ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

軍茶利大堰(軍荼利ダム)

2017-02-07 11:48:02 | 千葉県
2017年2月4日 軍茶利大堰(軍荼利ダム)
 
軍荼利大堰は千葉県長生郡一宮町東浪見(とらみ)にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には2006年(平成18年)に一宮町東部土地改良期の事業により竣工と記されていますが、これは改修事業の竣工年度で池の竣工は1935年(昭和10年)まで遡ります。
九十九里浜最南端に位置する一宮町は海岸沿いに平坦地が広がりますがもとは砂丘で透水性が高いうえに水利に乏しく、営農は貧弱な畑作にとどまっていました。
昭和に入り西側山間部に多数の溜池を築造し砂丘地帯の農地開発がすすめられますが、軍荼利大堰もこうした溜池の一つです。
大堰の管理は周辺の溜池ともども長生郡一宮町東部土地改良区がを行っています。
なおダム便覧では軍茶利ダムとなっていますが、ため池データベースや一宮町のため池ハザードマップでは軍荼利大堰となっているため、当ブログでも大堰と記します。
 
国道128号線を北上し東波見駅の先の関東ふれあいの道の小さな標識のある狭い道を左折、線路を渡り東波見寺の参道を分けて杉林を進むと左手に軍茶利大堰が現れます。
 
天端
轍の痕跡があります。
 
ダム湖
貯水容量は30万6000立米。
ダム湖はゴルフ場に隣接していますが、杉林に囲まれているのでそんな気配はなくひっそりとした雰囲気です。
 
右岸洪水吐
洪水吐のコンクリートは白く、最近改修されたようです。
 
 
洪水吐導流部。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
左岸は軍茶利山でスダジイを中心にした常緑広葉樹の原生林が広がり千葉県の天然記念物に指定されています。
 
洪水吐の奥の斜樋。
 
0651 軍茶利大堰(軍荼利ダム)(0826)
ため池コード 124210009
千葉県長生郡一宮町東波見
一宮川水系北川尻川
15.1メートル
106.2メートル
306千㎥/275千㎥
長生郡一宮町東部土地改良区
竣工1935年
改修2006年



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