シューマンの歌曲にもなっている「ハス(睡蓮)の花」。
実家近くの森林公園の池は、初夏になるとハスの花でいっぱいになります。実家にいた頃は、毎朝、この公園の中を抜けて地下鉄に乗り、通勤していました。そう、この風景は午前中しか見られません。太陽が高くなるとお花は閉じてしまいます。
睡蓮の花が咲くと、夏が来るなぁと思ったものです。ガクアジサイも美しい。
梅雨時だから見られるお楽しみ風景で、くもり空の気分も晴れやかになります。
この池に咲いているのは黄色がかった白と外側の花びらが薄いピンクの2種類。グリーンの葉っぱのうえにチョコンと乗ってかわいらしい花です。
ピンクと黄色のお花
絵画でハスの花といえば、有名なのがモネの睡蓮のシリーズ。フランスに行くたびに(なんて3回だけですが)、「睡蓮」を鑑賞しています。オランジェリーにマルモッタンの美術館、ジベルニーのモネの生家・・・。
何年か前に行ったときは、オランジェリーで世界中の美術館にある「睡蓮」を集結した特別展をやっていて、年度を追って「睡蓮」タイトルの作品を展示してあるものでした。これは圧巻。最後、死期が迫った時期の絵は、睡蓮の原型が全く見えなくて、前衛アートのようななぐり描き?同じハスでも、モネの年齢の変化(人生におけるできごとの変化)と共に作風も変化していたんですね。
睡蓮のサイトを見つけました!
なんと睡蓮の花は、40から50種あるらしいです。ここの池のピンクの花は「ラベンダーレディ」かな。でも大型ではなかったような・・・黄色の花は「輪王道」かなぁ。
うーん、よくわかりません・・・
話をシューマンの「蓮の花に」戻して・・・
私が唯一歌ったことがあるドイツ・リートです。歌を始めて3年めくらいのとき、ドイツリートを得意とする、宮本益光師匠に薦められて取組みました。歌曲集「ミルテの花」の中の1曲。
はすの花は
太陽の輝きをおそれて
うなだれ、夢みつつ
夜の訪れを待っている
月こそが彼女の恋人
そのほの明かりで彼女は目覚め
うれしげにヴェールをとり
そのしとやかな花の顔をみせる
彼女は花咲き、燃え、輝き
黙って空を見あげる
彼女は薫り、震え、泣く
愛のために、その痛みのために
(甲斐貴也 訳)
なんてロマンティック。ハイネの詩です。
月が恋人で、太陽を避けて夜になるのを待っている蓮の花。
あ~~!!歌いたくなってしまいました
マズイマズイ。秋まではジっとガマンでイタリア歌曲で基本のやり直し。今年の後半 ではまた歌ってみます。