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JR東日本 717系電車~この車両も新型車導入によって次々と…

2007-03-26 | 鉄道[東北]

MAKIKYUは今日から数日間東北方面へ出向く予定ですが、MAKIKYUが首都圏から東北方面へ出向く際には常磐線を用いる事も多く、その際にいわき以北の区間で今までに何度か遭遇した車両が、今日取り上げる717系です。

この車両は国鉄末期に急行形車両の下回りなどを転用し、車体を新製した交流区間専用の近郊型電車で、2扉セミクロスシート車ながらも両開きドアを採用し、車内もデッキなしですので、元は急行形でデッキつきの455系が仙台地区などで車端のドア付近に乗客が集中して混雑し、乗降に手間取ってダイヤにまで影響を及ぼす状況から見ると、使い勝手は随分と改善されています。

ただこの形式は455系などと同様の3両編成で、ドア配置もワンマン運転には不適な事や、重たい鋼製車体に抵抗制御の足回りは運行コストも大きく、また勾配線区へ対応していない事もあって運用線区は概ね常磐線関連に限られていた事や、編成数もさほど多くない状況で運用し易い車両とは言えない事もあって、旧型の455系などと共に仙台地区への新型車E721系導入に伴う淘汰対象となり次々と退役を余儀なくされ、既に廃車解体に追い込まれた編成も存在する様です。

この車両は下回りが転用品である事や、交流専用車で他に転用先も考えられない事も踏まえると、廃車解体は止むなしと感じますが、他にこの形式の車両を使用(仕様は異なります)しているJR九州ではまだまだ健在である事を考えると、JR東日本の車両淘汰の速さを感じさせられます。

また仙台地区には717系と良く似た外観で、東北本線の仙台近郊などで用いられる417系と呼ばれる交直両用の近郊型電車もあり、こちらは製造時期はほぼ同じながらも下回りも含めて新製された車両で、外観は先頭車両の空調装置などに差異が見られますが、こちらも3両5編成だけという少数派で運用し難い事もあってか、こちらは一編成が訓練車に改造されて暫くは残存するものの、717系と同様に淘汰対象となっています。

JR他社では先日取り上げ、老朽化も進行している寝台兼用特急形電車を改造した交直両用の近郊型車両がまだまだ走っている状況にも関わらず、この車両よりずっと程度が良く、近郊型車両としての使い勝手も良さそうな417系が廃車になるのは随分と勿体無いと感じてしまいますが、こんな事を考えてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?