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「ブラック企業」と若者の労働観
話のネタにされているのは若者たち(下記)。けっこう話題にのぼっているようです。
なんでも彼らがネガティブな労働観をもっているとか。それが気に食わないようです。言葉どおりに仮に受け止めたとしても、若者がネガティブにならざるをえないのは、若者たちが萎縮するような、彼らを取り巻く環境を先行世代がつくりあげてきた結果だともいえなくはありません。だから、そう考えると若者たちのネガティブさを指摘する自らに跳ね返ることになるというアイロニーが成立してしまうのではないか。
雇用環境が依然厳しい今日の若者を題材にした、日本社会の現状をリアルに浮き彫りにするようなものであれば歓迎なのですが、有名ブロガーとカリスマファンドマネジャー(以下、カリスマFMと略)のこの対談で語られるのは、先行世代の目線からの単なる若者批判にとどまっているというのが率直な感想でした。その中の一部について。
若い世代でネガティブな労働観が増えている!
お金儲けは悪だと洗脳され、会社ギライが多い日本人
まず、カリスマFMがこういいだします。この認識ははたして確かなものなのでしょうか。
感じることなんですが、日本の大学生は最近、すごく保守的になっていて、海外に出ていくどころか、ベンチャー企業や小さい企業よりも大企業に就職したい、さらには地方公務員になりたいという志向が強まっています。
その背景には、「会社嫌い」、さらには「労働嫌い」の思想が広まっていると思うんです。「働くことによる社会的な充足感」をすごく否定する雰囲気が広がっている。なるべく働かない方がいいという……。
僕が言っているのは、一所懸命働くことを是とする会社を、一律に「ブラック企業」とか呼ぶ風潮に対する疑問です。それは、「労働というのは、ストレスと時間とをお金に換えている」というような考え方であって、今、こうした労働に対するすごくネガティブな価値観が急速に広がっている気がするんです。
これって、ものすごく古びたマルクス主義じゃないですか。資本者(ママ)家がいて、労働者を搾取しているという価値観。働くということは、時間とストレスの代償としてお金をもらうことだから、なるべく労働時間は少ないほうがいいし、残業はない方がいい。でも、そうした考えの人は、働くことの充足感があまりないんです。そして、彼らは変に理論武装していて、こちらが働くことの充足感を伝えようとすると、「資本主義をうまく働かせるために、そういう幻想を振りまこうとしているんだ」と反論してくる。
これに応えるブロガーの発言が逆の意味で出色。
たしかに、私も『蟹工船』が流行るとか、びっくりしました。彼らがまき散らしているのは、まさにマルクス主義的な「資本家と労働者は対立している」という階級闘争史観ですよね。
あえていっておくと、引き合いに出されているマルクス主義に賛成であろうとなかろうと、科学的な根拠があるとはとうてい思えないこうした言説を、著名だとされる2人が恥ずかし気もなく語ることが許される日本社会をこそ疑ってしかるべきなのかもしれません。若者を批判するにせよ、もっと丁寧な分析方法があるだろうにと思わずにはいられません。まったく主観的な思い込みから出発しているとも思えるような対談でした。
たとえば、このように。たしかに、最近、労災認定が決まったワタミの過労死事件での若者の反応はすばやかったし、批判は相当なものでした。カリスマFMはワタミを弁護するかのようにこうのべています。
一所懸命働くことを是とする会社を、一律に「ブラック企業」とか呼ぶ風潮に対する疑問です
いいかえると、カリスマFMのいわんとするところはこうなるでしょう。
一所懸命働くことを是とする会社は、必ずしも「ブラック企業」ではない
しかし、この命題が正しいものだとすれば、論理的には対偶の関係である以下の命題もまた正しくなければなりません。
「ブラック企業」は(必ず)「一所懸命働くことを是としない会社」である
けれど、これは、世間の「ブラック企業」の理解とはまったく異なるように思えます。死ぬほど働かせるのが結果的にも「ブラック企業」だったのです。
だいいち、「ブラック」といわれてきた企業とは、労働者に不当な賃金支払いを強いたり、不法な長時間労働をさせる事実にもとづいた呼称ではないでしょうか。その限りで「ブラック企業」は告発されてしかるべきだと思えます。もちろん「一所懸命働くこと」を是とするか否かが「ブラック企業」であるかそうでないかを分けるモノサシではありません。ただ、働く労働者の扱いがいわば常識とはけた違いに外れた実態にあるから「ブラック」だと呼ばれ、その限りで若者たちの批判は正しかったと彼ら2人には考えてほしいものです。
マルクスによれば、そもそも自分の労働力を売って働いている以上、この文脈にそっていえば搾取がそこにあるとなるのでしょう。が、それはブラック企業であろうとなかろうと同じこと。「ブラック」はあえていえば搾取の程度が法外である、これです。しかし、若者たちの批判は、マルクスに賛同するしないにかかわらず、同じ働く身としてのまさに搾取された結果の死に至った無念さへの共感ではなかったのか。
『蟹工船』が流行るとか、びっくりしました。彼らがまき散らしているのは、まさにマルクス主義的な「資本家と労働者は対立している」という階級闘争史観です
労働時間は少ないほうがいいし、残業はない方がいい。でも、そうした考えの人は、働くことの充足感があまりないんです。そして、彼らは変に理論武装していて、こちらが働くことの充足感を伝えようとすると、「資本主義をうまく働かせるために、そういう幻想を振りまこうとしているんだ」と反論してくる
でも、これが事実ならば、いったい西欧諸国はどうなるのでしょうか。日本よりはるかに労働時間管理は社会として徹底しているように思えます。この論脈でいえば、西欧の企業と労働者はいびつな労働観で凝り固まっていて、西欧社会はそれに埋もれたものだということになってしまうでしょう。
『蟹工船』が話題をよんだのは、派遣切りをはじめ非正規雇用の実態が社会的に暴かれたときでした。それは、まさに大企業を主に労働者を好き勝手に、いいかえるとまるでモノのように使い捨てる日常が批判の的になったわけです。その文脈でそれよりむろんずっと以前の働く者の姿を描いた『蟹工船』が参照され読まれたのではなかったでしょうか。なにもマルクス信奉者がふえたり、あるいはマルクスがあがめられたりという現象は起きなかったはず。対談者2人の危機感とも受け取れるような発想がどこにその源がるのか、私には分かりかねますが、現代の日本社会のつがんだ雇用環境が露わになることへの極度の恐怖というものがどこかにあるのでしょうか。
若者は、彼らを取り巻く環境に直接的には責任を負いようがまったくありません。人の考え方はいうまでもなく社会と無関係にあるのではなく、常に周りの影響を受けるでしょう。おそらくネガティブな労働観だと決めつけられても、若者たちは、それをどう受け取ってよいのか戸惑うに違いありません。
社会と断絶したところに若者たちはいるわけがないのですから、若者たちは目の前の社会をみて自分の働き方を自分で選択しているはず。ですから彼らをを語るのであれば、まず社会のあり方に眼をむけるのを避けては、とらえられるものも見逃してしまうのではないか。2人の対談には、その社会のあり方にほとんど関心はなく、若者と社会とは切り離されたままで語られているからこそ、違法な行為にも鈍感にならざるをえない。したがって、法外な残業に耐えるのが「一所懸命働くこと」だといわんばかりの主張が口にされるのではないか。
そんな主張と、仮に法外な残業はいやだという若者の訴えのどちらをとるのか問われれば、いうまでもなく後者を私はとります。たとえば労基法という若者を守る最低限の社会的ルールさえ守ろうとしない企業にそもそも正義などありえないでしょうから。
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4月8日(日)のつぶやき
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13:01 from Hatena
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14:58 from Hatena
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