すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

6つのブログで世界はつながる? パラレルワールドとスモールワールド

2005-05-30 00:16:18 | インターネット
 好みでブログを読んでいると、自分のいる世界が実に小さいことに気づく。興味の対象になる複数の有名ブログ(ハブ)がリング状のバックボーンを形成し、自分がそこにぶら下がっている。いわば広域LANみたいなものだ。なんだかプライベートIPアドレスで完結する世界である。

 みなさんはふだん、どんなブログの読み方をしているだろう? たいていはまず興味のある分野の文章が目につき、次にそこのトラックバックをたどってトラバからトラバへと世界を広げていくはずだ。

 たとえば私の場合は自分で意識しているわけでもないが、ジャンルでいえばメディア論とブログ論が勝手に太い幹になっている。

するとその分野ではいくつかのハブと呼ばれる有名ブログがあり、これらがつながってバックボーンを構成している。つまりトラバをたどるとぐるりと世界が1回転し、また元の位置にもどるような按配だ。

 その過程で目につくコメントやトラバを見ていると、「あっ、知り合いのあの人がいる」、「またこの人だ」てな感じである。とっても奇妙な感覚だ。

 で、なるほど1960年代に社会学者のスタンレー・ミルグラムが提唱したように、6人を経由すれば世界はつながるんじゃないか? と思えるのだが……ホントに「世界」なのかそれって?

 ネットは広大な宇宙のはずなのに、なぜか「果て」がある感じがする。自分には決してグローバルIPアドレスは振られず、まるでひとつのLAN内で完結しているみたいだ。自分が「世界」だとばかり思ってるものは、せいぜいルータの内側なんじゃないか? って気がしてくる。

 もちろんときどきWAN側に飛び出すときはある。私の場合でいえばそれはメディア論ではなく、決まってブログ論のほうを追っかけてるときだ。気がつけばいつのまにかテクノロジーの話に囲まれ、「あれっ?」と気づく。海で沖へ向かって泳いでいるとき、ある瞬間に水温が変わって浜辺がずいぶん遠くにあるのに驚くのと似ている。

 で、そうこうするうちアニメ系の会話が聞こえてきて、「ありゃ、こりゃ、わからんなあ」とあわててLAN内に引き返す。ルータ越えをするひとつのパターンは、ブログ論→テクノロジー→アニメ系→引き返す(笑)。いつも決まってコレなのだ。

 みなさん、こういうことってないですか?

 あともうひとつパターンがある。こっちは目に見えてわかりやすい。70年代のロックと映画、サッカーである。これらは分野がハッキリしている。だから目に見えてLAN内である。

 ゆえに、70年代のロック→テクノロジー→アニメみたいな複雑な経路には絶対ならない(少なくとも私の場合)。映画や音楽、スポーツは、初めからそのジャンルに特化したブログになってるからだ。するとこれらの世界もそれぞれプライベートIPの世界である。

 なわけで自分の興味を追ってるかぎり、別の世界へ飛ぶことはない。あたりを見渡し、「世界は案外、狭いなあ」と感じても、それって実はホントの意味での「世界」じゃなかったりする。

 SFには平行して存在する「パラレルワールド」という概念があるが、決して隣に広がる平行世界へスライドしないのだ。

 唯一の突破口はブログ論→テクノロジー→アニメ系→引き返す、なのだが……今度はいっぺん引き返さずに、そっちへ突っ込んでみようかな? と思っている。

 はてさてその先には何があるのか? 案外、人間の一生って、こんなことで180度変わったりするのかもしれない。

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