ワタリウム美術館でやっていた坂口恭平さんの新政府展を見てきた。
坂口さんは、グズグズで何も決められない、何も好転させられない、原発汚染にも後手後手のやっつけ仕事しかできない政府に愛想を尽かして、この国は無政府状態だと憂慮して立ち上がり、「自殺者ゼロ」を公約に掲げて自分で新政府を作ってその総理大臣に就任した方だと、愛読しているBig Issueのインタビュー記事で知り、その活動に非常に興味を持っていた。
小さな娘さんのいらっしゃる彼は、原発事故以降故郷の熊本に戻り、大きな空き家を見つけてそこを福島からの避難者に開放し、新しい生活を作り出す拠点として提供していたりする。
彼は建築学科の学生だった時代に、お金をかけずにエコな暮らしを楽しむ達人たち(路上生活者の方たち)の生活をつぶさに観察し、「人はそんなにお金が無くても、豊かに生きることができる」と学び、自らも実践していた。
その中で私が興味を持ったのは、モバイルハウスという車輪付きの小さな手作りの家だ。
車一台分くらいの大きさで、車輪が付いていて移動可能で、簡素だけど機能的で、雨風をしのぐには十分すぎる家。
私が以前からいつか作りたいと夢見ているツリーハウスみたいなものだ。
ツリーハウスは大きな木が無いと建てられないけど、モバイルハウスは作れるんだよね♪
今回の新政府展では、その実物のモバイルハウスが展示されていた。
めっちゃカッコよかった。
廃材(?)を上手に利用して、たくさんの窓のある、明るい家。
一階はベッドルーム、そして短い梯子を登るとちょっとしたロフト。屋根にはもちろんソーラーパネル。
ベッドは跳ね上げ式にしておけば、空間を有効に使えるなぁ、とか、窓はこう開けたいな、とか「自分のモバイルハウスを作るなら・・・・・」を妄想して楽しかった。
他の展示も、自分の想像を遥かに超えたエネルギーを炸裂しまくっていて、とにかく圧倒された。
ものすごーーーいパワーを持った人だなぁと。
あらゆるものを描いた非常に緻密なイラストも、壁一面を埋め尽くしていた壮大なマインドマップも、彼の理想とする社会を饒舌に語る彼の動画のメッセージも、何もかもがめっちゃ刺激的。
自らが生きるためにはどうしたらいいのか考え、それを実行している。
道端に小さな鏡と椅子を置いただけの床屋さんとかめっちゃあるし、
戦後の日本人だって、先人たちは何もなくなってしまった焦土で、命を繋ぐために闇市を作って物を売ったりして、なんとか生き延びてた。
路上でも、小さいことでも、始めてみれば案外つつましく暮らすには十分なものを得られるかも知れないよ?と思えた。
そういう人を応援したいし、そういう人を排除しない社会を作りたいなぁ。
困っている人はなんとかしてあげたいし、逆に自分が困っている時は助けてほしいと。
執筆や創作活動の合間に、全然見ず知らずの死にたいと悩んでいる人たちからの相談まで受けている。
本当にすごいエネルギーだ。
彼の語りかけてくる、「あなたは、何大臣ですか?」の言葉がグサッと心に刺さる。
私には、どんな能力があるかな?
人が生きやすい、弱者に優しい、エコでハッピーな、そんな社会を作っていくためには、私は何ができるんだろう?
自分一人の力は微力でも、みんなの力が集まれば、それは大きなエネルギーになるよね。
総理の本を購入させていただいてきたので、じっくり読んで考えよう。
帯に、「常識を疑え 視点を変えろ 思考せよ」とある。
総理はそれができていて、ものすごくカッコいい。
展示会に行ったら、新政府のパスポート貰えたよ♡
モバイルハウスのイラスト入りの、新政府のパスポート。
総理のツイッターもフォローした。
総理はフォロワーを国民とみなしてくれるらしいので、これで私も国家の一員だ!
みんなでいい国作っていこう。
展示のあまりのパワーにクラッとしたので、お茶飲んで休むことに・・・。
もう数日ずーーーっとパンケーキが食べたくて仕方なかったので、来る途中原宿のEggs 'n Things行ってみたけど、表参道までずらーーーっと並ぶ行列にすごすご引き下がってきたので、この旨そうなホットケーキのイラストに釣られてフラフラと入店・・・。
けど、食べたのはケーキ!!!みたいな!!!(๑>◡<๑)♡
クルミと、パイナップルと、ココナッツのケーキ。
ほんのり温めてくれて、ホイップが添えられていて、上に乗せられて焼かれたココナッツはサクサクで、めっちゃ美味しかった♪