植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

自宅療養  もう病院も公共も助けてはくれない

2021年08月04日 | コロナ
 過ちを改むるにしくはなし(過ちては改むるに憚ること勿れ)と言いますな。間違えたと思ったら、修正し正しい方向にかじを切るのが良いと言うことです。自分が間違えたら素直に謝る、というのが拙い自身の経験から学んだ事の一つでもあります。

 菅さんが、コロナで軽症者や無症状の感染者は自宅療養するよう方針転換したそうであります。その理由は、重症者の為の病床確保、命の危険が迫っている患者が救命・看護を受けられるためということです。これを額面通りに受け止め、あぁ間違った対策を改善したのか、と思うのはよほどのお人好しでありましょう。

 東京でも、コロナに感染して入院すべき人が1万人以上自宅待機を余儀なくされている、という現状を正当化して「医療崩壊していない」という形式を整えるという姑息なやり方なんですね。これまでの対策の不備を謝罪することなど露も考えていません。

 これをわかりやすく説明すると、「政府の方針に逆らって(自粛のお願い)、好き勝手に外出し仕事をしてコロナに感染したのだから自業自得、自分で苦しんでなんとか解熱剤飲んでがまんしろ。救急車も一般の病気や事故で手一杯、救急搬送先は見つからないし、入院受け入れの病院は少ない、当然コロナ専用病床などには入れないよ。重症化したら連絡をすれば運が良ければ治療が受けられるかもしれんが保証の限りではない。」

 今まで1年半、ずっと同じようにたらいまわしされて結局自宅に戻され、いつの間にか死んでいたという人が多数居ます。変異種のせいで第5波は、今までで最も感染が広がっていますから、この状況はさらに悪化するでしょう。

 菅さんは、ワクチン接種が秋までに打ち終わればなんの心配も無いと説明しておりましたが、現状はワクチン自体が品薄で若い人には予約券すらいきわたっていません。デルタ株はそのワクチンが効かない型になっていて2回接種しても感染する、さらに若い人でも重症化しやすく感染力が強いというのに。更にワクチンの効き目は徐々に薄れ、3回以上打たないと、感染リスクは避けられないと言うことが分かっています。

 そしたら今度は、抗体カクテル「ロナプリーブ」」という夢のような特効薬が出たと言い始めました。あのトランプさんが感染した時にこれで治した、と胸を張った薬です。これを確保し中等症以下の入院患者に打つから大丈夫だと。「はい?」今までマスクもPCR検査、コロナ外来、ワクチンもどれ一つまともに供給されませんでしたよね。持続化給付金だってちっとも支給され亡くなってると聞きました。

 そもそも、自宅療養の感染者に「点滴」で治療する抗体カクテルをどうやって打つんでしょうか?。入院しているから点滴できるのですが、何の設備も無い個人宅で寝込んでいる中等症患者に、自分で点滴をさせると思ってるのでしょうか。感染爆発でてんやわんやの医療現場から、出張して在宅治療などと言ってますが、こういうのを絵に描いた餅と言いますね。

 あんまり皆さん言わないけれど、在宅・待機というのは自分の生命の危険とともに、家庭内感染や友人・外出先での感染拡大を放置するということなんです。今まで入院したりホテルで観察、というのはいつでも医療関係者が駆け付けられる、他の人に感染させないという、一番重要な対策なんです。

 軽症の陽性者が、家を一歩も出ず誰とも会わず、大人しく非常食を食って寝ているだけで収まるはずがありません。コロナに罹って自宅で寝ていると言えば、家族でも寄り付きません。それを隠して買い出しに行く、人と会うなんてことも十分考えられるのです。挙句に急激に症状が悪化し、スマホを握りしめたまま肺炎で絶命する、という事例が多発するのを懸念せずにはおれません。

 結論から言えば、有効な対策はなく自然に第5波が収束サイクルに入るのを待つという状況になってるんですね。ついこないだまで運動会は実施しろ、地域イベントも中止ではなく規模を縮小してでもやれ、と自治体に号令をかけていたのに、急に帰省も外出も他県への移動も自粛しろと言い始めました。

 つまり、菅さん率いる政府や役人が、科学的な根拠やあらゆる医療資材・薬剤が不足しているのに「信念も節操も大義も無く」ただただ変節を繰り返し、楽観的な甘い見通しを国民に見せながら、迷走しているのです。

コロナなど退治できるはずも無いのです。こんな菅さん、総裁2期目を目指すそうです(笑)
コメント
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