今日もミューズが微笑んで

歌うように暮らしたい。アートの道探しを楽しむJasmineのきままな日々。

Don Carlo

2014-02-23 | いろんな舞台鑑賞ノォト

二期会のオペラ、ドン・カルロ千秋楽。
開演時間も会場も勘違いして覚えていて、あやうく遅刻するところでした。気づいてよかった。

到着するとなにやら貼り紙が・・・ドン・カルロは2回くらい見たけど、こんなに長かったんだっけ・・・だから始まりが早いのね。と納得したところで、紙がもう1枚。

あらら、今日のエリザベッタ役のプリマがインフルエンザ発症。開演に先立ち、高先生自らのアナウンスがありましたが、 昨夜のできごとのようです。ご本人が一番大変で残念なのですが、代役がもう1組のキャストとはいえ、いきなり日本のトップクラスのプリマと組むって・・・若きタイトルロールも予想もしなかったでしょう。


でも。舞台は急遽キャストが変更になったなんて何も感じさせないというか、とにかく素晴らしかったです。
合唱もなかなかゴージャスで舞台を引き立てていました。
舞台装置はシンプルで衣裳も落ち着きのある伝統的なスタイルで。ヴェルディの音楽は重厚だから、見た目も重厚じゃないとバランスも取れないし、落ち着かない感じがします。
タイトル・ロールは、かつて一緒にオペラをやったことがある・・・と言っても既にそのときには藝大生でしたから土俵は最初から違うのですが、そんなこともあったので、陰ながら応援しています。
柔らかく輝きのあるテノールで、1幕の最初のアリアからBravoが飛びかってました。そしてロドリーゴとの重唱。超カッコイイ。拍手がいつまでも鳴り止みませんでした。エボリ公女の清水さんもよい味出してました。
オケは東京交響楽団でしたが、すごくよかった。ヴェルディのオペラは低弦大活躍。4幕のチェロのソロは鳥肌もの。
でも低弦だけでなく、各曲のテーマを受け持つ楽器の音色が明確に聞こえて、それもまた素晴らしかった。
3幕まで休憩なしで2時間でしたが、演奏側はもちろん客席側の集中力も途切れることなく、あっという間でした!
 

それにしてもこんな長丁場で、終わりに近づくにつれて、肉体的にはボロボロになっているはずなのに、オペラ歌手の声は益々輝きを増すってどういうことなんだろう・・・といつも思います。
楽器も弾くほどに鳴るから原理的にはわからないことないけど、強い精神力が必要な仕事ですね。

帰宅してから、昔のDVDを思わず出して見て・・・ 確かに当時は結構しっかりしたバリトン。 それがあの声に。いやはやすごい。来年あたり、ニューイヤーに抜擢されるかもね、と友人とも話しておりました。これからも陰ながら応援します。 

久々にウェルディのオペラをじっくり鑑賞しましたが、 やっと音楽の素晴らしさがわかるようになってきました。
私の歌のレパートリーにはないのが残念ですけど、安心して鑑賞側に回れます(笑) 

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