ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

美生ダム

2021-08-17 12:30:30 | 北海道
2021年7月20日 美生ダム
 
美生(びせい)ダムは北海道河西郡芽室町伏見の十勝川水系美生川にある灌漑目的の重力式コンクリート・フィル複合(フィルコンバインド)ダムです。
十勝平野中央部に位置する芽室地区は大規模な畑作・酪農が展開されていますが、灌漑期の降水量が少ない上にかんがい施設も未整備で、用水不足が恒常化していました。
1981年(昭和56年)に北海道開発局農水部による国営かんがい排水事業芽室地区が着手されその灌漑用水源として1999年(平成11年)に竣工したのが美生ダムです。
運用開始後は芽室町が管理を受託、かんがい排水事業全体も2007年(平成19年)に竣工し、約1万2000ヘクタールの畑地に灌漑用水を供給しています。
ダムは地質上の理由によりフィルコンバインド型式が採用され、右岸がセンターコアロックフィルダム、左岸が重力式コンクリートダムとなっています。
 
芽室町上美生から美生川沿いの林道を約10キロ西進すると美生ダムに到着します。
ダム下への管理道路は進入禁止、ダムも右岸入り口にゲートがあり立ち入りできません。
 
ただし、右岸高台からダムや管理事務所、ダム湖などを見ることができます。
堤体は右岸側がロックフィル、左岸が重力式コンクリートのフィルコンバインドダムで堤頂長は350メートル。
 
堤体をズームアップ。
万一の堤体越流に備え、フィル部分の決壊防止のため重力式コンクリート部分の堤高が低くなっています。
 
洒落たデザインの管理事務所。
 
コンクリート部はクレスト自由越流頂6門を備え堤高は47.2メートル
ゲート右岸側に取水設備があります。
 
 
左手の建屋は艇庫でダム湖側にインクラインがあるようです。
 
美生ダムの説明板
文字が剥げて全く読めません。
 
山中深くにありますが総貯水容量は940万立米とかなりのスケールで1万ヘクタールを超える広大な畑地の水源となっています。

0137 美生ダム(1686)
北海道河西郡芽室町伏見
十勝川水系美生川
GF
47.2メートル
350メートル
9400千㎥/6000千㎥
芽室町
1999年


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