ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

生雲ダム

2020-11-27 14:37:41 | 山口県
2020年11月20日 生雲ダム
 
生雲(いくも)ダムは山口市阿東生雲中の阿武川水系生雲川にある中国電力の発電用重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編令で誕生した中国電力(株)は戦後の復興を受けた電力需要拡大に対処するため各所で電源開発を進めました。
生雲ダムもそんな発電施設の一つで、阿武川に設けられた榎谷ダムから導水された水に加え、生雲川の水を約1.3キロの導水路で長門峡発電所に送水し、最大7500キロワットのダム水路式発電を行っています。
 
ダム周辺は長門峡を巡る中国自然歩道の起点になっており、各種案内板が設置されています。
ただ落石により生雲ダムから竜宮淵に通じるハイキングコースは長く立ち入り禁止のようです。
 
 
ダム下やダム上流からダムと正対できる場所はなく、上流からの撮影はこれが精いっぱい。
 
ローラーゲート2門に自由越流頂3門を擁しています。
 
水利使用標識。
 
天端へ通じる門扉の銘板。
 
 事前調査では天端への立ち入りは可能でしたが、在駐した職員に確認すると門扉の先は立ち入りできないとの言。
 
堤体右岸に取水口がありこれは取水口スクリーンの除塵装置。
 
下流側
中国電力らしくゲート扶壁前面にゲート操作室建屋が乗っかるスタイル。
 
ダム便覧フォトアーカイブスのほか各種訪問記を見ても天端への立ち理は可能のようです。
なんとなく消化不良感を抱えたまま見学は終了。
念のため帰宅後中国電力に確認したら天端は立ち入りできるとのこと。
現地の職員はクソ野郎でした。 
 
(追記)
生雲ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
2065 生雲ダム(1571) 
山口県山口市阿東生雲中
阿武川水系生雲川
17.5メートル
66メートル
346千㎥/165千㎥
中国電力(株)
1953年
◎治水協定が締結されたダム


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