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JAL、小田急 相互乗り入れ!~他にもPASMO導入に伴う様々な広告が目を引きますが、その影では…

2007-03-13 | 小田急グループ

  

来る3月18日(日)から首都圏の大半の私鉄や一部路線バスで、「PASMO」と呼ばれるICカードシステムが導入され、また現在JR東日本などで通用している「Suica」との共通利用が図られる事をご存知の方は多いかと思います。
(ただ導入段階でのPASMOの利用範囲は首都圏のみで、仙台や新潟のSuicaエリアでは使用できない模様ですし、またMAKIKYUが愛用しているICOCA(JR西日本が発行するICカードで、SuicaエリアのJR線乗車にも使用可能です)との共通利用も行われませんので、今後の改善に期待したいものです)

このPASMOは首都圏の交通系カードとして使用する分にはSuicaと同等で、電子マネー機能も共通使用となるなどSuicaとの機能面での差別化も特になされておらず、その上後発にも関わらず首都圏以外では使用できない制約もあるため、私鉄定期券(JR線を発駅としないもの)をICカードに組み込む場合以外はどうもメリットに乏しい印象も受けますが、それでも何とかSuicaではなくPASMOを使って貰おうと首都圏私鉄各社では自社・グループのクレジットカード会員加入とセットにポイントなどの特典を設け、更に自社カード加入者に期間限定で特別ポイント付与などでSuicaと異なるメリットを売り出している感を受けます。

宣伝広告も多種多様で、PASMOマスコットキャラの「ロボット」(少々頼りなさげな感もありますが、見るからに性格が悪そうで、いつの間にか黄色い「V」字形の角などが生えたりもしている某ペンギンよりは良い気がします)を用いたものをはじめ、MAKIKYUのページ」でも以前取り上げ、人によって随分評価が分かれるものの強烈な印象を与えるキャラクター「京成パンダ」を用いた「京成カード」などはその一例ですが、先日MAKIKYUが所用で小田急線に乗車した際にはこれまたインパクトのある広告、内容は「JAL、小田急 相互乗り入れ!」というモノを見ましたので取り上げたいと思います。

空を飛ぶ(=飛行機に搭乗する)のがダメで、首都圏から国内本土各地や韓国をはじめ、香港まででも陸路と海路を組み合わせて行く程のMAKIKYUとしては、本当に小田急線とJAL(日本航空)が相互直通運転でもされたら大変な惨事(鉄道とバス両用のDMVなどは話を聞きますし、世の中には水陸両用車というモノも存在する様ですが、さすがに鉄道と航空機の両用実現は冗談でも有り得ないと…)ですが、PASMOによる交通利用(オートチャージなど)をはじめとするOPカードでの小田急グループ利用のポイントとJALマイレージ(空を飛ぶのがダメな人間にとっては鬼の様な制度で、MAKIKYUは当然何処の会社のサービスにも登録していませんが…)の交換を「相互乗り入れ」に例えるのは面白い表現で感心させられます。

また小田急の花形車両50000形(ロマンスカーVSE)と航空機の顔合わせは、似た様なサービスを他社でも実施(既にJAL+Suicaの組み合わせなどがあり、またJALと対抗する全日空も東京メトロ発行カードとの組み合わせなどが…)している中で、広告として人目を注目させるにはなかなか効果がありそうです。

ただPASMOに関しては華やかなイメージである反面、現在首都圏私鉄で通用している磁気カードの「パスネット」に関しては廃止とも言われているだけあってどうも元気がない様で、最近は発売されるカードの絵柄や発売箇所の減少が顕著ですが、先日小田急を利用した際の某駅券売機も、案内表示のパスネット部分だけは直ぐに撤廃できる様に上からシールが貼られている状況で、これはどうも寂しい感じが否めない気がします。

個人的には関西私鉄の「スルッとKANSAI」各種磁気カード(社局によって様々な名称があり、それぞれの個性が感じられる所も良い気がします)の様にI記念カードの発売やデポジット(預かり金)が不要な点などのメリットでICカードとの並存も…という気がしますが、関西では私鉄・地下鉄のICカードシステム「PiTaPa!」がポストベイ制度(利用額を後日カードから引き落とし)の関係もあってクレジットカード加入者限定となっている事(そのためJR西日本はICOCAの謳い文句に「すぐ買えて、すぐ乗れる」を打ち出す程です)や、磁気カード製造費や自動改札機のメンテナンス費用が嵩む(それ故にJR東日本ではSuica専用改札が出没する状況)らしい状況も考えると、止むを得ないのが実情といった所の様です。
(個人的にはもう暫く先の話になりますが、路線バスでのPASMO普及に伴う「バス共通カード」が廃止されると更に困るのですが…PASMOの「バス得」制度は発表されている制度のまま推移すると、使い方次第では現状の5000円カードより割引率が下がるケースも多々発生する様ですので…)

PASMOに関しては導入後にもまた別記事で取り上げたいと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も何か意見・感想等ありましたら、コメントも是非どうぞ。

写真は「JAL、小田急 相互乗り入れ!」の車内広告とPASMO導入告知の駅広告(頼りなさそうなロボットがPASMOのマスコットキャラ)、小田急某駅の券売機(上部の案内に注目)です。