すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1 第13節】武藤がOG誘発&1Gで神戸の完封勝ち 〜神戸 2-0 広島

2023-05-14 12:56:25 | Jリーグ
「大きなサッカー」をする似た者同士

 J1第13節で5月13日、ヴィッセル神戸はノエビアスタジアム神戸でサンフレッチェ広島と対戦した。試合は神戸が相手のオウンゴールと武藤嘉紀の得点によって2-0で勝った。このゲームはサッカーのスタイルを大きく2つに分類すれば、似たもの同士の対戦である。どちらも「大きなサッカー」をするのだ。

 試合の前半は両者無得点で推移した。いかにも守備の堅いチーム同士の対戦らしい。神戸はいつも通り、大きなサイドチェンジやサイドからの放射状のクロス、大きなアーリークロス、といった長い浮き球を自在にあやつりゲームを進める。

 まずは前半1分。広島のMF川村拓夢がいきなりペナルティエリアに侵入し、シュートを放つ。神戸GKの前川黛也が倒れながら左足1本でギリギリ、セーブした。勝負に「たら、れば」はないが、もしこのシュートが決まっていたら試合はまったく別の展開になっていたかもしれない。

 続く前半20分。神戸の左CKだ。キッカーはDF初瀬亮。クロスがドンピシャで佐々木大樹の頭に合ったが、ヘディングした強烈なボールがGK大迫敬介の正面を突いてしまいセーブされた。コースがもし左右どちらかに振れていれば、決まっていた可能性が高い一撃だった。

大迫が超絶的なポストプレイを見せる

 そして今度はCF大迫勇也がすごいポストプレイを見せる。前半43分だ。まず左WGの汰木康也が大迫からの縦パスに応じボックス左へ走り込み、ワンタッチでゴール前にパスを出す。受けた右WG武藤嘉紀は体勢を崩しながらマイナスのボールを落とし、これに走り込んだ佐々木がボックス左からシュートを放った。だがこの強烈なショットはゴール右に外れた。

 このとき起点になった最初の大迫の縦パスは、彼がマーカーを背負ってロングボールを受け、しかもカラダをひねりながらワンタッチで出した絶妙な縦へのボールだ。まさに大迫の超絶的なポストプレイの真骨頂だった。一体なぜこの選手が日本代表に選ばれていないのか、本当に不思議である。

 さて試合が動いたのは、後半2分の広島によるオウンゴールからだ。これは神戸のカウンター攻撃が発端となっていた。神戸のゴール前でひとしきり広島の攻撃が続き、そのこぼれ球が汰木のところへ流れる。汰木は自陣左サイドでこのこぼれ球を拾い、左に流れてきた佐々木に縦パスを入れる。

 受けた佐々木はボックス手前にいた中央の大迫に横パス。大迫は2タッチ目で右の武藤に渡す。これを武藤がワンタッチで広島ゴール前に入れると、縦に走り込んだ山口と競った広島のDF荒木隼人の足に当たりボールはゴールに吸い込まれた。神戸は大きな先制点をオウンゴールによって得た。

大団円は武藤のゴールだ

 このあと後半は両チームによる攻防が続く。ボールが一方のゴール前からもう一方のゴール前へと目まぐるしく動いた。かくてアディショナルタイムに突入した後半50分。大団円が訪れる。

 右サイドでボールをキープした大迫が、敵に囲まれながらボールを武藤に出す。武藤はドリブルで一直線に敵ゴールへ向かい、切り返しでマーカーを1人かわしてゴール左へループ気味のシュートを叩き込んだ。このまま試合は2-0で終了。神戸がシャットアウト勝ちをした。

 それにしても神戸の3トップは強力だ。左WGの汰木は突破力があり、よくチャンスメイクする。かたや右WGの武藤は献身的な運動量を誇り得点も取れる。

 そしてCFの大迫はあり得ないハイレベルなポストプレイでボールを散らし、また自身もゴールを決める。今季のJ1はまだまだ当分、神戸を中心に回りそうだ。

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