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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(上)編(44)身に添そへ我妹(わぎも)

2013年04月23日 | 古今相聞往来編(上)
【掲載日:平成25年4月23日】

彼方をちかたの 埴生はにふ小屋をやに 小雨こさめ降り とこさへ濡れぬ 身に我妹わぎも




かようた 大人の恋は
わす言葉に いたわにじ
 に過ごした 夜明けが来たら
別れしげを さりげうた

うつくしと 思へりけらし な忘れと 結びしひもの くらく思へば
《忘れなと 結んだ紐が ほどけんは いとおしおもて くれてるんやわ》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五五八)
  
黒髪くろかみの 白髪しろかみまでと 結びてし 心ひとつを 今かめやも
《黒い髪 白なるまでと ちこたんや むすんだ心 うちほどかんで》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六〇二)
  
彼方をちかたの 埴生はにふ小屋をやに 小雨こさめ降り とこさへ濡れぬ 身に我妹わぎも
さととおい 粗末そまつな小屋で 雨うて 寝床ねどこも濡れた 身温ぬくめてお前》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六八三)
  
かくのみし 恋ひば死ぬべみ 垂乳根たらちねの 母にも告げつ まずかよはせ
がれして 死にでおに うたんで 気遣きづかいなしに 毎日おいで》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五七〇)
  
桜麻さくらをの 麻生をふ下草したくさ 露しあれば かしてい行け 母は知るとも
《下草は 露に濡れてる 明けてから 行ったらやん おかん知っても》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六八七)
  
ゆふりの 霜置きにけり 朝戸出あさとでに いたくし踏みて 人に知らゆな
よるいた 霜こおってる 朝帰かえりしな バリバリ踏んで 知られんときや》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六九二)
  
月しあれば くらむわきも 知らずして 寝て我がしを 人見けむかも
《月こて よるの明けたん 分らんで おそに出たんを 見られたちゃうか》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六六五)




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