放射線の与える影響は、(定義上)その殆どが電離作用によります。
光電効果とは、光の当てられた物質から電子が飛び出す現象。
ガンマ線による作用は他にも考えられるが、どれも電子に関連する作用で
対生成はとりあえず無視し、コンプトン効果は一緒くたにして考えます。
これにより物質を構成する原子から電子を奪い、イオン化させたり
共有結合を切ったりと言った作用をもたらします。
可視光線でも同様のことは起きますが、波長の短い光はエネルギーも強く
作用も大きくなり、また透過力も強くより内部に働きます。
中性子による中性子線ではそれとは様相が異なり、
これは中性子が他の原子核にぶつかり、弾き飛ばしたり
(原子核によっては)吸収されて核変異を引き起こします。
アルファ線も同様のことも起こす力があり、電子そのものである
β線共々分子間結合の破壊を引き起こします。
ガンマ線と中性子線は透過力も高く、つまり相互反応をせずに
物質を通り抜ける可能性も(光子・粒子一つ一つに注目すれば)高く、
またそのために遮蔽もその分困難にはなります。
アルファ線やベータ線は透過力が低く、しかしその分反応性は高く、
作用は相対的に大きくなります。これらは比較的表面に強く作用し、
ガンマ線や中性子線は物質内部に作用する傾向があります。
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