原題「Play it Again, Sam」から解かるように、「カサブランカ」のパロディみたいな
作品。
(イルザがリックの酒場でピアノ弾きのサムに再会した時、サムに「As time go
se by」をせがむ時の台詞「Play it Sam」をもじった)
W・アレンとD・キートンの映画初共演作。
「ボギー!俺も男だ」(「Play it Again, Sam」1972年・米)
監督 ハーバート・ロス
脚本 ウッディ・アレン
出演 ウッディ・アレン
ダイアン・キートン
トニー・ロバーツ
ボギーに心酔してる映画評論家のアラン(W・アレン)は、突然、妻に逃げられ
てしまう。
友人のディック(T・ロバーツ)&リンダ(D・キートン)夫婦は、そんな彼を励まし
新しい女を紹介していく。
ボギーの幻に「女の扱い方」を伝授されながら奮闘するアラン、しかし、そんな
古典的手法が現代に通じる訳もなく・・・。
1974年5月に名画座で観て以来の再見。
う~ん。もうちょっと面白かった気がしてたんだけど。
W・アレンの脚本が演出より勝ったと言うか、H・ロスのスマートさが消えてる気
がします。
こんなスチャラカ系のギャグが多い作品とは思ってなかった。
アレンの笑いってアクが強くてクドイ感じがして(この頃は特に)、スマートでセン
スの良い笑いが好きな僕のタイプじゃないんです。
例外的に、この作品だけは好きだったんだけど、今見ると、ちょっと泥臭い。
「カサブランカ」だから着地点は決まってて、そこへどうやって持っていくかが勝
負なんだけど、何か無理がある気がします。
大体「カサブランカ」と言う作品は、リックとイルザ、特にイルザの心境の変化に
解かり難い所があるんです。
それを、二人の雰囲気とバーグマンの美貌で誤魔化してる、と言えない事もな
い。
僕はファンだから、イルザやリックの心境のゆらめきを推測していく楽しさがあっ
て、あれで充分と思ってますけど、説明不足と感じる人の言い分も理解できます。
で、それを現代のW・アレンとD・キートンがやると、あの雰囲気のオブラートが
ないから、人物の書き込み不足が露呈して、凄く唐突な感じを受けてしまうんです。
これは「パロディ」なんだと割り切って見ないと、何か底の浅いドラマにしか見え
ない。
ドラマ自体に納得のいく深みがあって、尚且つ、それが立派にパロディとして成
立している、それが理想なんだけど、残念ながら、この作品、其処までは行けなか
った。
僕は、そう感じました。
※40年前、この作品で初めてW・アレンとD・キートンを知りました。
※「カサブランカ」を観る前に、この作品を観てしまったんだけど、その時の方が面
白かったのは何でだろう。(笑)
作品。
(イルザがリックの酒場でピアノ弾きのサムに再会した時、サムに「As time go
se by」をせがむ時の台詞「Play it Sam」をもじった)
W・アレンとD・キートンの映画初共演作。
「ボギー!俺も男だ」(「Play it Again, Sam」1972年・米)
監督 ハーバート・ロス
脚本 ウッディ・アレン
出演 ウッディ・アレン
ダイアン・キートン
トニー・ロバーツ
ボギーに心酔してる映画評論家のアラン(W・アレン)は、突然、妻に逃げられ
てしまう。
友人のディック(T・ロバーツ)&リンダ(D・キートン)夫婦は、そんな彼を励まし
新しい女を紹介していく。
ボギーの幻に「女の扱い方」を伝授されながら奮闘するアラン、しかし、そんな
古典的手法が現代に通じる訳もなく・・・。
1974年5月に名画座で観て以来の再見。
う~ん。もうちょっと面白かった気がしてたんだけど。
W・アレンの脚本が演出より勝ったと言うか、H・ロスのスマートさが消えてる気
がします。
こんなスチャラカ系のギャグが多い作品とは思ってなかった。
アレンの笑いってアクが強くてクドイ感じがして(この頃は特に)、スマートでセン
スの良い笑いが好きな僕のタイプじゃないんです。
例外的に、この作品だけは好きだったんだけど、今見ると、ちょっと泥臭い。
「カサブランカ」だから着地点は決まってて、そこへどうやって持っていくかが勝
負なんだけど、何か無理がある気がします。
大体「カサブランカ」と言う作品は、リックとイルザ、特にイルザの心境の変化に
解かり難い所があるんです。
それを、二人の雰囲気とバーグマンの美貌で誤魔化してる、と言えない事もな
い。
僕はファンだから、イルザやリックの心境のゆらめきを推測していく楽しさがあっ
て、あれで充分と思ってますけど、説明不足と感じる人の言い分も理解できます。
で、それを現代のW・アレンとD・キートンがやると、あの雰囲気のオブラートが
ないから、人物の書き込み不足が露呈して、凄く唐突な感じを受けてしまうんです。
これは「パロディ」なんだと割り切って見ないと、何か底の浅いドラマにしか見え
ない。
ドラマ自体に納得のいく深みがあって、尚且つ、それが立派にパロディとして成
立している、それが理想なんだけど、残念ながら、この作品、其処までは行けなか
った。
僕は、そう感じました。
※40年前、この作品で初めてW・アレンとD・キートンを知りました。
※「カサブランカ」を観る前に、この作品を観てしまったんだけど、その時の方が面
白かったのは何でだろう。(笑)