意地悪おばさん2

2017-03-16 13:44:15 | 日記
玄関チャイムが鳴る。
来客の心当たりもなく、荷物が届く予定もない。
セールスかな?と思いながらインターホンで応答する。

「はい」
「○○です」(と社名らしきものを名乗る)
「は?」
「○○と申します」
それっきり、どういう会社なのかとか、今日来た用件とか話す様子もないので、
私もしばらく受話器を耳に当てたまま待っていた。

同じ部屋にいた夫が、不審げに「何?」と聞くので、
私は受話器を置いて、これこれこうで…、と説明して、
「何にも用件言わないんだから、いいよね?このままほっといて」

しばらくすると、またチャイムが鳴る。
私は自分で応答するつもりだったけれど、夫が出る。
一度来たことのある塗装屋さんだったそうだ。

確かに営業の人は大変だと思う。
あちこちで、冷たくあしらわれているんだろうと思う。
名前だけを告げるというのは、もしかしたら経験から得たノウハウなのかもしれない。
でも、誰でも知っているようなネームバリューのある社名ならともかく、
よくわからない社名だけを名乗って、用件も言おうとしない相手にドアを開けると思う方がおかしいのではないか?

まあ、夫は私のこういう態度があまり好きではないのかなあとは思う。
電話でもそうだ。
私は、知らない番号からの電話には出ない。
フリーダイヤルだとまず間違いなく出ない。
常時留守設定をしてあるので、本当に用のある人なら留守電を入れると思っている。
夫がいる時に、何度かそういうことが続くことがあれば、
自分で電話に出て断っている。

でも、それは夫が親切だからとかいうことじゃなくて、
留守電が入るまで鳴り続ける電話の音を聞いている方が気になるからだと思う。
何回か続けば夫も出なくなる。
家にいる時間が長い私の方が、セールス電話でイライラさせられることが多いだけのことである。

ちなみに、知らない番号からの電話であるが…。
私はなかなか出るべきか、出ないべきかの判断をするのがうまい。
番号を見た時に、いろいろなことが頭をよぎる。
これは…、と思って出た時は、大抵出て良かったと思われる場合が多い。
留守電が入った途端に切れてしまうような場合は、出なくて正解!と思う。

ほんのたまにだが、
電話に出て、いろいろ突っ込んで暇つぶしをすることもある。

音訳ボランティア

2017-03-14 18:08:11 | あれこれ
音訳ボランティア。
これからの私の生きがいになればいいと思う。

本当のことを言うと、会長さんにコンタクトを取った時の意気込みはすぐに薄れた。
講習があまりに気長だったせいもある。
でも、何回目かの講習の時に、「続けますか?」と聞かれて、
私から、このチャンスを取り上げないで!と思った。
ほんの少しだけれど、私の心の拠り所になっているのかなあと思う。

研修?の最後のテストを受けた。
別に合格しなければ、実際に作業ができないわけでもない。
何枚かの原稿を渡されて、それを読んで録音する。
他の会員さんと同じように、録音室を予約して録音する。
一通り読むのは簡単だけれど、完成形がよくわからない。
あまり良い出来でないのはわかるのだけれど、
研修のためにあまり録音室を占領するのも悪いと思って、適当なところで提出した。
今は、校正をしてもらっている。
来週、校正者の方と面談の約束をしてきた。

そんな段階と並行して、編集の見学に行ったり、
来月から実際の作業に入る打ち合わせに行ったり。
なかなか大変!
慣れてくれば、それほどでもないのかもしれないけれど、
(まあ、今はそこそこ気楽に参加している段階でもある)
慣れてくれば慣れてきたで、他の仕事も任されるようになりそうである。
何と言っても、会員の平均年齢は高い。
若い人もいるようだけれど、どうも若い人たちは、私のような新人とは別の仕事をしているみたい。

ちょっと忙しくなるのを望んではいたけれど、
いざ忙しくなりそうな気配を感じると、今までのお気楽生活に別れを告げるのが名残惜しい。
ちゃんとできるだろうか?
すぐに嫌になるんじゃないだろうか?
大体、こんな大変なことをボランティアでやる気力が私にあるだろうか?

でもがんばってみよう。
何か見つかるかもしれない。
何もしないで、家でぼーっとしているより、絶対いい!!

まりちゃん

2017-03-14 17:54:04 | あれこれ
まりちゃんも私にとって、ちょっと特別な友達。

歳は7つ半下で。
学生時代、私が家庭教師をしていた女の子だ。

今は、家庭教師っていうと、ものすごいビジネスって感じで。
子供が小さい頃は、うちにも学生を名乗る人からバンバン電話がかかっていた。
中には、もうまるっきりセールストークを身につけてしまっている人もいて、
「本当に学生さんですか?」って聞いてみたりした。
家庭教師のアルバイト募集に応募して、
こんな風に営業させられて、何か違うと思っている人もいるんだろうなとも思った。

私が家庭教師をしていた時は、成績を上げることよりも、
年上の頼りになるお友達?相談相手?そんな意味合いもあったように思う。
(私が勝手に思っていただけかもしれないが)
母が教師をしていたので、家庭教師の話は、あちらから舞い込んできた。

私が大学2年で、あちらは中学1年生。
3年間おつきあいがあった。
私が車を持っていなかったからだったか、週に2回、まりちゃんは我が家にやってきた。
明るくて、すぐに私に懐いてくれて(本当に「懐く」という表現がぴったり!)、
私のことを「みーちゃん」と呼んでいた。
どちらかと言えば、お勉強はいい加減で、
最後の30分くらい、おやつを食べてからゲームをするのを楽しみにしていたみたい。
(どんなゲームしてたんだろう?覚えてない。TVゲームでないのは確か)

よく一緒に遊びにも行った。
動物が大好きだったので、動物園系が多かった。

まりちゃんは、ちょっとばかり複雑な家族環境だった。
ご両親が二組いたりする。
私は、家庭教師をしている途中から、その事情を、
多分、家庭教師を依頼されたのと同じルートで知っていた。
まりちゃんは、思春期の頃に、そのことでいろいろと悩んだり憤りを感じたりしたようで、
私に、そのことを打ち明けてくれた。
私は、嘘はつきたくなかったので、「知ってた」と言った。
今では、と言うか、大人になってからは、
二組のご両親の両方に、娘としての責任を感じながらうまくやってきたようだ。

まりちゃんは、そこそこに大きなメガネ屋さんに就職した。
そこのメガネ屋さんには、「友達割引」という制度があって、
彼女の名前を出すと、割引してくれる。
私は、視力は良かったのだが、夫や子供たちのメガネを買う時に何回か利用させてもらった。
あんまりいつもじゃ悪いのかな?と思って、名前を出さない時もあったけれど、
本当は、名前を出した方が、彼女の売上とかに影響して良かったのかな?
それはわからない。

私自身は、老眼鏡が要るようになってからはお世話になっている。
家族のものを買う時は、近所の店舗を利用していたが、
自分のものを買う時は、必ず彼女のいる店舗まで足を運ぶことにしている。
最初にメガネを作った時は、名古屋のお店だった。
その時は、検眼は他の人がしてくれた。
4年ほど前に、作り直した時は、私と彼女の地元。
この時は、検眼も彼女がしてくれた。
お勉強して資格を取ったんだなと思った。
そして去年、「すっごい遠い所に転勤になっちゃた~!!」というまりちゃん。
お店から来るDMの抽選券が当たっていたので、「一度遊びに行く」と言って、出かけて行った。
我が家からも決して近い場所ではない。
それでも、ちょっと新鮮で楽しかった。

まりちゃんは、私にとってちょっと特別な友達。
特別親しいとか、そういうわけじゃない。
今では、師弟関係なんてない純粋な「友達」だけれど、
やっぱりまりちゃんには、みっともない姿は見せられないなーと思う。
いつか、久しぶりに会った時に、まりちゃんも言ってくれた。
「みーちゃんは、私にとってやっぱりみーちゃんで、他の人とはちょっと違う」

コンプレックス

2017-03-10 18:05:54 | あれこれ
かつて自分のことを「コンプレックスの塊」と言っていた。
その頃のコンプレックスは、「かわいくない」ことだったと思う。
容姿も性格も。

今の私はコンプレックスの塊なんて思っていないけれど、
私のコンプレックスに気づいた。
それは「根暗」なこと。

そもそも、私がこの地に住むようになって、ずっと本音で話せる友達ができないと思っていたのは、
自分の根暗を隠していたからだ。
暗くないふりをして生活していた。
学生時代の友達には、いくらでも話していた暗い話を、
どうして結婚してからは隠していたのか?
意識してそうしたわけじゃない。
多分、無意識に、結婚してから付き合う人は、ただの友達じゃない。
ここで変な人と思われたら生きていけない、みたいなことを感じていたんじゃないだろうか?

ある事件をきっかけに、少しずつ本音で話すようになった。
子供が義務教育を終え、コーラスもやめ、友達と思える人たちと会う機会も少なくなった。
久しぶりに会った相手とは、もう昔からの友達になっていた。
学生時代の友達のように、いろいろな話ができるようになった。
少々得意げに、暗いことを言ったりもする。

私自身、以前ほど暗くもなくなってきた。
でも、本質は変わっていないなあとよく思う。

明るい人の前では、ちょっと怖じける。
この人に、暗いと思われたくないと思う相手もいる。
そう思った時に気づいた。
「根暗」は私のコンプレックス。


意地悪おばさん

2017-03-09 16:54:21 | 日記
なんだかもう笑いが止まらない。
何がおかしいって、私の意地の悪さが…。

例の郵便局の営業のお兄さん。
何だかよくわからないんだけれど、とにかく私は事前にもらった電話がものすごく気に入らなかった。
何でだろ?
何か…、とっても押しつけがましいような…、
もちろん、本人はそんなつもりないんだろうし、
会話した言葉だけとったら、何も悪いこと言ってないと思うんだけど、
なーんか、そんな風に思ってしまった。

それで、約束の時間にちょっと遅れてきた。
まあ、それは文句言うほどのものでもないし、いいんだけど。

私は、「契約内容の確認サービス」ってやつだと思ってたから、
そういうのは、他の保険屋さんでもいつも玄関先でちゃちゃっと済ませちゃうのでそのつもりでいた。
でも、実際は「指定代理人が未登録なので、登録をお薦めします」ということだったらしい。

私が玄関から外に出て、ドアを閉めようとすると、
「外でしかだめですか?」
「ええ、猫がいるので」
「お金の話とかあるので、できれば中の方がいいと思うんですが」
「外でいいです」
もう絶対に中になんか入れてやらない!という態度。

新人さんなのかなあ?
押しが強そうなこと言うわりには、説明がしどろもどろだったり、要領を得なかったりする。
「外でっていうのは、初めての経験で…」と言ったかと思うと、
後から、「そういう方もいらっしゃいますよ」と言ったりする。

最初に差し出された粗品のポケットティッシュと使い捨てカイロを、
「使わないからいらない」と断る。
それにもうろたえてたみたい。
世の中の人、そんなにもらえる物は何でももらうんだろうか?

「毎年ある契約内容の確認だと思ってましたー」
「郵便局さんてみえたことないような気がするんですけどー」
「他の保険屋さんは毎年みえますよー」
「農協さんもお付き合いのあったころはみえてましたよー」
イヤミの連発!!

「書類書いてもらわなきゃいけないんですけど、どうしましょう?」
「私が中で書いてきちゃだめですかー?」
でも、ちゃんとした下敷きのボードが出てきたので、
「ここで書きますー」

荷物を出したり入れたり、立ったままじゃやりにくそうにしている。
私も段々、自分の意地悪に呆れてきて、かわいそうになってくる。
ちょっとだけ愛想よくしてあげた。

でも、ついでにご契約の保険について説明しておきますね、と始めた話が、
わかりきっていることばかりで、つい、
「これってそんなに大事な話?」
思ったより時間も長くなっていて、もう切り上げたくなっていたのだ。

あちらも感じていたんだろうな?
「何か、ご不都合がありましたか?」
「何についてですか?」
「これまでのことについて」
何のことを言っているのかよくわからなかったけれど、
これ以上いじめるのはやめておこうと思って、
「何もないですよー」
笑って見送ってあげる。

家の中にもどって、ふと鏡に映った自分の顔が見える。
プールに行っていたので、化粧はしていないわ、帽子をかぶっていた前髪に変な癖がついているわで、
あまりに悲惨な顔をしていた。
この悲惨な顔であんな意地悪言ってたのかと思ったら、
何だかすごく笑えてきた。

ごめんね。お仕事するのって大変だね!