ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

御部ダム

2021-06-04 21:53:43 | 島根県
2021年5月23日 御部ダム
 
御部(おんべ)ダムは島根県浜田市三隅町上古和の三隅川水系三隅川本流にある島根県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
1983年の昭和58年7月豪雨では三隅川流域でも多大な洪水被害が発生、これを機に三隅川の治水計画が改訂され上流に2基のダム(御部ダムと矢原川ダム)及び河道改修による治水が進められることになりました。 
御部ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、三瓶川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、島根県企業局御部発電所での最大460キロワットのダム式水力発電を目的として1990年(平成2年)に竣工しました。
三隅川水系のもう一つのダムである矢原川ダムについては2019年(平成31年)に損失補償基準協定が締結され、今後道路の付け替え工事が着手される見込みです。
 
三瓶ダムは県道黒沢安城浜田線沿いにありアプローチは簡単です。
ダム下流から川沿いの旧道を遡上するとダム下発電所手前まで入ることができ、ダムと正対できます。
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲート9門、常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲート2門を備えています。
 
右岸の県道から
角度がきつく持参した広角では全容が収まりません。
 
両岸には堤趾導流壁とフーチング
ダム下左手は放流設備、右手は島根県企業局御部発電所。
 
天端は車両通行可。
島根県営ダムは天端が車道のダムが多いですね。
 
導流部と減勢工
左手奥が御部発電所、手前が利水放流設備
発電所が止まっている場合は手前の設備から利水放流されるようです。
 
『みやび湖』と命名されたダム湖
さほど大きくはありませんが縦に細長く総貯水容量は1680万立米もあります。
 
右岸管理事務所と浮桟橋に繋留された巡視艇。
 
左岸から下流面。
 
上流面。
 
上流面。
 
(追記)
御部ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
1755 御部ダム(1639)
島根県浜田市三隅町上古和
三隅川水系三隅800千㎥/15500千㎥
島根県土木部
1990年
◎治水協定が締結されたダム


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