夢の翼with皇大26期生のブログ

私と関わる全ての人たちが繋がりあえるように、大学時代の思い出から現在の環境までをまとめて1つのブログにしちゃいました。

昇段試験

2010-10-18 14:47:39 | 剣道
 先々週から剣道の昇段試験を受けさせていただいておりました。昨日の日曜日に無事全日程終了して合格することが出来ました。念願の参段です。自分の年齢であれば、よほど失敗しない限り大丈夫だろうとは思いながらも、やはりこの年齢になってから受験するということの焦りは隠せません。受験番号から判断しても自分が一番年長者であることが分かります。要するにこんなに年を取ってから受ける人はあまりいないのです。当然周りは若い子ばかり。下は高校2年生から最年長の私まで、年齢にして20年以上の開きがあります。若い子のスピードとパワーには正直ついて行けません。スタミナも完全に負けです。ほんの1~2分の稽古だけで息が上がってしまいます。緊張しているせいもありますが、かなり苦しかったです。受験会場で高段者の先生方に出会います。いつも稽古会で胸をお借りしている先生方です。その方々がみんな「まだこんな段を受けとるのか?」と笑われます。7段8段の先生方から見れば、弐・参段など子どもの受験する段でしかないのです。20年もブランクがあったのですから仕方がありません。大学時代の剣道の先生は全日本剣道連盟副会長の要職についておられた範士九段の鷹尾敏文先生と、全日本剣道選手権に何度も出場された教士七段竹川信彦先生でした。こんなすごい先生方に教わっておきながら、しかも、受験する機会もありながら、あえて受験しなかったことを、今となっては大後悔!受験しなかった理由はただ単に「三重県でもう一度終身会費を支払うのがもったいなかった」だけなのです。貧乏学生でしたから、高額な終身会費と合格登録料を支払うことが出来なかったのです。
 でも、年をとってから受験したことで良かったこともあるのです。それは、参段という段位に必要な品格を身につけることが出来たことです。学生の頃に受験していたらきっと、昇段だけを追い求める品格も何もない剣士だったことでしょう。自分で言うのも何ですが、高校生剣士たちで今回共に合格した者の中には、全く品のない、今時の若者を象徴するかのような「腰履き」制服に、カッターシャツをだらりとズボンからはみ出させ、ネクタイもまともに結ばない高校生が何人もいるのです。しかも、合格発表の最中で試験監督の先生方がお話ししておられるにもかかわらず、大声で合格を喜び、道場内を走り回って勝手に帰り支度を始める始末。上座の先生方が一斉に「まだ話が終わっていない!戻りなさい!」と大声で怒鳴り散らす始末。これでも合格なのか?私が試験官なら即刻不合格にするが!と思いながら腹立たしい思いで、その輩が戻って着席するのを待っていたのです。道場に出入りするのに一礼することは剣士として常識ですが、彼らはそれさえも行わない。試験の待機中で座っている最中に、先に終わった後輩にちょっかいをかけに行き、蹴りを入れたり張り手したりのふざけ合い。人の防具は平気で跨ぎ越す。試験前の点呼に遅れてきても平然として謝りもしない。試験官の先生方に対する言葉遣いの悪さ。態度の悪さに加えて着装の乱れが許されない有段者としての自覚のなさ。衣服の乱れが彼らの全てを象徴していると言っても過言ではない。高校の部活動だから道場の先生はいないのかも知れませんが、必要最低限の剣士としてのマナーは学んでこなかったのだろうか?と思えるほどの素行の悪さが気になって仕方がありませんでした。そしてそんな高校生たちと自分が同じ段位だということに、少々怒りを覚えました。今時体育会系という言葉や考え方は古いのかも知れませんが、礼儀作法を重視する剣道において、この参段は無かろう!と言いたくなる、そんな高校生たちでした。でも、そういう子どもたちを育てる職業をしている者として、自分にも反省すべき部分があるのだろうと考える、最近の教育界です。礼儀作法だけは日本の教育の中から決して消えてはならない、そんな思いを新たにした日曜日でした。
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