東京室内歌劇場主催のブルー・アイランドこと青島広志先生台本・構成・演出のオペラ、モーツァルト「フィガロの結婚」。
見たいと思いつつ、家の用事で見られるか危ぶまれたので前売りは買っていなかったのだけど、なんとかギリギリで会場へ。ラッキーなことに、ほぼ真ん中の良席を当日券でGet!
あのモーツァルト4大オペラの1つ、「フィガロの結婚」が、作曲家青島広志先生により、舞台は和菓子屋の老舗となっている。
フィガロや魔笛は、いろいろいじられますね。以前、どこかの市民オペラでは、病院舞台で医者と看護婦みたいな演出でやったと聞いたことがあります。
さて、今日の設定は200年続いた老舗の和菓子屋。伯爵が社長でフィガロは営業マン、スザンナは社長秘書の新入社員。
名前も、和菓子屋は「有馬美馬庵」(アルマヴィーヴァ=社長→伯爵)、伯爵夫人は有馬 露路奈、フィガロが笛 五郎に、スザンナは須佐 安奈といった具合。
歌は、一部は原語だけど、ほとんど日本語。レチタティーボはほとんどカットで日本語のセリフに。まあ、これもよくある話。青島版がちょっと違うのは、歌詞が、一般的に用いられている日本語訳でなくて、青島さんオリジナルで、この和菓子屋という設定に合うように変えられていること、最後の結婚式のシーンで原作にはない登場人物が設定されソロを歌うなど。このソロは、きっとこの劇団所属の歌手の方で、出番を作るために設定したのではないかと思います。「こうもり」の舞踏会のシーンでも使う手ですね。青島先生ご自身もピアニスト役で出演していました
何でもやってください!ってところですか。何度も見ているし、なにしろこのオペラは長いので、面白くやってくれるのは大歓迎!
だけどモーツァルトは云々。。。。と理屈こねる人もいるのでしょうね。
でもね、モーツァルトは、どんなにいじろうとモーツァルトだし、「フイガロの結婚」なんですね。和菓子屋の登場人物になって、日本語で歌っても、カットしても、全く異なる歌を挿入しても、そう簡単に変わらない。それを歌う歌手たちからは、オーソドックスなモーツァルト「フィガロの結婚」のオーラやメッセージがちゃんと流れてくる。目に見える舞台は、オーソドックス・フィガロとはかけ離れているけど、音楽もそれに合わせる歌手の動きも、結局は変えられないのですよね。
それだけ、歌い手がしっかり音楽を体に入れているということなのか。
この勝負は、モーツァルトにありましたね、青島センセ!
それとも、モーツァルトの偉大さを知っているからこそ、こんな遊び方?をしているのか・・・
さて、歌手たちは初めて見る(聞く)方も多かったですけど、それぞれはまり役でした。赤星さんは、こういう3枚目キャラ、ほんとにウマイ!そして歌も素晴らしい。声は体型に依存しない、ということを証明する1人ですね ダントツ光ってました。
ケルビーノ清水菜穂子さん、お名前はよく聞いていましたが、上手いですね。
バジリオの高野二郎さん、友人が以前ミュージカルソングを習っていたと言っていましたが、歌の守備範囲が広そうな声だと思いました。
若手が光っていた舞台でした。
私たちも来年魔笛をやるので、その勉強用に?昨年の公演「魔笛」のDVDと、舞台の小道具に使われていた日本橋の老舗の品物から、伊場仙の扇子を買いました。
伊場仙のホームページもどうぞ!
それにしても、北千住は遠かった・・・ホールはきれいでした。
研究所の先生もいらしていて、クラスでフィガロやりたいね!などと話していました。加藤先生、音楽構成やってくれないかなぁ・・・・
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