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オタクのキャンプ

2006-11-03 23:40:35 | 撮影とテーマ設定2006年3月~12月

いよいよ個展まで1ヶ月となり、そろそろ最後の追い込みをかけなければならないのだが、なんだかんだで妙に忙しくって集中できないのが悲しいところ。それに、そろそろコミケの準備も始まってきたし、周囲のオタクさんまで忙しくなってきてるよ。
まぁ、オタクからもっと距離を置いておけばよいのかもしれないけど、なんだかんだで離れがたいのは、やっぱりキャンプを愛してやまない自分がそこにいるからだと思う。


過去のエントリーでもチョコチョコ触れているのだが、自分はキャンプが本当に大好きで、できればキャンプな作品を制作したいのだけど、悲しいかなそっち方面の才能は全く皆無であったりするため、とりあえずキャンプの周辺、あるいは辺縁でうろうろしている。まぁ、勘のいい人は既にわかっているとも思うが、オタク的感性を全く有していないにもかかわらず、自分がオタク周辺から離れようともしないのは、オタク世界がキャンプの宝庫、いやキャンプの宝石箱やぁ~状態であるためだ。


ただ、注意しなければならないのは、オタクやオタク周辺の人々は、ある意味でアートシーンの最先端に位置していながらも、個々人の感性は極めてコンサバというか保守的というか、時として守旧的ですらあったりもするのため、特にポストモダンがらみの話題をふるときは、本当に細心の注意を要求される。もちろん、ご多分にもれずというか、当然のようにキャンプなんかはその代表格で、知っている人が少ない上に伝わりづらい上、下手すると誹謗中傷しているかのような誤解を招くという、リアルねぎダクというかなんというか、とにかく素人にはお勧めできないのは間違いない。


まぁ、日本の場合はキッチュの方が人口に膾炙しているのだろうが、現代美術においてはやはりキッチュよりキャンプ、それも断然かつ圧倒的にそれなんだけど、どっちにしても文脈を知らない当事者にとっては、あまりうれしいものではないらしい。実際、せっかくいぃ具合にキャンプだったにもかかわらず、周辺の人間が勝手に(しかも当事者の意思とは無関係に)芸術として社会に認知させようとした結果、かえってアート文脈で取り上げづらくなってしまった例もいくつかある。卑近なところでは、いわゆるコスプレなどが、ちょうどよい実例ではないかと思う。


そのためか、第9回ヴェネチアビエンナーレ建築展日本館における展示では、残念ながらコスプレ関係はほぼ全スルー状態となって千載一遇の好機を逸した。同時に、当初から単なるミスコンに近いイベントだった世界コスプレサミットは、芸能色をより前面に押し出す形で商業的な進化を遂げている。こういった流れは、基本的に当事者であるレイヤーさんたちが望んだ結果であり、外野がどうこう言うようなものではないのは重々承知だが、やっぱり微妙に残念な気持ちになってしまう。


ただ、こういった現在のコスプレ状況については、やはりそれはそれとして激しくキャンプなので、残念でありながらもしてやられたという心地よさがある。


とはいえ、こういったコスプレ作品やイベントを紹介しているのが、大半がアクションカメラまがいの似非グラビア写真か、多少マシになったところでなんだか微妙なお芸術写真風ポートレートやファッション写真もどきが精一杯という状況を、当事者自身がよしとしている限りは、その心地よさすらいつまで持続するかどうか、わかった物ではないのだけどね。



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