358本の出雲型銅剣が出土した神庭荒神谷。その奥詰まった処に荒神さんが鎮座しておられる。過日所用の帰途に寄ってみた。先日寒波による積雪の影響であろうか、アプローチ途中の木の枝が多数折れていた。
事前に様子が良く分からなかったので、荒神谷博物館前の駐車場に車を止めたが、上掲写真の博物館別館駐車場が、荒神さんに近く便利である。
ここの荒神さんの祭神は、須佐男命、大地主命、健見名方命とある。何故か知らないが・・・と云うより、不思議の一つであるが、荒神谷遺跡の周囲は建御名方命を祀る神社が多数取り巻いている。とすれば、358本の銅剣は建御名方命の怨念が渦巻いているのか? 周囲の建御名方命を祀る多くの神社は、その怨霊鎮めであろうか? 噺がそれてしまった。
出雲で荒神と云えば御神木に藁蛇が捲かれているが、ここの荒神さんは石塔で、そこに藁蛇が捲かれていた。鬱蒼とした竹林に覆われ、荒神さんが鎮座する処は、ぽっかりと穴が空いたようになっており、それなりの厳粛さをそなえていた。この荒神谷の麓から斐川平野の稲作地帯である。農民の豊作祈願が行われたのである。
<了>
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