すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【キリン杯・ハイチ戦】試合運びを変えるアイデアを持て

2017-10-12 15:51:00 | サッカー日本代表
もっとズル賢い駆け引きを

 2点を先制しながらも、一度は逆転を許し最後に追いついて3-3のドローで終わったハイチ戦。ゲーム全体を通して感じるのは、「日本は試合運びが下手だなぁ」ってことだ。

 試合の立ち上がりから2タッチ以内でボールを回すハイテンポなサッカーで幸先よく2点を先制してからの日本は、今度は自陣にべったりリトリートした相手を崩せずに苦しんだ。だったら、まだ2-0でリードしているのだから、ラインを下げて相手にわざとボールを持たせ、ズル賢くカウンターを狙うスタイルに変えてもよかった。

 リトリートした敵を崩せないなら、例えばきわどいロングボールを最前線に入れ、仮にそのパスが通らなくてもハイプレスでセカンドボールを前で刈り取ってしまう。またはロングボールを入れたあとそのまま相手にボールを持たせ、相手に攻めさせて前へ敵を引っ張り出す。これで相手を日本陣内に引きつけておきボールを奪えば、敵の背後にはたっぷりスペースがあるからカウンターのチャンスになる。

彼らは応用問題を解こうとしたのか?

 だが日本はそんな押したり引いたりの駆け引きをする気配などまったくなく、ただ真っ正直に緩いショートパスを交換するだけ。この日、出場した控え組は、相手にボールを持たせてカウンターを狙うハリルのサッカーを理解しているのだろうか? 根本的な疑問が残る。

 いや百歩譲って好意的に解釈すれば、彼らは応用問題を解こうとしたのかもしれない。試合の立ち上がりから30分間だけ続いたあの小気味よいパスサッカーは、縦に速いカウンター狙い専門のハリルのサッカーから能動的に脱皮を図ろうとしたものかもしれない。確かに状況に応じて戦い方を変えるのは重要だ。

 もしそうであれば意気やよし。ただし後半になりリトリートする相手に対しての攻め方はいかにもまずかった。フリーランニングがほとんどなく、棒立ちになった味方の足元にただ緩いショートパスをつなぐだけ。ロングボールの有効活用や、サイドチェンジなどダイナミックな「大きい展開」がまったく消えた。小さく縮こまったような、日本代表の悪いときの典型的な「小さいサッカー」に陥った。

 そこで発想を180度、転換し、「大きいサッカー」ができるかどうか?

 日本の成否はそこにかかっている。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【キリン杯】小林祐希という... | トップ | 【キリン杯】ハイチ戦の失点... »
最新の画像もっと見る

サッカー日本代表」カテゴリの最新記事