植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

思えば沢山の人を見送った お迎えが近くなる

2022年06月18日 | 雑感
先日、長年お世話になった金融機関の川崎支店時代(今から35年ほど前)、支店長だった一人が亡くなって、お通夜でありました。かの支店長は、猛烈な働き者でエネルギッシュ、そして不摂生・不健康の権化のような方でした。深酒し愛煙家で夜更かししてマージャン、仕事はエンドレスで、巻き込まれる部下はたまったものではありません。野菜や魚は大嫌い三度の食事はすべて肉料理か「ライスカレー」と徹底していました。常務まで上り詰めてリタイアされたのですが、純真な心根と気さくな人柄から慕う人も多く、その時の支店のメンバーによる「川崎の会」がコロナの前まで毎年続いていたのです。

その後糖尿病を発症し、それからというものクモ膜下出血、心筋梗塞、がんなどの大病をして幾度も手術・入院を繰り返しながら20年もの間生き抜いたのです。胸板が厚い頑健な方でありましたから。そこでこの会では、訃報などをを聞くと、会の世話人であるワタシが、グループラインなどで40人ほどの会員に連絡することになっております。そうしてここ毎年ひとりづつ訃報を流すことになってしまいました。直接の上司が60台、事務の仕事をしていた若手の女子行員が50歳位、なんとも早すぎる死でありました。

元支店長は長年いた銀行のOBが大勢弔問に来ると考えたのでしょう、通常の通夜・告別式が執り行われ、通夜振舞いも行われました。親族の席は40人近く座っていたでしょうか。さすがに子供さんはみかけませんでした。ずいぶん久しぶりに亡くなった方の棺に寄って、そのお顔を拝しました。

 コロナのせいもあって最近は9割がたが家族葬になりました。自治会長のワタシは、町内でご不幸があると知らせてくれて、弔問・お香典を届ける決まりとなっていますが、この1年半で、20人ほどの方々は知る限り全員家族葬でありました。しかし、コロナ以前も、この20年位は家族葬が主流となっているように感じます。それは日本全体の経済や生活の沈滞・低迷により「冠婚葬祭」にお金を掛けられないようになっているのだとみています。

恐らく、長い期間の生活習慣や普段の健康や体調に対する心がけや予防と、健康寿命は密接な関係があります。ある程度の年齢(40歳くらいでしょうか)までに、健康に気をつけるようにしてその後をきちんと過ごす人に比べると、60歳くらいまで喫煙・不規則な生活・偏った食生活・暴飲暴食とそれによる体重増等、体の事を省みない人たちは大きな寿命の差が出るものだと思います。過去早逝した人たちは70歳になるまでに倒れた人も多く、60歳になる前に、そうした病気で亡くなった会社の同期は3人いました。みんな若い頃からヘビースモーカーで顔色も良くなかったなぁ。

何にでも例外はあります。死ぬまで喫煙して90歳まで長生きしたとか、健康的な生活をしていても20歳代でなくなるとか。でもそれは、あくまで持って生まれた運のいい(頑丈に生まれた)人や、腺病質など虚弱体質の人、など不運な人であって、ほとんどの人は80歳以上は生きられるはずなのです。

ワタシも、例にもれず、若い頃は随分無茶な生活を続け40歳過ぎても喫煙しておりました。体重は入社時52Kgが20Kgほど増えて、不健康へまっしぐらでありました。若さや自分の体力を過信していたのです。しかし、相次ぐたばこ税の引き上げに嫌気がさして、20年近く前にタバコを止め、お酒もだいぶ減りました。しかしながらため込んだ体重とストレスは確実にワタシを病気へ導いていったようです。

そして15年ほど前から健康診断の数値が一気に悪化し、肝機能・血圧・血糖値・コレステロールなど尿酸値以外の数値がすべてC以下に落ちる事態となりました。マージャンで言えば跳満とか倍満級(爆笑)

それからというもの生活習慣病に向き合って、真面目に取り組むように努め、とりあえず、要再検・要治療とされた各数値は、少なくとも現状維持か若干改善されて現在に至っております。残念ながら医者から出される薬は徐々に増えていますが。

ワタシの一族(ワタシの兄と、自分の子供・配偶者・孫)合わせて13名となりました。母方の曾祖母・祖父・祖父・自分の両親・家内の両親と沢山の肉親尊属を見送りました。今兄が重篤な病気に罹っています。万一のことになれば、年齢順でいけば、次はとうとう私の順番になるのです。

昔なら、還暦過ぎれば長生きできたと、お祝いをしました。寿命が短かったのですね。現在日本人の平均寿命は男82歳、女87歳位、これはわずかずつ伸びているので20年後には2,3年長生きになるかもしれません。これは、その年に生まれた0歳児が何歳まで生きられるかという平均余命のことであります。ワタシは66年前の0歳児になるので直ちにあと16年生きられるという計算にはなりませんね。今年亡くなった人の死亡時年齢の平均とは異なります。そもそもこの数字は政府・厚労省が予想値としているものなので、どんな算式を用いたとしても、信用してはなりません。なぜなら、政府の財務や選挙対策・省益などさまざまな変数によって操作されうるからであります。

というわけで、末期がんなどの余命宣告でもされない限り、自分があと何年生きられるかは「絶対に」わかりません。そこで今やるべきは、死ぬまでの年月を指折り数える暇があったら、少しでも楽しい事、健康的なことをやって、いつ死んでもいいようにしておくことでしょうか。
その日になって、まぁまぁ満足できるなら、死亡時年齢が多少長くても短くてもさほど気にしないことにしましょう。

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