本物は、怖い！

Ｈ・Ｇ・ウェルズとタイムマシン、切り裂きジャックを大胆にも結びつけてしまった「タイム・アフター・タイム」（７９）。監督はニコラス・メイヤー。マルコム・マクダウェルとメアリー・スティーンバージェン主演。

日本では劇場公開された「ザ・デイ・アフター」（８３／ＴＶＭ）。カンサスシティに核ミサイルが落ちるという、当時としては初めて本国被災の作品もメイヤー監督作。米ソ緊張の時代。そして「ロシアン・ルーレット」（９１）

ペレストロイカ下のヨーロッパ。元ＣＩＡエージェントのサム（ジーン・ハックマン）は、米ソのスパイ交換を任され、ＫＧＢ工作員グルシェンコ（ミハイル・バリシニコフ）と共にベルリンへ。タイトルとは無関係のスパイ映画でした。

前置きが長くなりましたが“ロシアン・ルーレット”とは、リボルバー式拳銃に１発だけ弾丸を装填し、シリンダーを回転させてから自分の頭に当てて引き金を引くという、死のゲーム。お、恐ろしい…。

マイケル・チミノ監督のアカデミー賞作品賞受賞作「ディア・ハンター」（７８）にも、ロシアン・ルーレットのシーンが出てきます。覚えてます？ベトナム戦争で捕虜となったマイケル（ロバート・デ・ニーロ）たち。

この作品では、クリストファー・ウォーケンがアカデミー賞主演男優賞を受賞、監督賞も受賞した名作です。さて、映画「ロシアン・ルーレット」（１１）は本物。なんたって「１３／ザメッティ」（０５）のリメイクですもん。

電気工のヴィンス（サム・ライリー）は、病気の父を抱える貧しい青年。ある日、仕事先で大金が入るという家主の話を聞いてしまいます。内容が書かれたという手紙の入った封筒を手にした時、家主は麻薬の過剰摂取で死亡。

封筒を盗み出したヴィンスは、指定された館へと向かいます。そこには１７人の男たちが、１～１７までの番号のついたＴシャツを着ていました。囚人のパトリック（ミッキー・ローク）、謎の男ジャスパー（ジェイソン・ステイサム）

彼は病院から死に瀕した兄ロナルド（レイ・ウィンストン）を連れ出していました。１７人はぐるっと円になり、拳銃と１発の弾丸が手渡されます。周りには各プレイヤーに多額の金を賭ける男たち…。

やがて進行役のヘンリー（マイケル・シャノン）の声が！次の瞬間、いったい何が起こるのか！？おおっ、怖。監督はオリジナルと同じ、ゲラ・バブルアニ。見るかどうか、ルーレットで決める？