MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

大連快軌・金州支線~中国では珍しく2両編成で運行

2012-10-20 | 鉄道[中華人民共和国]

先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた大連軽軌ですが、今日は先日の続編として、2008年末に開業した金州支線に関して取り上げたいと思います。

金州支線は現在延長14km程、基本的には支線内のみの運行(僅かに大連駅前まだ直通する列車の設定もあり)で、開発区駅では階段を昇降しての乗換となる不便さは頂けない気がします。

軽軌の本線は4両編成の電車で運行しており、設備的には支線内も4両編成の運行が可能になっていますが、現在支線内の電車は2両編成となっています。


日本のJRや私鉄であれば、支線区や地方での電車による2両編成での運行は多数存在し、特に物珍しいものではありませんが、国鉄(中国鉄路)はCRH(高速列車)を除くと専ら機関車牽引の客車列車、地鉄などの都市鉄道も4~6両程度での運行が大半を占めている中国大陸本土にしては、珍しい編成と言えます。
(地鉄は逆に長い方でもせいぜい8両、需要が多い割に日韓の様な10両編成やそれ以上の編成での運行を行っていないのは、少々不思議な感じもするのですが…)

支線内運行の電車は、デザイン的には本線の電車に類似しているものの、前面を真っ赤に塗った派手な装いが特徴で、遠目で見ても一目で識別できる程ですが、短編成という事も影響してか、中国の都市鉄道では珍しい前パン(先頭車前部にパンタグラフ設置)となっているのも大きな特徴です。


設備的にも、短い支線内を運行する車両と言う事もあってか、本線のセミクロスシートとは異なる3扉ロングシートとなっており、混雑対策を考えるのであれば、本線もこの様な車両を入れた方が…という気がします。


ちなみに金州支線は、始発駅の開発区駅周辺自体も割合最近になって開発が進んだエリアと言う雰囲気があり、沿線もこれから開発が進んで大変貌を…という印象を受けたものです。


終点九里駅近くなどは、如何にも東北地方といった景観が広がり、新路線の新しい駅の目の前には3輪のタクシーなどが待ち構える様も、中国らしい雰囲気です。


今後九里駅から更に延伸予定もあり、同駅先の引き上げ線なども延伸に対応した構造となっていますので、今後路線の延伸が行われた際にも、中国では珍しい短編成による運行が続くのかも気になる所で、今後の展開にも注目したいものです。