2016年1月21日 豊英ダム
2021年2月18日
豊英(とよふさ)ダムは千葉県君津市豊英の小糸川水系小糸川上流部にある千葉県企業局が管理する工業用水目的の重力式コンクリートダムです。
戦後の復興を受け千葉県企業庁は東京湾臨海部での埋め立てによる工業用地造成の整備を進め、いわゆる京葉臨海工業地帯が形成されます。
昭和30年代に入ると開発の手は木更津や君津まで伸び、1960年(昭和35年)には八幡製鉄(現日本製鉄)が君津への高炉製鉄所建設を決定しました。
県企業庁は新たに木更津南部地区工業用水道を創設、その主水源として1968年(昭和43年)に二級河川小糸川上流部に建設されたのが豊英ダムです。
小糸川には灌漑目的の三島ダムがあり、受益者である小糸川沿岸土地改良区との水利権交渉が難航しましたが、1966年(昭和41年)に君津製鉄所の拡充が決まったことで用水確保が急務となり、交渉妥結後に工期1年4カ月という驚くべき短期間で豊英ダムは建設されました。
運用開始以降千葉県企業庁が管理運営を行ってきましたが、2015年(平成27年)の組織改編により現在は千葉県企業局が管理を引き継いでいます。
豊英ダムから放流された水は小糸川下流の人見取水堰で取水され、人見浄水場を経て木更津市南部、君津市、富津市臨海部の工業地谷に給水されています。
また三島ダムから豊英ダム周辺は清和県民の森として整備が進められ、キャンプ場やロッジ、ハイキングコースなどを備えた房総有数のレクリエーションエリアとなっています。
豊英ダムには2016年(平成28年)1月21日に訪問、2021年(令和3年)2月18日に再訪しました。
掲載写真はすべて再訪時のものです。
ダムの下流は深い渓谷になっており、これが精いっぱい。
洪水吐は自由越流式クレストゲート3門だけ。
ダム入り口にある銅製銘板。
ダムの概要説明版。
ダム入り口から車両通行禁止。
機械室。
導流部と減勢工
ちょっと見づらいですが導流部の下に排砂ゲートらしき穴があります。
豊英湖と命名されたダム湖は総貯水容量482万7000立米。
地質的な要因があるのか房総のダムやため池の水はみな濁っています。
下流面。
左岸左上に管理事務所があります。
上流から。
巡視艇昇降用クレーン。
0664 豊英ダム(0205)
千葉県君津市豊英
小糸川水系小糸川
I
G
38メートル
115メートル
4827千㎥/4200千㎥
千葉県企業局
1968年
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます