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独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

市場概況(12.11.09)

2009-12-12 07:32:07 | 市場概況
12月11日(金)の市場概況です。 赤字部は12日朝の更新

◆日経先物:10100円(+270円)OSC63%(+2%)12月10日の61%から二枚腰発揮か。 
◆日経平均:10108円(+245円)OC68%(+4%)12月10日の64%から二枚腰発揮か。
◆TOPIX:888.57(+14.7)OSC66%(+4%)12月10日の61%から二枚腰発揮か。
◆マザーズ指数:398.37(-0.55)OSC56%(+2%)12月8日の69%から下落中。
◆ヘラクレス指数:537.17(+2.27)OSC60%(+1%)12月10日の59%から二枚腰発揮か。
◆ドル・円:89.18円(92銭の円安)OSC57%(-1%)12月9日の56%から切り返し中。90円を来週奪還できれば、92円あたりまでの円安も。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.25363%(前日比-0.00062%)12月11日現在。停滞から再度少しの下げ継続中。
◆米10年債利回り:3.554(+0.052)-12月11日終値。
◆日経先物イーブニングセッション:10110円(大証終値比+10円)
◆シカゴCME日経先物:10090円(円建て、大証終値比+90円)更新
◆NYダウ:10472ドル(+66ドル)OSC51%(+4%)12月8日の47%から二枚腰発揮中。更新

後場は円安がサポートして高値圏のまま終了。MSQ値の9982.59円を軽く超えての強気の終了でした。

前場から持ち越しの9843ニトリは、後場に25本線割れの段階で手放してしまいました。後場は他の株ほどの勢いはなく、再度エントリーして20円ほど抜くも、追撃買いでの持ち越しはやめ、代わりに買いサインがきちんと出ていた9684スクウェア・エニックスを1817円で買い、ヘラタイムに入って、某新興内需銘柄を試し買いして持ち越し。

主力市場はMSQ前の篩い落としを払って、大きく上昇しておりますが、これが更に来週も続くのかどうかは、テクニカルな面からは、少々頭打ち感が漂っております。

-------12日朝の市場コメント-------

NY市場は11月の小売り売上高が予想外の+1.3%(市場予想は0.6%)となったことや、ロイター/ミシガン大学の消費者信頼感指数も予想以上の73.4ポイントとなったことから、ナスダックを除いて上昇。

昨日発表の中国の鉱工業生産の+19.2%という好結果も後押し。

これで先日の雇用統計と加えて、4QのGDPもクレディスイスやJPモルガンは年率3.5%から4.5%予想へと修正し、ドル高が進んでおります。

雇用統計時と異なるのは、ドルと円が両方高くならずに、ドルだけが買われたことです。シティバンクのカレンシーストラテジストのMichael Hartによると、円はどうやらプライム・ファンディング・カレンシーとしての地位から落ちたようです。つまり、ドルを売って円に替えるという流れが変わったということ。

この潮流の変化は大きい。

これで、市場の関心はFEDの利上げタイミングの確率に移ってきました。来年6月に0.25%引き上げる確率予想が47%に上昇。

ドルが高くなった分、原油は70ドルを切り、金も下げております。

但し、小売売上高の中身を見ると、あまり良い内容ではありません。ガソリンが+6%で牽引しております。これと自動車を除くと+0.6%です。それでも前月の+0.1%よりはかなり良好。

ちなみに、同じ11月のアメリカの輸入物価指数をみると、前月比で+1.7%伸びており、5ヶ月連続で拡大中。これはこれまでのドル安が効いております。11月は特に天然ガスの+30%が突出し、石油関連も+6.2%と高水準です。

このエネルギー関連の価格指数の上昇が、今月の小売売上高の予想外の伸びにつながったものと解釈できますね。

もっとも、先日分析したとおり、アメリカの賃金・サラリーは3Qにはかなり回復してきており、それが早晩小売り売上高にも反映すると見ておりましたが、その通りの経過をたどっております。

これからドルを買う動きが更に加速していけば、おのずと円安傾向へと転換します。そして国債金利は景気回復期待に合わせて上昇する筈。

(以下、日本国債への補足コメント)

日本の国債金利も、アメリカ国債の金利上昇に歩調を合わせて上がるでしょうが、来年度の国債発行額を44兆円を大幅に超えなければ、フィッチも格下げはしない方向です。日興證券の予測では1.25%-1.75%のレンジに来年も収まると見ております。

筆者は時折、日本国債の金利上昇に対してかなりの懸念を表明しておりますが、ごく短期的にはその懸念が現実化するものではありませんので、念のため補足しておきます。

今はまだ、①日本国債への金融機関からの資金還元の流れが強いこと、②外国の日本国債保有高が5%程度とまだまだ少ないこと、つまり、国内の資金でほとんどまかなっていること、そして、③消費税アップを中心に財政収支を改善する手段が残されていること、この3つが世界の投資家から認識されておりますので、すぐに国債市場に雪崩を打って外国の投機家筋の空売りマネーが入り、金利が急騰(価格は急低下)する事態には至っていない訳です。

しかし、この3つのうち、②については貯蓄率の低下と団塊の世代の預金引き出しから、そろそろ糊代がなくなりつつあります。③については4年間は上げないと民主党は確約しております。後は、①がどこまで続くかですが、幸か不幸か日本の金融機関の起業家精神のなさと、それと裏腹の保守的な運用方針により、また、国債金利上昇は自らの首を絞めるという自縄自縛から、半ば必然的に国債へと資金環流を続けており、これが年金や郵貯からの資金環流と合わせて、国債金利を低く保つ「命綱」になっているのが現状です。

しかし、これがいつまでも続く保証はありません。昨秋の株価急落と同じで、下げる時は、皆さん、我先にと売りますので一気に下がります。ナイヤガラの滝壺までの距離があとどのくらいあるのかは、この一気下げの怖さを実際の相場で体験していない政治家には分かるはずもありません。

なお、今現在での日本の国債の格付けは、以下の位置取りとなっております。(S&P、2009年12月11日現在、自国通貨建て)

AAA:アメリカ、イギリス、スウェーデン、ドイツ、ニュージーランド、フランス、カナダ、スイス、オーストラリア
AA+:スペイン、ベルギー、香港
AA:アイルランド、日本、チリ
AA-:クウェート、台湾
A+:イタリア、韓国、中国、ボツワナ、ポルトガル
A-:ギリシャ
BBB+:アイスランド、ロシア、ブラジル
BBB-:インド

今話題となっている蔑称のPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)の格付けは、S&Pで見る限り、なぜ「PIGS=豚」なのかは不明。

またBRICs諸国間の格付けも、格付け会社間のバラツキ同様にバラツキが多いですね。
コメント
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