植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

鳥獣保護法はわかるけど

2019年03月12日 | 植物
 当地は平塚市の南東部に位置し、気候温暖な平坦地です。競輪場や工業団地にパラパラと住宅が立ち並ぶ、れっきとした町中であります。しかし、野鳥が来ます。野菜に果樹・草花がごちゃ混ぜになっているわがガーデンは、彼らにとって餌場であり憩いの場(違うか)になっています。園芸を始めた頃は鳥なんぞには興味もなく名前も知らない鳥ばかりでしたね。それが、なんとも憎き相手になったのが「ヒヨドリ」です。こいつらは雑食ではありますが、まず、果実を好みます。食べ物が豊富に見つかる実りの秋は、ワタシらには見向きもせず、どこかのみかんやキンカンなんかを食べているようですが、冬が近づくと集まってきます。狙いは野菜。キャベツ、白菜、ブロッコリーが好みらしく、葉脈を残して容赦なく食べています。フンもそこらに落として行きます。人間が有難がって食べる葉っぱは鳥も好きなのですが、レタスのようなカロリーの乏しいものは知らん顔ですね。仕方がないので防鳥ネットを張っておくと、「嫌がらせみたい」にジュリアンやロウバイの花を啄みます。

 常連さんは、スズメですね。ヌカやもみ殻を撒くので、ほじくってます。防寒効果があるのでもみ殻を鉢植えや「カンナ」などの耐寒性が低い植物の株元に山盛りに撒いておくのですが、まき散らすように啄んでいます。次はムクドリです。ギャーギャーと鳴き声もうるさいし。短足で不格好な鳥です。これも雑食ですが、よく公園などの雑草地みたいなところで土中の虫や種を漁っているみたいです。さすがにカラスは寄り付きません。警戒心が強く、ベジタリアンではないからでしょうか。毎日溜まるゴミには決して食物の残りを入れないようにもしています。
 ここまでは、実は鳥獣保護法に定めるところの狩猟鳥獣に該当します。他にはカモやカワウなんかが指定されていて、これらは、資格を有する人が期間や狩猟方法、捕獲数などの制約付きで捕獲(駆除)が認められるそうです。大きく分けると、娯楽趣味としての狩猟対象、人間の生活に害を及ぼす、食べると美味しい、みたいな感じになりますが。鳥たちの生活や気持ちは一切考慮しておりませんな。みんな自分の体や家族、種族を守るために必死なわけで、益鳥と区別されるのは変だと思います。狩猟免許制もいささかアヤシイ。金を払って講習を受けた者に免許を与えるというのは、「利権」「資格商法」を想起させます。ムクドリが虫を食べる益鳥だったのに、鳴き声がうるさいから害鳥にされました。コジュケイが「騒音」を理由に駆除対象になっているなんて人間様のご都合主義もいいところ。生態系の維持保全を掲げるのに、その昔マングースを沖縄に放って固有種を絶滅に追いやったり、アメリカザリガニ、鯉、バスをあちこちに放流して収拾がつかなくなったのは誰のせい?

 これからは、狩猟してはダメな鳥。シジュウカラは可愛いですねー。「ツィピーツィ」なんて特徴のあるさえずりも愛らしく、これをきっかけにバードウオッチにはまる人も多い由(一番はカワセミだったかしらんン)誰です?自分の財布とおんなじなんてぼやいている人は。

 それからいわずと知れた「メジロ」小鳥らしい小さなさえずりと黄緑の羽毛が美しいです。つがいでいることが多いですよ。人懐こいのはハクセキレイ、尻尾をちょこちょこと動かします。ごくたまには、ヤマガラ、ジョウビタキなども顔を出します。ツグミは、バラや樹木の根元にいる虫をほじくっていますが、ワタシの顔を見るとすぐに飛び去りますね。

 これら野鳥に餌を与えるのは微妙な問題です。賛否があるのですが、つきつめるとこれも人間のご都合主義です。鳥の住処や食べ物を奪っておきながら、自然のものだから給餌はダメ、近所迷惑だからとかね。以前は害鳥を見かけると追い払ったり石を投げたりもしました。今は、せめて食べ物が少なくなる冬だけでも助けてやろう(というより、食べものをやるから、うちの植物を荒らさないで)と思いつつ、パンの切れ端やビスケットのかけらを放るくらいにしています。早朝からワタシの到着をじっと待っているのですから。鳥くらいのもんですよ。

 そうして、心ヤサシイワタシは、畑の隅っこにヒヨドリ用にとキャベツを植えております。
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