覚悟して、どうぞ。

ドイツ語圏で王侯、貴族を表す“フォン”の称号を持つ、ラース・フォン・トリアー監督。本名はラース・トリアーなんですけど。１９５６年４月３０日、デンマークのコペンハーゲン出身。

公務員の両親を持つ監督は、飛行機恐怖症など様々な精神疾患を抱えています。うつ病もその１つ。特に２００７年後半から０９年にかけてのうつ病では、監督休業します。

ちょうど「マンダレイ」（０５）の後ですね。そして復活したのが「アンチクライスト」（０９）でした。続く「メランコリア」（１１）でも主演したのが、シャルロット・ゲンズブールです。

トリアー監督は同じ俳優、女優を起用することでも有名。最新作はすごいことになっています。シャルロット・ゲンズブール、ステラン・スカルスガルド、ウィレム・デフォー、ウド・キアー

シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレイター、ユマ・サーマン、コニー・ニールセン、ジャン・マルク・バール、サスキア・リーヴス…。タイトルは「ニンフォマニアック Ｖｏｌ．１」（１３）。

ちなみに「Ｖｏｌ．２」は、１１月公開。なぜ２部作品になったかというと、全８章、５時間３０分という長編だから。脚本はもちろん監督。内容は１部が『釣魚大全』 『ジェローム』 『Ｈ夫人』

『せん妄』 『リトル·オルガン·スクール』、２部は『東洋と西洋の教会（サイレント・ダック）』 『鏡』 『銃』。なお、１部では若きヒロインをステイシー・マーティンが演じます。

ある冬の夕暮れ、年配の独身男性セリグマン（ステラン・スカルスガルド）は、裏通りでケガをして倒れている女性を見つけます。彼女の名前はジョー（シャルロット・ゲンズブール）。

自分の部屋に連れ帰り、手当するセリグマン。回復したジョーに理由を訊ねると、驚くべき自身の生い立ちを語り始めます…。“ニンフォマニアック／色情狂”を自認するジョー。

２部作で、誕生から５０歳までのジョーの物語。本作は「アンチクライスト」 「メランコリア」と、“うつ３部作”の最終作だそう。しかも“喜劇”と位置付けられています。さあ、覚悟はいい？