今日もミューズが微笑んで

歌うように暮らしたい。アートの道探しを楽しむJasmineのきままな日々。

オペラ「椿姫」を聞いた

2006-11-30 | いろんな舞台鑑賞ノォト

作曲家でありピアニストである音楽師匠の加藤昌則さんがチケットを取り置きしてくれた「椿姫」を観に・・・いや、聞きに行った。
 宮本益光師匠のオールモーツァルトプログラムで、加藤先生のモーツァルトのオペラのエッセンスをつなげた演奏を聞いたとき、また加藤先生のオペラ編曲を聞いてみたいと思っていたのです!

椿姫は日本人が大好きな3大オペラの1つだし、ソプラノならおそらくプロアマ問わず1度はヴイオレッタを演じてみたい作品。上演回数も多い。なもんだから、私も何回か観ているのだけど、椿姫を観て「あ~やっぱり、オペラっていいわね~。」とか「椿姫、私も一度は歌ってみたいわ~~」と思う公演に当たったことがないのです。
先日も某区民オペラの椿姫観たけど、途中で爆睡してしまったという実績が

そんな椿姫との巡り合わせではあるけれど、今回は加藤先生が室内樂の編曲をしてのハイライトということだったので、偉大なオペラ作曲家ヴェルディの作品が、加藤先生によってどう表現されるのか、聞きに行こうと思ったのでした。

ヴェルディのオペラはドラマティック。序曲を聴くと「ああ、ヴェルディのオペラが始まるんだわ!」みたいな、オペラ好きならワクワクする、ヒロイン・ヒーローの悲劇的で波乱に満ちた運命を予感させるダイナミックな音楽が流れる・・・だから、ピアノ公演だとちょっと物足りなかったりするんですが・・・

今回の公演は、ハイライト。医師グランヴィルがヴイオレッタのことを回想する形でナレーションで進行しました。

 椿姫はアリア・重唱とも名曲が多くて、それらの名曲・名場面をどうつなげるか、というところは加藤センセイの腕の見せどころだったに違いない。
私はマニアックなオペラ好きではないし、音楽的評論を書けるほど音楽を知っているわけでないので、あくまでの自分がどう感じたか、という観点でしか書けないのだけど、第1、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート、クラリネット、と超コンパクトオケであっても、切り貼りの仕方でスケール感って出るんだなぁ。

当然合唱も入らなかったのだけど、あの有名な「乾杯の歌」の舞踏会のシーンでは、合唱の音楽をオケが刻むことで、ザワザワ感とワクワク感は出ていたと思うし、ヴィオレッタがアパートで寂しく死んでいく最後のシーンでも、ドラマティックなピアノのメロディで悲しさが伝わってきた.。楽器の特長とアンサンブルのメロディの形がよく合って、繊細なコラージュが展開されていたなぁ、とまたまた加藤先生の音楽性に感動したのでした。 

もっとも、小編成と言っても、東フィルのコンマスを筆頭に、N響、芸大フィルと一流どころのオケソリストですから、この演奏だけでも料金分あったと思いますが。少人数でも音楽を前に進めるエネルギーは加藤先生とバッチリ合っていて、「ヴィオレッタがんばれ~」と叫びたくなるほどでした!
そうそう加藤先生はマエストロも兼ねてました。ピアノのところで体を斜めにして振って、お疲れ様でした!ウェスト痩せたかも??

さて、歌い手に関しては、実は最後までナゾでした。今回は、加藤先生のサイトで公演があることを知った以外、全く情報がなかったんです。チラシも見たことがなかったし、サイトで調べても、今回の公演の詳細が載っているところを見つけることができなくて。企画元がわかったのみでした。

そしてプログラムを見ると、ヴィオレッタ以外の方は、全てお名前を知っている方だったんですけど・・・。
プロフィールもない。会場の雰囲気も、いつものオペラ公演とはちょっと違っていて、歌関係と思われる人もあまりいない、私の周辺の人はヴィオレッタとお知り合いの方ばかり。。。応援横断幕?みたいなものを持っている人までいて、どうやらファン向けの公演だったみたい。帰宅してから調べたら、ヴィオレッタの経験も多くコンクール入賞歴や海外でのご経験もある方でした。しかし写真、実物と違うような・・・・

それはさておき、こんなオイシイ「椿姫」、歌手の方が聞いていたらたまらないでしょうね。コンパクトになりながら、ヴェルディのダイナミックで繊細な音楽を作るアンサンブルに支えられて、名アリアや重唱を歌い続けられるんですから。もちろん、聞くお客様も、美味しいとこどりで楽しめるでしょう!椿姫、相当実力があっても日本人歌手にとってはかなり難曲ってことを考えなければ・・・。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 魔笛、特訓開始! | トップ | Caro nome 初披露 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

いろんな舞台鑑賞ノォト」カテゴリの最新記事