夢*想*花

人生○○年!!今までは家族のために頑張った。
これからは、自分のために楽しい、好き、糧になるを目標に過ごしたい。

* 山岡鉄舟 *

2014-03-08 12:03:41 | 読書
山本兼一作「 もいらず もいらず」上幕末編 ・下明治編
幕末の三舟  勝海舟・山岡鉄舟・高橋泥舟  名前だけは知っていましたが、勝海舟の功績は知っていても、他の二人の(なにをした・どんな人?)ことはほとんど知りませんでした。

山岡鉄舟(小野鉄太郎)は、六百石の旗本の次男坊で、飛騨高山の陣屋で幼少期を過ごします。江戸に出て五人の弟の面倒を見ながら、剣の修行に励みます。
住まいの近くの、山岡道場に入門。道場主・山岡静山が死んだあと養子に入って、静山の妹と結婚します。
高橋泥舟は、静山の弟で幼少時に高橋家の養子となっています。

「日本をどうする。お前はどう生きる。最後のサムライ・山岡鉄舟! 堂々の生涯」
鉄舟は、幼いころから剣・禅・書の修行に励みおのれを鍛えた。最後の将軍徳川慶喜の意向を受け、命がけで官軍の陣を突破し、西郷隆盛と談判。和議をまとめ、江戸城無血開城への道を作った。
朝敵であったにもかかわらず、明治天皇の教育係に任じられたのは、一点の曇りもない無私の心の持ち主だったからである。
やがて、禅の悟りの境地に達して剣の道に開眼。名誉・官位・金銭に執着することなく、生涯清貧をつらぬいた。
志高く、他人を思いやり、それでいて図太く堂々たる山岡鉄舟の人生は、日本人としての生き方とは何かを問いかける。
(帯封の言葉より)

駿府まで攻めよせて来た、官軍の将西郷に、将軍慶喜の意向を伝えに交渉に赴く時、清水次郎長に官軍突破の手助けをして貰います。
「命もいらず名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るもの也。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬ也」と、西郷に言わしめます。勿論鉄舟には、うまく談判して手柄を立てようとの、気持ちは有りません。
ただただ、江戸の町を焼け野原にしないよう、必死で突き進んできたのです。
鉄舟も西郷のすがすがしさに、英雄の気韻を感じ意気投合します。

西郷が、西南戦争を起こす三年前、鹿児島に帰ってしまった時、天皇に頼まれて鹿児島に説得に行きますが、西郷の気が変わらないことを察すると「西郷と同じ時代に生き、向かい合って生きたことを喜んだ」。。。。。

何時もつぎはぎだらけの着物をまとい、泰然としている姿。
家は、障子も畳も・床板も薪にしてしまい、慕ってくる人に酒をふるまう。とにかく豪快な人です。
その人柄を示す逸話が随所に有ります。読み応えのある面白い小説でした。
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