
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