すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー移籍】スペイン2部を選んだ柴崎岳と「何も選ばなかった」斎藤学

2017-02-01 12:36:18 | サッカー日本代表
まず底辺から始めてステップアップを狙え

 この1月31日で冬の移籍市場の門が閉まり、全体情勢がハッキリした。鮮やかなのは、スペイン2部のテネリフェを選んだ柴崎岳と、海外志向したものの「何も選ばず」横浜Mに留まった斎藤学の対比だろう。若い彼らの海外移籍には期待していたが、斎藤にはがっかりだ。

 スペイン2部からスタートする柴崎は本当の意味での挑戦だ。テネリフェが1部に上がれる保証などどこにもないし、今後もっと上のクラブへ移籍できる確証ももちろんない。彼は完全に下から叩き上げて行く覚悟だ。1部に昇格すれば契約延長のオプションがあり、契約期間は6月30日まで。だとすれば時間もチャンスも限られている。

 即戦力を求められる冬の移籍市場で動くのは不利だ、などいろんな考え方はある。だがいずれにしろ柴崎が自らの強い意志で「選んだ」のに対し、何も選ばなかった斎藤はさびしい限りだ。

 斎藤はドイツ2部やオランダ、ベルギー(のほかクロアチアやスペイン)から話があったともいわれるが、希望のクラブ(条件)ではなかった、とされている。噂をもとに判断するのはよくないが、彼は自分を少し高く見積もりすぎではないか?

 昨季J1で10点取ったとかベストイレブンに選出された等、「たかが日本」でのそんな実績など取るに足らない。あれだけシュートを大きくふかす選手がスペインやイングランドの1部ですぐにプレーできるわけがない。フットボールはそんな甘い世界じゃない。(私は彼を叩いているのではなく、すごく期待しているがゆえにこう書いている)

 サッカー4流国の日本からヨーロッパに挑戦する場合、まずベルギーやオランダ、スイスなど(表現は悪いが)2流国、3流国からスタートするのがふつうだ。いきなり希望のクラブでなくても、とにかくヨーロッパへ渡ってしまえばスカウトの目が張り巡らされているし、日本にいるより発掘されるチャンスが高まる。そうやって1歩1歩、階段を上がって行くものだ。

 そう考えると叩き上げの道を選んだ柴崎と、なんだか甘えた日本のお坊ちゃんがわがままを通したような斎藤という対比に見えてしまう。返す返すも残念だ。

 このほか清武はセビージャから古巣セレッソ大阪に戻った。話があったといわれるドイツ行きのテはなかったか? と落胆させられたが、セビージャでベンチを温め続けるよりはいい。

 一方の本田は契約が切れる6月までミランで飼い殺しになる。彼も斎藤と同じく高望みし、プレミアのハル・シティの正式オファーを蹴った。本田があのフィジカル・コンディションのまま、もし日本代表の試合に先発することがあったら私は暴動を起こすつもりだ。

 いずれにしろ1流になる選手と2流で終わる選手との対比が鮮やかな移籍劇だった。

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