ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

宝地池

2018-02-15 14:04:49 | 愛知県
2018年2月10日 宝地池
 
宝地(ほうぢ)池は愛知県豊川市上長山の豊川水系宝川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムで、ダム便覧には愛知県の事業で1955年(昭和30年)に建設と記されています。
その後2017年(平成29年)にかけて大規模な改修工事が行われ、堤体は一新されました。
池の管理は宝地溜池組合が行っています。
 
実は宝地池には2016年(平成28年)1月に訪問するも改修工事中で立ち入りできず、改修工事工期が終わった翌年2月に再訪するも工事の延長で再び見学叶わず、今回3度目の正直でようやく池と対面することができました。
 
左岸から上流面
昨年3月に改修工事が終わったばかり、上流面は美しい石積みになっています。 
 
左岸の斜樋。
 
天端から。
 
総貯水容量は29万立米
池のすぐ北側を新東名が走っています。
 
右岸から上流面
奥には本宮山が見えます。
 
右岸の横越流式洪水吐。
洪水吐も改修で新調されました。
 
下流面
昨年3月に改修されたばかりで張られたばかりの生が黄金色に輝いています。
 
池の下流からアプローチする道もありますが、そちらは関係者以外立ち入り禁止。
ということで立ち入り制限がなかった堤体の階段を下りました。
洪水吐導流部と取水設備からの底樋とゲート。手前に円筒分水工があります。
 
底樋樋門をズームアップ。
 
円筒分水工
草が生え引退?と思いきやバリバリの現役
需要期のみですが、灌漑用水の溢流が見れるそうです。
 
見学中に見回りに来た関係者の方に話を伺うことができました。
高齢化などによる離農が進み、受益農家はこの20年ほどで半減、池は豊川市の所有で水利組合が管理をしているそうです。
また周辺の山林は山火事が多く、火事の際はヘリによる消火用の水源にもなるそうです。

1218 宝地池(1237)
ため池コード
愛知県豊川市上長山町
豊川水系宝川
19.6メートル
239メートル
290千㎥/290千㎥
宝池溜池組合
1955年


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