2019年10月19日 三の沢上志文第二ダム
三の沢上志文第二ダムは北海道岩見沢市上志文町の石狩川水系幾春別川左支流志文三の沢川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
石狩平野東端にあたる岩見沢市の夕張山地西麓では古くから農地開発が進められ、大正後半から昭和初期にかけて沢ごとに多くの灌漑用溜池が作られました。
志文三の沢川では1924年(大正13年)に三の沢上志文第一ダムが完成しますが、戦後の食糧難に対応した農地開発に伴い第一ダムの下流1キロ地点に新たに建設されたのが三の沢上志文第二ダムです。
ダム便覧では1954年(昭和29年)に北海道の事業として竣工と記されています。
分水工からゴルフ場へ向かうとすぐ右手にダム下への入口があります。
下流面は犬走りを挟んだ二段構成。
ダム下に第二貯水池竣工記念碑が建ちます。
ダムの下流で分岐する林道を進むと天端への入口があります。
入口にある水利使用標識。
水利使用標識から先は立ち入り禁止ですが事前に許可を得てあります。
天端
対岸(右岸)に洪水吐があります。
灌漑期が終わり水が抜かれた貯水池
水利使用標識では総貯水容量32万4000立米、一方ダム便覧では70万立米となっています。
左岸の多孔式斜樋と土砂吐。
天端からの眺め
右岸からの洪水吐導流部と左岸にある底樋がダム下で合流し志文三の沢川として流下します。
上流面はコンクリートで護岸。
右岸の横越流式洪水吐。
(追記)
三の沢上志文第二ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
3357 三の沢上志文第二ダム(1522)
ため池コード
北海道岩見沢市上志文沢町
石狩川水系志文三の沢川
A
E
16メートル
132.5メートル
324千㎥/264千㎥
北海土地改良区
1954年
◎治水協定が締結されたダム
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