新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「海の向こうの謝らない面々」

2021-01-09 08:46:09 | コラム
アメリカには「謝罪する文化」は存在しない:

一部のマスメディアは、トランプ大統領が「彼の支持者たちが国会議事堂へ乱入したことを非難しただけで、扇動したことの責任を認めていないのは云々」と批判していたようだった。私はこれは彼らが未だにアメリカやヨーロッパの諸国だけではなく、中国や韓国等には「自発的に潔く自らの過失乃至は非を認めて謝罪する文化が存在しない」との認識が出来ていないことだと思って眺めていた。未だにそういうことでは、極めて遺憾な勉強不足の状態である。

一方、我が国の文化では潔く自発的に自らの非を認めて謝罪するのは当然であり、その謝罪をすれば、それ以降の追求はされないようにもなっていくのだ。特に、クレームの補償交渉のような難しい話し合いであっても、非があった方が先ずそれを認めれば、議論が円滑に進み円満な解決に至るものなのだ。だが、謝罪の文化がない国から来る人たちは謝ることを何としても回避するので、先ず“I am sorry.”とか“We are sorry.”とは言わず、精々“I regret.”なのだが、これは「自社の非を不承不承認めます」という精一杯の謝罪の意の表明なのだ。

彼らの思考体系では、一度でもその非を認めてしまえば「如何なる罰をも受け入れますし、最大限の金銭的補償をもします」との、金額が記入されていない小切手か手形を切ったのと同じになってしまう。それが彼らの文化であり思考体系なのだ。故に、トランプ大統領がその過失を認めないことを批判するのは見当違いだ。因みに、件名の「海の向こう謝らない面々」は、拙著「アメリカ人は英語がうまい」からの引用である。


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