植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

自治会は誰の為?? 好きでやってるわけではない(中編の下)

2021年08月19日 | 雑感
まだ、自治会のお話で恐縮です。

 自治会長になったら、想像以上の負担であります。例えば、月一回の定例会(理事会)は、その招集案内文の作成をいたします。先月の実績・出来事から今月来月の予定、ここ一か月に起きた伝えるべき出来事の報告、予算外の支出などいくつも項目が出てきます。月に一回呼び出される「自治連」の会議の内容も盛り込まなければなりません。
 誰が亡くなった、どこそこで苦情があったなどの情報は、きりが無いのです。もし、次月の理事会がコロナに配慮して「休会」ならば、さらに理事全体に周知しておくこと、承諾を得ることなども明記しなければなりません。会長が一存で決めることなど何一つあってはならないのです。

 ワタシの前任は、どうやらコロナを理由に丸1年、ずっと理事会を開催していませんでした。何かあれば、書面によって事後承諾としていたようです。去年に比べたら、今年の感染の方がはるかに危険で身近に蔓延してきているので、前年同様集まらない、とすれば事足ります。

 しかし、それでいいんだろうか。前任は、コロナを口実にして、会長の為すべきことを放棄(楽を)していたのではなかろうか、という疑念が払拭できないのです。現に、この春の総会では、数件の未済事案を持ち出され「何もしていなかった」と数名の理事・会員からこきおろされ(糾弾され)ていました。彼は、もともと地元の方ではなく、越してきて7,8年、何もわからないうちに自治会長に祭り上げられたのかもしれません。きっと彼は心の内で「こっちも好きで会長になったわけじゃない。嫌なら、いつでも返上します、誰かやってください。」と思ってるに相違ありません。

「うへー、えらいことを引き受けてしまった。」これが正直な心持でした。どしろうとの自治会長(ワタシ)が海千山千の古株の中に放り込まれ、過去2年の執行部の不作為・怠慢というべき懸案事項の尻ぬぐいを押し付けられたのですからね。

 会長のみならず、自治会の理事は、二年更新で順番に回ってくるので、早ければ約10年おき、長くても20年は経たないうちに、当番となります。家庭や健康・仕事などの事情で、自治会の仕事が出来ない、責任が持てないなら断ることもあります。後期高齢者で、一人暮らしの世帯に役をやってくれとは頼めません。

 すると次の順の家に頼むことになります。無理やり理事を強要すれば、トラブルが発生、自治会脱会という最悪のパターンもありうるのです。つまり誰かが引き受ける羽目になるので、道理が分かっている方々は、「お互い様」と渋々ながら承諾することになります。従って、理事の多くは不承不承、いやいや、渋々ながらも、2年間我慢してつきあってくれるのです。

 最近の傾向(自治会存続のポイント)が、理事を引き受けるか、という前に自治会加入を拒む若い人が増えている現実もあります。他所から越してきた家族、アパートの独身者、高齢の親が亡くなって残った親族、などは自治会に入りたがらないのです。数千円から地域によって1万円以上の自治会費がかかります。それ以外に共同募金やらなんやらで3,4回寄付を求められます。

 普段家に居ない、病気だなどという理屈は通りません。自治会側からは、加入しなければ「回覧板を回さない」「ゴミの収集の対象にならない」などと脅し文句を言う人さえいると聞きました。
 さらに、自治会に入っても意地悪な人や横暴な人がいて嫌気がさして脱会する、という人もいるのです。理事など引き受けるもんか、と思っても不思議はなく、理事になるくらいなら自治会抜けるとまで言う人もいます。

 こうした構造的な障害が自治会運営の根底にあり、やり方次第で、地域住民間の断絶・不仲、孤独死などの問題にも波及するのです。

 予定の字数を越えました。続きは後編にいたします。

 

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