ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

鱒溜ダム

2017-05-17 09:59:23 | 広島県
2017年5月8日 鱒溜ダム
 
鱒溜ダムは広島県山県郡安芸太田町の太田川本流、立岩ダムの下流約4キロ地点にある中国電力の発電用重力式コンクリートダムです。
戦前の中国地方最大の電気事業者だった広島電気によって立岩ダムとほぼ同時に着工され1938年(昭和13年)に竣工しました。
上流の立岩ダムおよび打梨発電所の逆調整池としての役割を持つほか、ここで取水された水は導水路で土居発電所に送られ最大8000キロワットの発電を行います。
一連の発電施設とともに1939年(昭和14年)に日本発送電に現物出資され、戦後1951年(昭和26年)の電力分割民営化により中国電力が事業を継承しています。
 
今回は上流の立岩ダムから県道286号線を北上して鱒溜ダムへと向かいます。
ダムのずいぶん上流に土居発電所への取水口があります。
 
左岸上流から
全面越流式のダムです。
 
 
 
なんだか巨大なクジラが横たわっているかのようです。
 
右岸に排砂ゲートがありここから河川維持放流が行われています。
 
500メートルほど下流に行かないとダムの姿は見えません。
 
ズームアップ、というかトリミング。
継ぎ接ぎのコンクリートがこの川の厳しさを表しているようです。
 
追記
鱒溜ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに21万5000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1395 鱒留ダム(0995)
広島県山県郡安芸太田町吉和郷
太田川水系太田川
19.2メートル
98メートル
中国電力
1938年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿